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「層雲峡温泉の氷瀑祭り」氷点下15度のテーマパーク|観光経済新聞

2019/9/28
2020/5/19
「層雲峡温泉の氷瀑祭り」氷点下15度のテーマパーク|観光経済新聞

観光経済新聞のコラム記事連載が、2019年9月14号からスタートしました!「お祭り」をフックに旅情あふれる記事を、オマツリジャパンライターの皆さんに書いていただき、毎週掲載して行きます。普段のマツログ記事とは一味違う表現で書いていただいていますので、ぜひお楽しみください。(オマツリジャパン編集部)

層雲峡温泉の氷瀑祭り(北海道上川市)

私は奇祭ハンターとして全国の奇祭を訪ねている。ところで、お祭りは通常1日、長くても3日というスパンで開催されることが多い。が、例外もある。北海道で数カ月単位で行われる雪や氷の祭りだ。とはいえ、全国的に有名な「さっぽろ雪まつり」を取り上げても奇祭感はない。そこで注目したのが、1月末から3月中旬まで開催される北海道上川市の層雲峡温泉の氷瀑祭りだ。層雲峡温泉は北海道のど真ん中に位置し、秘境感すらある。まさに奇祭と呼ぶにふさわしい。

氷瀑とは、氷結した滝のこと。氷瀑まつりでは、氷の幻想的なライトアップをはじめ、氷の城やトンネル、ツララのシャンデリアなどさまざまな催しが行われている。極寒ならではの絶景が存分に楽しめ、実にフォトジェニックだ。

層雲峡温泉へは、旭川市からホテルの無料送迎バスを利用して1時間50分。ホテルに着くと、送迎バスで会場へと向かった。バスを降り、目に飛び込んできたのは、圧巻の雪景色、いや、氷景色であった。本来は無色透明であるはずの氷が色とりどりの光源で照らされ、光輝いている。さすがに日本夜景遺産に登録されるだけのことはある。

会場内は、ファイアーショーなどのステージあり、国土無双や上川大雪酒造の日本酒が試飲できる「北の氷酒場」があり、お参りできる氷瀑神社があり、氷の城や迷路、展望台と盛りだくさん。ちなみに、氷に触れるには手袋必須である。日中は氷の滑り台体験やアイスクライミング体験などもやっていたらしい。時刻が午後8時30分になると、七色に輝く幻想的な氷の城をバックに花火が上がった。高揚感は爆上がりである。

それにしても何しろ氷点下15度以下の極寒の世界だ。吹雪がふくと顔が痛い、凍てつく風を吸いこむと歯が痛い、そんな感じだった。ホテルに帰ってきて露天風呂に入ると、濡れた髪がシャーベット状になりだすという体験も新鮮ではあった。これだから奇祭旅はやめられない。

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