2021年も間もなく終わり。大晦日には除夜の鐘をついて一年を締めくくり、新しい年を迎えたいですね。昨年はコロナ禍で鐘つきを中止したり、事前予約制になり早々に締め切られたお寺もみられましたが今年はどうでしょうか。
この記事では、例年多くの人が訪れる人気寺院がひしめく京都エリアのうち、当日に整理券を配布するなど、事前予約不要で除夜の鐘がつけるお寺に絞って5つご紹介します。
※掲載した情報は12月28日時点のものです。社会情勢等によっては変更になる可能性もありますので、参詣の際はリンク先のページやSNSなどで最新情報をご確認ください。
目次
【高台寺】和の風情と最先端ITが融合する名刹
東山区の高台寺は豊臣秀吉の正室、北政所(ねね)が慶長11年(1606年)に秀吉の菩提を弔うために開いた寺です。春には桜、秋には紅葉の名所となり、境内には珍しい二階建ての茶室「時雨亭」などが創建当時のまま残り、方丈からは小堀遠州作といわれる庭園や観月台が望めます。
和の風情を堪能できる一方で、夜間拝観時にプロジェクションマッピングを行ったり、アンドロイド観音マインダーのご開帳、デジタル御朱印の頒布など、時代の最先端を走っているのも高台寺の特徴です。
除夜の鐘は12月31日の23:45ごろからつくことができます。当日22時から先着108組に配布する整理券を受け取ってご参加ください。
●詳しくは公式サイトのこちらのページからご確認ください。
元日には「大般若経祈祷会」も!アンドロイド観音、除夜の鐘も写真でレポート!
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【壬生寺】境内で隊士が調練した新選組ゆかりの寺
壬生寺は「壬生の狼」の異名もある新選組の兵法調練場としても使われていた歴史があります。そのため、境内には近藤勇の胸像や隊士の墓所などの壬生塚があり、激動の幕末に散った隊士たちに思いを馳せることができるでしょう。
壬生寺の梵鐘は嘉永元年(1848年)に鋳造され、重さは約1.35トン。大晦日は23:00に開門し、除夜の鐘は23:40から1時間で108打をつき、終了後に閉門となります。
第1打は壬生寺貫主がつきますが、第2打から希望者がつくことができます。1打につき約10人が一緒に綱を引きます。
●詳しくは公式サイトのこちらのページからご確認ください。
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【禅林寺(永観堂)】古今和歌集にも詠まれた紅葉の名所
左京区にある禅林寺は、空海の高弟である真紹によって863年に真言宗の道場として創建。その後、真言宗中興の祖と称される永観によって、人々に念仏を伝えるお寺へと変化していきました。
通称・永観堂としても知られ「秋はもみじの永観堂」と古今和歌集にも詠まれるほどの美しい紅葉でも有名です。
除夜の鐘は、先着順で参加は無料です。人数制限や整理券の配布もありません。ただし、一般参詣者が鐘がつけるのは開門時間の12月31日21時から、閉門時間の22時までの1時間です。希望者が多い場合は、2~3人で1回鐘をつきます。
●詳しくは公式サイトのお知らせ欄からご確認ください。
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【百萬遍知恩寺】悪疫をおさめた百万遍の念仏が地名の由来に
左京区の百萬遍知恩寺は、法然上人によって開かれた浄土宗大本山の寺院です。地名としても有名な「百萬遍」の号は、元弘元年(1331年)に地震が元で悪疫が流行した際に、知恩寺の僧侶たちが7日7夜にわたって大念珠を繰りながら念仏を百万遍唱えたところ治まったことにより、後醍醐天皇から賜ったといわれています。
除夜の鐘は、12月31日22:30に大殿が開きしだい先着108組まで整理券を配布。23時からの除夜法要と鐘楼法要の後に鐘つきが始まります。整理券の番号以降でも、列に並んだ順番どおりに鐘をつくことができます。毎年恒例の大念珠操りと甘酒の接待は今年は行われません。
●詳しくは公式サイトのこちらのページからご確認ください。
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【善峯寺】先着108名にお福分け。初日の出も人気の山寺
善峯寺は天台宗の僧・源信の弟子である源算が、自作の千手観音像を本尊に開いた寺院です。桜や紫陽花、紅葉の名所であり、京都西山の中腹にあって境内各所から京都市街や比叡山を一望できることでも有名です。また、初日の出スポットとしても人気が高まっています。
除夜の鐘は誰でも無料でつくことができ、先着108名の方にお福分けとしてお菓子が配られます。108人目以降の方も自由につくことができますが、開門時間は12月31日の23:45~翌1:15までであることと、山寺のため境内に階段や坂道が多く、照明がない個所もあるため注意が必要です。
また、除夜の鐘の後は閉門されます。初日の出の時間まで待つ方は元旦6:30の開門まで境内には入れませんのでご注意ください。
●詳しくは公式サイトのこちらのページからご確認ください。
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まとめ
京都で除夜の鐘がつける寺院のうち、当日に整理券を配布するなどで事前予約が不要のお寺を5か所ご紹介しました。
コロナ禍も少し落ち着きをみせている状況のなか、今年の大晦日はできれば除夜の鐘を自分の手でつきたいと思っていらっしゃる方も多いでしょう。霊験あらたかな寺院の梵鐘の響きで、108つの煩悩を払い、新たに来る年をより良いものにしたいものですね。