盆踊りにハマったボクが、最も愛する郡上おどり
「盆踊り」という言葉を聞いて、頭に思い描くのはどのような風景だろうか?夏祭りの高揚感、揃い浴衣の女性たち、提灯が彩る櫓、心踊る太鼓、そして、スピーカーから流れる少し音の割れた音頭にあわせ、輪を作る踊り子たち…。地域によっては生のお囃子や、踊り子自ら音頭を取る場所もあるだろう。
ボクに関していえば、子どもの頃、祭の縁日を心待ちにしていたものの、皆で揃って踊ることにいささか抵抗があったものだ。ところが歳40近くになって、友人の誘いで盆踊りの世界に足を踏み入れ、すっかりその魅力にハマってしまったのだ。
踊って汗を流す気持ち良さはもちろん、一曲踊りを覚えるたびに感じる達成感や、皆で祭を作り上げていることの連帯感、そして人と人との心のふれあいに、何よりの喜びを覚えるようになった。
以来都内はおろか、日本各地を巡るようになり、盆踊りはすっかり人生の大きな部分を占めるようになってしまった。
「盆踊りはソウルワーク」と豪語するボク・大ちゃんが一番心奪われた踊りといえば、岐阜・郡上八幡で開催される『郡上おどり』だ。
踊り継がれて400年、郡上おどりが愛される理由
徳島の『阿波おどり』、秋田の『西馬音内(にしもない)盆踊り』と並んで、「日本三大盆踊り」とされているのが、岐阜・郡上市の『郡上おどり』だ。郡上おどりが前者の2つと決定的に異なるのは、見る踊りでなく踊る踊りだということだ。「踊りだから当たり前」と言うことなかれ、一般参加できない踊りも多いのだ。
郡上おどりは、7月上旬の『発祥祭』から9月上旬の『おどり納め』まで、30数夜にわたり、町内各地に場所を移動して開催される。もはやフェスといった感もあるが、クライマックスは8月13日から16日までの『盂蘭盆会(うらぼんえ)』。4日間開催される『徹夜おどり』だ!
江戸時代、郡上八幡城主が士農工商の融和を目的とし、藩内の村々で親しまれていた盆踊りを城下に集め、「盆の4日間は身分の隔てなく、無礼講で踊るがよい」と奨励したことが発祥とされる。誕生時より参加することが当然の踊りであり、以来400年にわたって踊り継がれてきた。
「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」の歌詞で有名な、しっとりとした情感の『かわさき』や、勇壮な馬と馬乗りの所作を取り入れた『春駒』、手毬唄の雰囲気に猫の動きを加えた『猫の子』など、現在では10曲が踊られており、バリエーション豊かなことも郡上おどりが人気の秘訣なのだ。
5月5日は「銀グジョ」!銀座の中心で下駄を鳴らせ!
その郡上おどりが、本場に先駆け、東京で開催されることが決定した!しかも東京の中心・銀座で踊れる機会とあっては、参加しない手はないだろう。
日時は5月5日(土・祝)15:00〜16:00、場所は西銀座通り(外堀通り)の銀座八丁目歩行者天国で、『第12回銀座柳まつり』のプログラム『ようこそ銀座』の一つとして、昨年に続き2回目の開催となる。もちろん、現地から駆けつけた生のお囃子を楽しみながら踊ることができるのだ!
せっかくならば浴衣に着替えて踊ると気分も上がるのだが、何はなくとも下駄だけは用意すべきだ。郡上おどりは下駄で踊ることが前提となっており、下駄の歯を鳴らす動きや、摺り足をする踊りもある。何より靴や草履では踊り辛いし、雰囲気が出ないのだ。
銀座柳まつりには『新橋芸者東をどり』や「銀座の柳」の苗木プレゼントもあり、早めに現地入りすることがオススメだ。
ぜひ銀座柳まつりの郡上おどりで、一足早い夏気分を満喫しつつ、ボクと一緒にいい汗を流そうではないか!
なおここで郡上おどりの魅力にハマった方は、6月29日(金)30日(土)の2日間、外苑前の秩父宮ラグビー場駐車場にて、『第25回郡上おどりin青山』が開催される。こちらはまた追って紹介したいと思う。
ただし、一度郡上おどりにハマってしまうと、二度とその世界から抜け出せなくなることを警告しておく。心して参加されたし!
盆ボヤージュ!
お問い合わせ先
TOKYO GINZA OFFICIAL 第12回銀座柳まつり