「天高く馬肥ゆる秋」といわれるように、空の青さがより冴え渡る秋。1年中で一番月が美しく見える時期ですね。平安時代の貴族たちは、中秋の名月を眺めて和歌を詠む「観月の宴」を開いて楽しんだといわれ、夜を照らす月は古来から現代まで人々を魅了してやみません。
今年の中秋の名月は9月29日。全国各地の寺社では、この時期に合わせてお月見にちなんだ絵柄の御朱印を頒布することも。そこで今回は、全国から「お月見御朱印」を5つ厳選!大阪最強のパワースポットといわれる神社で行われる「観月祭」もあわせてご紹介します。
目次
ウサギもお地蔵様もかわいい御朱印に癒される
宝寿院は愛知県津島市の「尾張津島天王祭」でも知られる津島神社の北側にあるお寺です。およそ1200年前に創建され、明治初期まで津島神社の神宮寺でした。現在はご本尊を薬師如来とし、厄除開運や心願成就、特に身体や心の病にご利益があることで知られています。
こちらの9月の月替わりの御朱印は、満月の月の中で餅をつく2羽のウサギと、雲に乗ってニッコリ微笑むお地蔵様。ほんわかとした気持ちになると同時に、静かでのんびりとした時間が流れるお寺を表したような御朱印です。
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柄も色味も秋を感じる切り絵の御朱印
安産祈願や恋愛成就のご利益を求めて、特に女性の参拝者に人気がある神戸の生田神社。三宮の中心街に社殿を構え、交通の便が良く、期間限定のかわいい御朱印が豊富なことも人気の要因のひとつとなっています。
こちらの9月限定御朱印は「仲秋名月」の切り絵御朱印です。「仲秋名月」の文字を掛け軸のモチーフにしたり、引き戸の間から見える満月やすすきの景色を、秋らしい色味の配色で美しく表現した生田神社らしい切り絵御朱印です。こちらは数量限定とのことですので、ご希望の方はお早めにご参拝を。
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柿色の御守りの上に十五夜のモチーフが目を引く
國分八幡宮は、香川県高松市国分寺町の北端にある小高い大禿(おおかむろ)山の中腹に鎮座しています。本殿の真裏には古代の祭祀跡とされる磐座(いわくら)がご神体として祀られていて、最近では注目のパワースポットに。元旦には家内安全や厄除け方除け祈願に多くの人が参拝にやってきます。
こちらの月替わり限定「9月御守りシリーズ」御朱印は、餅つきをするウサギや、お月見団子が描かれた御守りがモチーフになっています。柿色の大きな御守りが秋らしくも目を引くカラフルな御朱印です。
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満月と華やかな十二単衣の雅な組み合わせ
少し読み方が難しい「村屋坐彌冨都比賣神社(むらやにいますみふつひめじんじゃ)」は、奈良県田原本町に鎮座する歴史ある神社です。御祭神は大物主(おおものぬし)と三穂津姫(みほつひめ)の夫婦神で、「縁結びの神」「内助の功の神」で知られています。
周辺には「イチイガシ」という照葉樹の森が神社を囲むように群生していて、植物学上極めて貴重なため県の天然記念物にも指定されているのだとか。
こちらの9月の御朱印は、夜空に浮かぶ大きな満月と、十二単衣をまとった女性の後ろ姿が雅なデザイン。十二単衣の色合いがとても華やかで、月夜とのコントラストがよく映える御朱印です。
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大阪最強パワースポットの刺繍御朱印
大阪市住吉区に鎮座する住吉大社は、3万坪もある広大な境内に4棟の本宮を持つ大阪最強といわれるパワースポットです。これらの本宮は国宝に指定。それぞれ「住吉造(すみよしづくり)」とよばれる建築様式で、L字型に配置されているのが特徴です。
こちらの9月限定刺繍御朱印は、中秋の名月と住吉造の本殿をモチーフにしています。全体的にシンプルで大人なデザインですが、本殿の上に浮かぶ満月は凛として美しい印象を与えてくれます。
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中秋の名月の幻想的で厳かな祭り「観月祭」
住吉大社では、9月29日の18時から「観月祭」が行われます。観月祭は、例年、中秋の名月の日に例年執り行われている特殊神事です。
「この橋を渡るだけでお祓いできる」といわれる朱い「反橋(そりはし)」の上で、全国から募った献詠(けんえい)作品の入選歌を神職が古式の作法にのっとって読み上げます。
その後、住吉踊・舞楽が奉納されます。朱い反橋と名月が織りなす雰囲気はとても幻想的で、厳かな雰囲気があたりを包みます。観月祭についての詳細は住吉大社のホームページにてご確認ください。
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