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2020年に企画され2021年8月で2回目の開催となる「大宝八幡宮風鈴まつり」
日本は四季に恵まれていますが、夏の猛暑を苦手にしている人は少なくないことでしょう。エアコンの効いた部屋にいると出づらくなるものですが、自然の風が涼感を運んでくれることもあります。空気の流れを繊細な響きに変えてくれる風鈴は暑さを和らげてくれることでしょう。茨城県の下妻市に社殿を構える大宝八幡宮では、2020年に盛夏に「大宝八幡宮風鈴まつり」が企画されました。前年に続き2021年には8月1日~31日の期間で開催されています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で日常が失われがちですが、風鈴の澄み切った音色が落ち込んだ気運を癒してくれるようです。
8世紀に創建された関東地方で最古の八幡宮
大宝八幡宮は701年に藤原時忠が、筑紫国宇佐の八幡神を勧請し創建したと伝わる関東地方で最古の八幡宮です。鎌倉時代に編纂された『吾妻鏡』には下妻宮の名で記され、1795年には光格天皇より拝殿の額字と御紋付幕を賜っています。
足元に並ぶ和傘が表情を和らげる随身門の仁王像
「大宝八幡宮風鈴まつり」の期間中に訪れた人々を最初に出迎えてくれるのが、随身門に並ぶ和傘です。仁王像の足元で慎ましやかな彩りで円を描く傘は、邪気や穢れが近づかないように睨みを効かせた表情を和らげているように感じられます。随身門を潜ると拝殿に向かう石畳みの参道に風鈴が吊るされたトンネルが設けられています。
千古の社に涼感が運ぶ約1000個の風鈴
約18メートルの棚には約1000個の風鈴が境内を吹き抜ける風に舞っています。軽やかな響きで千古の社に涼感を運んでいるようです。
風鈴が吊るされる高さは、随身門側は子ども、拝殿側は大人の身長に合わせいます。子どもも大人も繊細な風鈴の音色を感じとることができます。
トンネルに吊るされる風鈴には各々、個性的なデザインの絵柄が描かれ、手水舎や狛犬に装飾を施しているようです。
拝殿の両側に縦に並ぶ和傘
風鈴のトンネルを潜り終えると拝殿の正面です。古くからの歴史感を漂わせる社殿の両側には和傘が縦に並べられ、いつもとは異なる雰囲気を漂わせています。
大宝八幡宮に公共交通機関を利用して訪れる場合の最寄り駅は、関東鉄道常総線の大宝駅です。大宝駅からは北東に300メートル足らずのところに神社の社殿が設けられています。
茨城県の下妻市に社殿を構える大宝八幡宮では、2020年から盛夏に「大宝八幡宮風鈴まつり」が開催されています。歴史感を漂わせる随身門と拝殿を繋ぐ石畳みの参道に、風鈴のトンネルが設けられ境内を吹き抜ける風に舞いながら清々しい音色を響かせ涼感を運んでいるかのようです。