渓谷から見上げる高千穂町の景色も絶景ですが、高いところから眺める高千穂町の景色も絶景! そんな素敵な景色をじっくり味わうことができるのが「あまてらす鉄道」です。
知っておけば、よりアトラクションが楽しくなる!「あまてらす鉄道」が生まれた経緯や見どころをご紹介します。
住民に愛された「高千穂鉄道 高千穂線」
「あまてらす鉄道」が走っていた路線は、かつて「高千穂鉄道 高千穂線」と呼ばれていました。五ヶ瀬川に沿って、延岡市から高千穂町までの50キロを走る路線だったのです。
この路線が生まれたきっかけは、大正11年(1922)に制定された「改正鉄道敷設法」。昭和3年(1928)に立野駅~高森駅間が、宮地線として開業し、昭和10年(1935)に延岡駅~日向岡元駅間が日ノ影線として開業。そして、昭和47年(1972)に、ようやく高千穂駅までが開通し、路線名も高千穂線と改称。1989年4月には、第3セクターのTR高千穂鉄道となります。
しかし、厳しい自然の中を走る線路を保つことは容易ではありませんでした。平成17年(2005)の台風14号では、ふたつの橋梁が流失したことに加え、土砂崩れ箇所もあったため全線運休に。その後、復旧が叶わず、平成20年(2008)に廃線となってしまいました。
廃線となった高千穂鉄道を走る「あまてらす鉄道」
廃線となってしまった高千穂鉄道の線路を活かして、今ではすっかり高千穂町の人気スポットとなっている「あまてらす鉄道」が産声をあげたのは、2008年3月。
最初は、駅構内で動力のない木製トロッコを人力で押すところから始まりました。
2013年の夏休みからは、軽トラック改造車両を走らせるようになり、アトラクションのメインスポット・高千穂鉄橋まで走れるようになります。
さらに、今では60人乗りのグランド・スーパーカート(GSC)を運行中!高千穂随一の景観を楽しめるアトラクションなのです。
見どころはなんといっても、鉄道折り返し地点にある「高千穂橋梁」。下を流れる岩戸川からの高さはなんと105m! 全長352mもあるこの鉄橋は、かつては東洋一の高さでした。今も四季折々の自然と、迫力満点の大パノラマを見せてくれる絶景ポイントなんですよ。
構内にはカフェや展示室。列車運転体験も!
電車に乗った後は、カフェ「ミラコロ」で郷土料理を味わったり、高千穂あまてらす鉄道オリジナルのお土産をチェックしたり。常設の展示室では、高千穂鉄道駅時代に使用していた機器や資料を目にすることができます。
また、旧高千穂鉄道時代に走っていたディーゼルカーを、本物の線路で走らせる体験も!(要予約/参加条件あり)当時の運転手さんから、直接手ほどきを受けられるとのこと。電車好きなら、最高の体験になりそうですね!
災害を乗り越えて残された路線で走る「あまてらす鉄道」。グランド・スーパーカートでしか味わえない景色を、ぜひ満喫してみてください。
【あまてらす鉄道】
宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1425-1
TEL 0982-72-3216 / FAX 0982-72-3217
https://amaterasu-railway.jp/
<グランドスーパーカート>
最大定員:60名/1便当たり
距離:5.1km/高千穂鉄橋まで
所要時間:30分/往復
料金:
高校生以上 1,500円
小・中学生 900円
未就学児 500円
※2019年7月改定
※時刻表については公式サイトでご確認ください。