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神話の郷で舞い継がれる国の重要無形民俗文化財「高千穂神楽」と出会おう

更新日:2022/8/29 高千穂町 企画観光課
神話の郷で舞い継がれる国の重要無形民俗文化財「高千穂神楽」と出会おう

天岩戸に隠れた天照大神を誘い出すために天鈿女命(あめのうずめのみこと)が踊った舞が始まりと言われる神楽。その伝説が残る地・高千穂町では、秋から冬にかけて夜神楽が奉納されており、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

せっかく神話の郷と言われる高千穂町を訪れたのなら、舞とともに神話を感じたいもの。夜神楽シーズン以外でも、高千穂町では365日、神楽と出会うことができるんです!

まずは神話「天岩戸神話」をおさらい!

神楽のもとになったのは、『古事記』や『日本書紀』にも登場する天岩戸神話での舞と言われています。高千穂神楽でも、この伝説に基づいた舞が奉納されているのです。

神楽を見る前に、一度神話の内容を簡単におさらいしておきましょう。

<天岩戸神話>
神代の昔、高天原という神々の世界で暮らす、天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟・須佐之男命(すさのをのみこと)は大変暴れん坊。イタズラがひどかったため、天照大神は天岩戸(あまのいわと)と呼ばれる洞窟にお隠れになってしまい、世の中が真っ暗になりました。
困り果てた八百万の神々は、天安河原(あまのやすかわら)で相談し、天岩戸の前でさまざまな試みをしますが、うまくいきません。
そこで、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞い、周りで神々が騒ぎ立てると、天照大神が不思議に思って、扉を少し開けました。神々は「あなた様より美しく立派な神がおいでになりました」と言い、鏡を差し出すと、天照大神はよく見てみようとのぞき込むように体を乗り出しました。
その時、思兼神(おもいかねのかみ)が天照大神の手を引き、天岩戸から出てきたことで、世の中が再び明るく平和な時代に戻りました。

里人たちを守護する神と共に舞う。高千穂の夜神楽

高千穂町では、氏神様を「神楽宿」と呼ばれる民家や公民館にお招きして、夜を徹して33番の神楽を一晩かけて奉納する「夜神楽」を12の集落ごとに行っています。祀っている氏神様は主に、荒神様と呼ばれる山の神や、五穀豊穣をもたらす水源の神。山から降臨し、里人と共に舞い遊び、別れを惜しんで帰られるのだそうです。

まさに里人たちと共にある神様。集落によっては戦時中も一度も途切れることなく、舞い続けられてきたそうです。昭和53(1978)年には、国の重要無形民俗文化財に指定されました。

そんな高千穂の夜神楽シーズンは、毎年11月中旬から翌年2月上旬。舞う順序や内容は、集落によって異なるものもあり、それぞれの夜神楽を見比べるのも一興ですよ。

特に重要な夜神楽の演目はコレ!

この夜神楽に登場するのが、先ほどの神話でもご紹介した、天照大神をはじめとする神々たち。神話や伝説の神々が33もの舞の中に総出演しています。

数ある演目のうち、一番重要なものは「よど七番」と呼ばれるもの。天孫降臨から国造りを表す舞です。中でも、神降・鎮守・杉登の3つは「式三番」と言われ、一番重要な演目と言われています。

一方で人気が高い演目は、夜明け前に行われる「岩戸五番」(集落によって6〜7番あることも)。天岩戸伝説で天鈿女命が舞うシーンを表した場面が表現されているんですよ。

初めて見るなら高千穂神社「神楽殿」へ

秋〜冬にかけてしか夜神楽が見られない……と思いきや、実は高千穂神社にある「神楽殿」では、365日神楽をみることができるんです!

所要時間は1時間ほどと、気軽に夜神楽を楽しめる上演時間なのも嬉しいポイント。インターネットから予約も出来ます。

上演されているのは、33番ある演目の中でも代表的な「手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」「御神体の舞」の4つ。「御神体の舞」以外の3つは、天岩戸神話にまつわる演目となっています。

<手力雄の舞>
手力雄命が天岩屋を探す、という神楽。鈴と御幣を手に持ち、天岩屋を見つけ出します。

<鈿女の舞>
天鈿女命が天照大神が隠れている天岩屋の前で優雅に舞います。

<戸取の舞>
手力雄命が、渾身の力を込めて岩戸を取りはらうという荒々しい神楽です。

<御神体の舞>
伊弉諾尊と伊弉冉尊が、酒をつくり神前にささげます。夫婦円満、子孫繁栄、五穀豊穣を祈願する神楽です。

高千穂町の神楽を紹介している動画もあるので、ぜひ、お出かけ前にチェックしてみてくださいね。

里人たちの文化と神話。どちらも身近に感じることができるのが「高千穂神楽」の魅力。高千穂町での夜は、ぜひ「神楽殿」へ足を運んでみてくださいね。

【神楽殿概要】
場所:高千穂神社境内
宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1037
予約・受付方法:
・ネット予約(80名)
・当日受付(40名)
※当日受付は受付人数に限りがございます。
ネット予約の80名は、80名の定員に達しない場合、残りは当日受付枠の数となります。
当日の受付開始時間:19:00から(神楽殿にて受付)
・当日受付される方は当日受付で料金をお支払い入場
・事前ネット予約済の方は予約時にメールにて送付されたQRコードを受付にて確認させていただきます。
時間:20:00~21:00まで(1時間)
拝観料:1人 1,000円
※団体割引20名以上1人900円
※小学生まで無料
※インターネットによる団体予約は受付ておりません。
※ペットの入場はお断りしております。
キャンセル料(事前ネット予約の方):キャンセル手数料 1名当たり:200円、前日50%、当日100%
※キャンセルされるお客様については、観光協会(0982-73-1213)までお問い合わせ下さい。
※キャンセル料が発生しますのでご注意下さい。
高千穂神楽に関するお問い合わせ:
一般社団法人 高千穂町観光協会 TEL 0982-73-1213
詳細はこちら

この記事を書いた人
ブンカジャパン
九州を代表する観光地で、「神々の里」と言われる宮崎県高千穂町の魅力を紹介!

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