横浜市泉区と神奈川県大和市にまたがる「いちょう団地」では11カ国の人々が生活し、とりわけベトナム人が多いことから「リトルベトナム」や「リトルハノイ」などとも呼ばれます。
様々な国からの豊かな文化を持つこの団地では、毎年10月に「団地祭り」が開催されます。グルメもステージも国際色豊か。アジアの魅力が詰まったこのお祭りをレポートします!
目次
ラインナップ充実のアジアンフード!本場の味がワンコイン以下で楽しめる!
フードは近隣のベトナム料理屋や台湾料理屋が出店。より本場に近い味というか、いわゆるフードフェスに出店しているものに比べるとすこし違った雰囲気の味。
ボリュームは◎!少の量からでも買えたりするのが嬉しいポイントです。
ステージイベントも国籍を越えて繰り広げられる!
地元中学生による「小さな恋の歌」、郷土愛あふれるモンゴル800の歌が絶妙にマッチ
ステージ前では曲に合わせて人々が踊ります
筆者が伺ったのは2日目のお昼の時間帯でしたが、1日目の夜にはレイヴパーティーなどが行われ、また違った意味でディープです。
いちょう団地への行き方は?高座渋谷駅からのアクセスをご紹介!
いちょう団地の最寄駅は小田急江ノ島線の「高座渋谷」駅になります。
駅からは徒歩15分ほどです。
外国人が多く暮らすいちょう団地、この独特のコミュニティの成り立ちは?
いちょう団地に外国人が多い背景にはインドシナ難民を受け入れるために1975年に設立された「大和市定住促進センター」の存在があります。
政府によって設立された同センターでは、南ベトナム共和国崩壊により難民となったベトナム・ラオス・カンボジア人に対して日本語や習慣など学ぶ場を提供。プログラムを受けた外国人は同市内のいちょう団地に定住しました。
90年代にはさらに多くの外国人が流入し、文化の違いなどから軋轢が生じた時期もありましたが、多言語による看板や「暮らし方のマニュアル」の作成、連合会での「住民相談」などを行うことで徐々に解消。
取り組みは現在も継続し、地元の小学校や外国人を支援する団体とも連携。いちょう団地は外国人が住民の4分の1を占め、11カ国の人々が多文化の中での共生を実現しています。
もちろんこの「いちょう団地祭り」でも準備段階から様々な人々が関わり、共に一つのものを作り上げることでコミュニティ創生の役割を果たしています。