ふるさと祭り東京2020が開幕直前!お祭りステージに登場する「青森ねぶた祭」は巨大なねぶたと大勢のハネトが毎年大人気です。この記事ではそんな「青森ねぶた祭」のねぶた制作現場に密着!舞台裏での奮闘の様子ををお届けします!
ふるさと祭り東京2020に登場するねぶた、どんな風に組み立てられる?
青森からトラック8台(ねぶた部分5台、台車部分3台)で今回のために運んできたのは2019年の本祭に登場した『「舎利」韋駄天と足疾鬼(しゃり いだてんとそくしっき』。2019年12月に行われた国立競技場のオープニングイベントにも登場するなどで大活躍中です。
2019年青森ねぶた祭での『「舎利」韋駄天と足疾鬼(しゃり いだてんとそくしっき』
ねぶたはいくつかのパーツに分けられ、バラバラにされた状態で青森から東京に運ばれます。
この段階で5割ほどの出来とのこと。
大人数で分解されていたパーツを結合させていきます。
ねぶた部分だけでなく、台車も1から組み立てます
制作者のねぶた師、北村蓮明(れんめい)先生が、自らの手で命を吹き込んでいきます
高い部分には板と脚立で即席の足場を組んで組み立てます
ワイヤーなども器用に結んでいきます
台車に使われる細かい飾り部分も補修を行なっています。
逃げる足疾鬼(そくしっき)の完成形がこちら。手には盗んだお釈迦さまの牙舎利(げしゃり ※歯)が!
それを追う韋駄天(いだてん)の完成形がこちら!迫真の表情です。
30人ほどで足疾鬼をグッと持ち上げ
肩に担いで台車に運びます。
台車の上に配置し
微調整してぴったり合わせます
これで片方は完成
韋駄天も同じくグッと持ち上げ…
足疾鬼の横に配置
センチ単位で微調整します
これでねぶた部分の完成!あとは看板や提灯などで飾って仕上げます。
ふるさと祭りの準備が着々と進んでいます。青森ねぶた祭のねぶたを台上げする様子をお届け。 pic.twitter.com/NdS2MglOBz
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) January 8, 2020
記事を読むとあっという間かもしれませんが、実際にはまる2日かけて制作されます。
制作者の北村蓮明先生にお話を伺いました
こちらのねぶたを制作されたねぶた師の北村蓮明(れんめい)先生に、ねぶたの注目ポイントやふるさと祭りへの思いをお聞きしました。
– このねぶたの作品名とテーマ、注目してほしいポイントを教えてください
『「舎利」韋駄天と足疾鬼(しゃり いだてんとそくしっき』です。足疾鬼がお釈迦様の歯を持って韋駄天から逃げるシーンですね。速さを感じるねぶたで、オリンピックにもかけて制作しています。
– 特に作るのが大変なポイントはどんなところでしょう?
やはり動きを出すのが大変。姿態に近づけていくところです。図面などはなく絵から起こしていくものですから。高さとか、バランスとかは何回もやりなおして調整するんです。
– そういったこだわりも見ていただきたいですね
えぇ、ねぶたは正面からだけでなく、いろんな角度から見てほしい。
– 国立競技場のオープニングイベントでも登場していましたが、あの時も同じように組み立てたんですか?
トラックの幅もあるからどうしても細かくなってしまうから大変です。前回も同じように組み立てました(笑)ただ、2回目なのでだんだん早くなってきました(笑)
– 毎年いろいろなねぶたが作られますが、傾向などはあるのでしょうか?
いろんな角度で探すんですが、いろいろ無いものをつけてねぶたを面白くしていく。いろいろな新鮮味を出していきたいんですが、そこが難しいところだ(笑)
– 北村先生が「今後、ねぶた祭りがこうなったらいいなぁ」という未来はありますか?
細かいところまでみてもらえるようになると良いですね。自分のこだわりもあるけど、細かい部分を見て欲しいなぁって。
– ふるさと祭りに訪れる方にメッセージをお願いします
初めての人もふるさと祭りでねぶたを見ていただき、もっと見たい方は本場の青森には24もあるし一番ですので、ぜひ青森ねぶた祭を見に来てほしいです。東京のひとにとって青森は田舎かもしれませんが、ねぶたの時は都会です(笑)ねぶたが終わるとスッといなくなるんだ(笑)ねぶた祭りでは最後のねぶたを見送る寂しさと共に来年のねぶた祭で「こういうものに挑戦したいな」という気持ちが始まるのです。
北村先生は1日だけねぶたの演舞を見て、すぐに青森へ戻るそうです。例年3台のねぶたを制作する先生、すでに今年の青森ねぶた祭の準備は始まっています。
『「舎利」韋駄天と足疾鬼(しゃり いだてんとそくしっき』は、この「ふるさと祭り東京2020」が終わったら解体されるとのことですので、このふるさと祭りがお目に掛かる最後のチャンス!期間中は毎日展示!お祭りステージへの登場は2020年1月14日(火)〜19日(日)の6日間です!