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東京都文京区と二人三脚で、祭りを企画と情報発信でサポート。未来の担い手も育てる

2024/5/10
2024/5/10
東京都文京区と二人三脚で、祭りを企画と情報発信でサポート。未来の担い手も育てる

東京都文京区は祭りの街です。特に、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらとリレーのように花が咲き誇る有名スポットが点在し、それぞれの見頃にあわせて開かれる祭りは「文京花の五大まつり」の総称でも親しまれています。

さらに「文京朝顔・ほおずき市」と「根津・千駄木下町まつり」を加えた7つの祭りは区の観光の中心。コロナ禍で中止や縮小開催を余儀なくされたこれらの祭りを再興し、PRして誘客を図ることは地域経済復興のためにも非常に重要です。

同時に、再開した祭りを長期的に継続していくには次世代の担い手の確保が不可欠で、子どもたちをターゲットとした魅力的な施策が必要となります。

この目的を達成するために、優れた企画・運営力を持つ事業者を求めて、令和5年1月に「未来への祭(さい)スタート!『まつりの街、文京』プロジェクト」としてプロポーザル方式の公募が行われました。オマツリジャパンは、提案が評価され委託事業者に選定いただき、令和5年度から3年間にわたる本プロジェクトをお手伝いしています。

<この記事のポイント>
・子どもを祭りに呼ぶために、まず「親」をターゲットに企画を考案
・中高年層に人気だった旧来の祭りを、若い親子も集まる祭りにアップデート
・急がば回れ。3年かけて段階的なアプローチで子どもを担い手へと育てる
・メディア運営で蓄積したノウハウで特設WEBページを制作、SNSも運用
・文京区と密なコミュニケーションをとり、一体となってプロジェクトを推進

「子どもは一人で祭りに来られない」という視点からの発想

ご提案の中心になったのは、子どもたちが文京区の祭りにふれ、親近感からやがて地元愛を感じて祭りの担い手になってくれるような、7つの祭りで3年にわたり展開する施策の企画と運営計画です。

ターゲットは子どもたちですが、一般的に子どもが一人で祭りに来ることはなく、大人に連れられてやってきます。地元の祭りやお出かけには、特に「母親」と一緒に来場するケースが多いため、お母さん自身が「楽しそう」と感じ、母子の思い出に残る内容を企画しました。

ゆえにターゲット層は、親子で来場されることの多い未就学児~中学生。母親はそんな子を持つ若年世代の20代~40歳くらいとしています。

若い母親と子どもを惹き付けるワークショップ

今どきの若い母親が行きたくなる企画の一つめとして企画・実施したのは、大きな黒板に文京区出身のアーティストが、チョークのナチュラルな風合いでお洒落な絵を描いた「フォトパネル」の設置です。

ある祭りでは約900組もが利用してくれる盛況ぶりで、特定のタグを設けて親子の「映える」「カワイイ」思い出フォトをInstagramに投稿してもらいました。

もう一つの企画は、子どもたちが花や祭りのモチーフのスタンプで自由に飾る「オリジナルトートバッグ作り」。完成品を記念に持ち帰ってもらいました。私たちには当初から7つの祭りを周遊してほしいという希望がありましたが、このトートバッグを他の祭りにも持参してスタンプを増やす親子もいらっしゃって、参加者みずから祭り巡りを楽しむツールとして活用してくれる嬉しい効果も生まれました。

とりわけ「文京花の五大まつり」は、花の写真撮影が好きな中高年以上の方に人気が高い反面、若い方には知られていない存在でした。本プロジェクトは若年層の認知拡大と来訪を促進し、若い親子も集まる祭へのアップデートに貢献したといえます。

3年間で段階的に、将来の祭りを担うきっかけ作り

私たちオマツリジャパンは、祭りの担い手になってもらうことは強制できるものではなく、一足飛びではいかないこともよく知っています。そのため祭りのワークショップは、3年間で段階を踏みながら担い手候補の入口に立ってもらうことを最終ゴールとし、そこまでのロードマップを描いてご提案しました。

フォトパネルとトートバッグ作りという1年目のワークショップは、とにかく祭りを楽しんで、思い出を持ち帰ってもらうことが狙い。2年目は、より深く「知る」ことがテーマです。仕掛けとしてまつりや神社仏閣、花、歴史に関するクイズ&ミッションに挑戦して、全問正解の親子には切り絵が美しい「御華印(ごかいん)」というペーパークラフトを贈呈。

御華印は7つの祭りを制覇すると一つの絵柄が完成するため、周遊を促すデザインになっています。

3年目は祭りと「関わる」がテーマ。祭りの準備から親子で関わっていただき、祭り関係者との会話や、地元の方々との交流により親密度を深めてもらう予定です。子どものうちに祭りの作り方を見ておけば、やがて大人になった時きっとまた祭りに関わるきっかけになります。そのきっかけをいま与えることを目指しています。

情報発信にメディア運営で培った力を生かす

今回のプロポーザルでは、ワークショップの企画・運営に加えて、7つの祭りの情報はもちろん、周辺エリアを一体的にPRし継続的な誘客を図って観光・経済の復興を推進するために、特設WEBページとSNSの制作・運用も求められました。

私たちにはお祭りというテーマでは異例の、月間180万PVを誇る「お祭り専門メディア」を運営してきた実績があります。そこで培ったノウハウと、クリエイティブスタッフによる技術力をフル活用し、祭りの準備段階からの取材と、広報につながる情報発信、SNSでもきめ細やかな情報拡散につとめ、文京区様のご要望にお応えしています。

特設WEBページや告知ちらしなどに掲載しているキービジュアル

密にコミュニケーションを取り、自治体と二人三脚で歩む

本プロジェクトにおいて私たちが大切にしているのは、文京区様との密なコミュニケーションと連携です。月2回の定例会議で祭りの課題を洗い出し、新たに相談事が持ちあがると次回にはご返答やご提案をスピーディーに進め、報告書やレポート類も都度ご提出しています。

2023年8月末には、当初予定になかった夏祭りも企画・運営を担当させていただきました。夏祭りにも多くの親子にご来場いただき、屋台や花の五大まつりと連動したクイズ、紙芝居などが好評で大盛況。子どもは友だちに、お母さんはママ友に「お祭り、良かったよ」と広めてくださり、想定以上の口コミの強さも感じました。

現在オマツリジャパンには代表取締役の加藤優子を筆頭に、小さな子どもの子育て中というスタッフが半数近くも在籍しています。子どもや親にダイレクトに訴求する企画は得意分野です。次世代の担い手の育成にお悩みの主催者様は、ぜひ一度お問い合わせください。

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