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球状のフォルムが特徴的なコキアの紅葉
日本では秋の深まりとともに紅葉前線が列島を南下します。数多くの落葉樹の中でもカエデやモミジが、紅葉の代表格ということになっていますが、球状のフォルムが特徴的なコキアも秋になると全身が紅色に変身します。茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園ではみはらしの丘にコキアが育てられ、例年10月中旬には丘全体を真赤に染め上げ、「きて みて さわって コキアカーニバル」が開催されています。2019年には9月21日~10月20日に実施されましたが、2020年は新型コロナウイルス感染防止のためイベントは行われませんでしたが、10月中は真赤なコキアを鑑賞することができます。
コキアは、ホウキギと呼ばれることもあります。夏から秋にかけて固くなった茎を根元から切り採り乾燥し、箒として利用しているのです。ひたち海浜公園のみはらしの丘は、コキアによって9月には緑一色、10月には赤一色に変色し、日ごとに色彩のグラデーションを変化させます。
ひたち海浜公園のみはらしの丘は約1.9ヘクタールの面積をもち、隅々まで約3万2千本のコキアが植栽されています。
左右にコスモス畑が広がるみはらしの丘の坂下
みはらしの丘へは西から頂上を目指すことになります。丘への入口の左右はコスモス畑となっており、コキアを見る前にコスモスの花を観賞することができます。
丘の下のエリアは、コスモスとコキアがバランスよく調和しています。
坂を上るに従って密度が高くなるコキアの紅葉
坂を上るに従って左右にはコキアの密度が高くなっていきます。
コキアとコスモスは区画ごとに栽培されているので、境界には鮮やかなラインが引かれているようです。
みはらしの丘の坂からは、コキアの畑を様々な角度から眺めることができます。立ち止まって360度回転すると景色は大きく変化します。
中腹の広場からパノラマで広がるコキアの紅葉
坂道は来園者の波が続き長時間立ち止まることはできませんが、中腹に小さな広場があり、ここからであればゆっくりと眺望を鑑賞することができます。コキアばかりではなく広場の東下には鹿島灘の海原が広がります。
視界いっぱいにコキアの紅葉が広がるみはらしの丘の頂上
中腹の小さな広場から頂上までは、人の波に従って数分です。頂上からは視界いっぱいにコキアの紅葉が広がり、思わず息をのんでしまいます。展望エリアにはベルが設置され格好のフォトスポットとなっており、きっと思い出に残る写真を撮影することができることでしょう。
みはらしの丘の頂上の広場の北のエリアは、コスモス畑となっており、足元にコスモスの花を見ながら坂を下りることになります。
坂道の終点となるみはらしの丘の北側からも、コキアとコスモスが魅惑的なグラデーションを楽しむことができます。
みはらしの丘の北側の坂下のエリアは、みはらしの里と呼ばれています。丘から繋がる平地には、常陸秋ソバが花を咲かせています。コキアとコスモスとは大きく彩りが異なりますが、小さくて白い花には目を引きつけられることでしょう。
みはらしの丘に向かう人の波
例年10月にはコキアの紅葉に引きつけられ、ひたち海浜公園に数多くの人々が訪れます。みはらしの丘に向かって、園内には長い行列ができます。特に土日祝日の日中はコキアを鑑賞する時間より待ち時間の方が長くなってしまいます。平日に訪れることができるといいのですが、土日祝日にしか行けない方も多いことでしょう。土日祝日であれば開園直後に入園すれば、比較的スムーズにみはらしの丘の頂上に立つことができます。11:00を過ぎると行列の長さは1キロを越えることでしょう。
ひたち海浜公園には西口、中央ゲート、南口、海浜口の入口があります。この中でみはらしの丘に最も近いのは西口です。アクセスの点でも、JR勝田駅から路線バスで20分前後ですから、公共交通機関を利用して訪れる場合は西口から入園するのがベストでしょう。また2020年は公式ホームページで事前に入場予約を済ませておきたいものです。
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園ではみはらしの丘にコキアが育てられ、例年10月中旬には丘全体が隙間なく真赤に染め上がります。球状の紅葉が丘の斜面を埋め尽くし、カエデやモミジとは異なる景観の紅葉を楽しむことができます。