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湯汲み式(春季弘法忌)は修善寺の春祭り!湯汲み娘、御輿の行列が温泉街を進む

更新日:2023/4/24 高橋 佑馬
湯汲み式(春季弘法忌)は修善寺の春祭り!湯汲み娘、御輿の行列が温泉街を進む

修善寺温泉の春祭り

静岡県の東端に位置する伊豆半島。その中央部の伊豆市には、平安時代の807年に弘法大師(空海)によって発見されたと伝わる修善寺温泉があります。この修善寺温泉は修善寺川(桂川)の両端に温泉街が広がり、その歴史と広がる自然の景観から、伊豆の小京都と呼ばれることもある土地です。

また、夏目漱石や川端康成、芥川龍之介等の日本を代表する文豪や俳人の高浜虚子、画家の横山大観等が愛した温泉地としても知られています。

湯汲み式虎渓橋から望む修善寺川(桂川)。中央には湯汲み式の舞台となる独鈷の湯があり、川の両岸には温泉街が広がる。

この修善寺で毎年4月21日に行われているお祭りをご紹介していきます。「湯汲み式(春季弘法忌)」です!

湯汲み娘が運ぶ温泉

お祭りの中心地となるのは、修善寺温泉の中央に位置するその名も”修禅寺”。”善”と”禅”の違いがありますが、地名も寺院名も”しゅぜんじ”と読みます。こちらも開湯と同じく弘法大師の開基と伝わる寺院です。

湯汲み式

修善寺の歴史に欠かせない弘法大師ですが、その命日にあたる4月21日に開催されているのが湯汲み式。弘法大師と温泉の恵みへの感謝を込めて、お祭りが行われていきます。

13時半のお祭りの開始を前に、境内へは湯汲み娘の皆様が登場しました!2023年は、12名の湯汲み娘が参加。春らしいピンクの着物が良いですね。

湯汲み式

13時半になり、湯汲み行列が出発。新型コロナウイルスの影響で、実に4年ぶりに行列が修善寺の街中を巡ります!

湯汲み式

新緑にはためくのは、南無大師遍照金剛の旗。

湯汲み式

桜の枝を持って進む稚児の姿も。

湯汲み式

続いて湯汲み娘がやってきました!手には桶を大事に持っています。

湯汲み式

修善寺川に架かる虎渓橋を渡っていきます。絵になりますね!

湯汲み式

日帰り入浴ができる温泉、筥湯の横も賑わす湯汲み行列。

湯汲み式

温泉街を練り歩き、行列は湯汲みを行う独鈷の湯までやってきました。湯汲み娘が温泉の場所へと進みます!

湯汲み式

湯汲み式

こちらが独鈷の湯の温泉です。周りを囲んでいきます。ところで独鈷の湯は弘法大師が独鈷杵(とっこしょ)と呼ばれる仏具で川の岩を叩き霊泉を湧き出させた地と伝わり、今では修善寺のシンボル的な場所になっています。

湯汲み式

準備ができたところで儀式がスタート。僧侶の皆様による読経がはじまりました。

湯汲み式

湯汲み式

般若心経が唱えられる中、湯汲みが行われていきます!

湯汲み式

湯汲み式

次から次へとやってくる湯汲み娘。このお湯は、大切に修善寺へと運ばれていきます。

湯汲み式

湯汲み式

湯を汲み終わった湯汲み娘は、再び温泉街へと練り出していきますよ!まずは観光地としても有名な竹林へ。

湯汲み式

湯汲み式

竹林の緑へもピンクの着物が映えますね。

湯汲み式

湯汲み式

温泉街を進む御輿行列

温泉街では、別に進んでいた御輿行列が登場していました!こちらの御輿は、一日前に渡御していた修禅寺の奥の院からのお還りになります。

湯汲み式

射的やスマートボールを楽しめる遊技場前へもやってきました。

湯汲み式

そしてその後方から見えるのは、修禅寺のお神輿です!金色に映えますね。

湯汲み式

大きな御輿です!

湯汲み式

僧侶の方々を中心に「南無大師遍照金剛」と声をあげながら進みます。ちなみに南無大師遍照金剛とは、弘法大師に帰依する(弘法大師を拠り所にして生きていく)と言う意味の言葉とのことです。

湯汲み式

街中を進んでくるお神輿の様はたまりませんね。

湯汲み式

御輿を担ぐのは、修善寺の檀家の皆様。古式の白装束で参加しています。

湯汲み式

御輿の後には、合流した湯汲み娘も続きますよ!

湯汲み式

御輿行列は、独鈷の湯近くの独鈷の湯公園へと到着しました。こちらでは、なんと御輿のご開帳が行われちゃうんです!

湯汲み式

お供物が並べられ、ご開帳されました!中には弘法大師の像が納められています。

湯汲み式

ここで再び読経が行われます。

湯汲み式

関係者によるご焼香も行われました。

湯汲み式

湯汲み式

湯汲み娘も御輿へとご挨拶。

御輿のご開帳を終えると、さあ行列は修禅寺へと向かいます!

湯汲み式

虎渓橋を再度渡り、修禅寺へと真っ直ぐ向かう行列の皆様。

湯汲み式

湯汲み式

御輿も橋へと差し掛かりました!

湯汲み式

橋を越え、修禅寺へと行列が入っていきます。

湯汲み式

ラストスパートに差し掛かりました。御輿も続きます。

湯汲み式

もちろん湯汲み娘も続いていますよ!

湯汲み式

大事に独鈷の湯を運びます。

湯汲み式

修禅寺境内へと行列の先頭が入りました。本堂へと進んでいきます。

湯汲み式

御輿も入場。急な階段を上がるのは至難の業です!

湯汲み式

湯汲み娘も独鈷の湯の献湯までもう間も無く。最後の歩みを進めます!

湯汲み式

湯汲み式

境内には露店も並んでいて、お祭りの雰囲気を感じられますね!

湯汲み式

さあ、本堂の前へ。最後まで気合を入れて御輿を担ぎます。

湯汲み式

見事本堂の中へと御輿が入っていきました!

湯汲み式

湯汲み娘も本堂へ。こちらも無事12名が献湯を行うことができました!

湯汲み式

湯汲み式

この後は本堂の中で、無病息災、商売繁盛、家内安全等を祈る、大般若祈祷が執り行われました。

湯汲み式

4年ぶりに修善寺の街を巡った湯汲み式の行列。修善寺に春を告げるお祭りは毎年4月21日に開催されますので、ぜひ来てみてください!

湯汲み式

周辺情報・アクセス

湯汲み行列も前を通った、立ち寄り温泉施設「筥湯」。鎌倉幕府二代将軍の源頼家が入浴していたという伝説の温泉の名を取った施設です。お祭りに合わせて、ぜひ修善寺の魅力の温泉を楽しんでみてください!

湯汲み式

■修善寺駅まで

・三島駅から伊豆箱根駿豆線で約35分

■修善寺駅から修禅寺まで

・修善寺駅バス停から東海バスで修善寺温泉バス停まで約8分。バス停から修禅寺まで徒歩2分

湯汲み式

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
1991年生まれ。仙台出身、埼玉育ちの祭り好きです!東北、関東のお祭りがメインですが、全世界おもしろいお祭りがあったら駆けつけます!お祭りのレポートは現地の臨場感を大切に写真・動画を活用し紹介。各地のグルメ情報もお伝えします!

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