2021年8月14日(土)
岩手県奥州市江刺 地区。丘を耕して造成された”棚田”の里です。
空と丘が織りなす絶景が広がるこの地で、地域の人を笑顔にする花火が打ち上げられました。
見る人・営む人・打ち上げる人の心のディスタンスが近い、とても和やかな花火でした。
“麒麟が来る”のロケ地
奥州市江刺は、平安~戦国期の建造物を再現した歴史公園「えさし藤原の郷」があり、大河ドラマや映画などのロケ地として数多くの映像作品に登場するスポットとして知られています。
2020年、NHKで放送された”麒麟がくる”のロケ地でも使用されました。
明智家領地の田園ロケ地として、えさし藤原の郷から近い場所が選ばれ、第1回のオープニングで晴れ晴れしく登場したのが、ここ藤里の棚田です。
山と谷が連なる丘陵地帯に整然と並ぶ棚田は、とても風光明媚で、心が魅かれる景色です。
画面奥の、棚田の稜線の上から、花火が上がります
絶景!
撮影時は松の木の右側空き地に、小屋のセットが立てられました。稜線の上から、野党が攻めてきたシーンを思い出します。
ここ岩手の棚田が、全国放送の大河ドラマのオープニングを飾ったと思うと、その時の映像が蘇り、とてもワクワクしてきます(^O^)/
当時のロケの様子
ちなみに、奥州市江刺は、藩政時代に周辺地域の物資の集散地として栄えた街で、当時の蔵をリノベーションしたカフェが並ぶ“蔵町モール“があります。江刺へ観光に寄った際には、ぜひ立ち寄ってみると楽しいですよ!
藤里地区の隣、田原地区には、米粉パンが評判の“夢の里工房はらたい”があり、クロワッサンが絶品!おススメです!
本物の花火を見せたい!
主催である「藤里FIREWORKS」代表 佐々木 嘉春氏 より、開催についての経緯をお伺いいたしました。
翌日、すぐに戻ってしまう方が多いので、14日に花火を上げ、それを見てもらう事により、もう一泊して滞在日数が増えれば、この地に住んでいる親世代の方々がみんな喜ぶだろうと、3年前の2019年に始めました。去年・今年は帰省が出来ないので、地域の方々に喜んでもらえるようにと、開催しています。お年寄りは、人ごみの中に入る事が難しく、もう10数年も花火を見ていない方が多いです。
その方たちに、本物の花火を見て、楽しんでもらいたいです。
打ち上げ場所は、藤里地区内の3カ所で持ち回りです。1か所だけだと、家の近くから見えない集落があるので、地区内平等に、家から見えるようにする為です。横瀬・下横瀬・向井沢と一巡りし、来年は横瀬地区に戻ります。
コンビニやスーパーなどで、数千円の手持ち花火を買うように、本物の花火にも協賛して頂きたいです。
自分で出資した花火であれば、親しみが湧きますし、じっくりと鑑賞できます。
当日のプログラム
市域に広がる花火の輪
奥州市内では8月14日に、江刺藤里・江刺歌読・衣川北股・水沢の4カ所で、同時刻に一斉に花火が打ち上げられました。その内、水沢以外の3地区は、藤里と同様に地区の有志により行われた、地域盛り上げ花火でした。
地域を花火で盛り上げたいと、花火鑑賞士の資格を持つ、奥州市協働まちづくり部地域づくり推進課課長 井面 宏氏が発起人となり、佐々木 嘉春氏と共に企画を立ち上げ、上記の経緯により3年前に藤里地区で地域花火を打ち上げました。以降、その動きを市域全体に広げ、今ではこの日の他にも、地域花火を上げる地区が増えました。
第1回目が行われた横瀬地区
棚田から花火が打ち上がる!
打ち上げ担当は、秋田県大仙市小松煙火工業さん。
準備作業。当日は小雨模様でした。
整然と並ぶ棚田の上から、華麗に咲き誇ります。
5号玉、洗練されたデザインの芸術玉が次々と上がります!
フィナーレは、7号玉の後に大スターマイン
人出の雑踏も無く、お家の近くからじっくりと楽しむ花火。
地区の方々を笑顔にする為の地域花火。
住民の方々が、ここでお盆を迎えられて良かった‼️と思える、和やかな企画です^^
花火は人を幸せにする。
花火大会は規模じゃない!と改めて実感する企画でした。
このような地域花火の取り組みが、全国に広がる事を願っております!