阿弥陀如来の文字が中央に記される鎌倉大仏高徳院の御朱印
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。神奈川県鎌倉市の鎌倉大仏として知られる高徳院では、紙面の中央にご本尊の阿弥陀如来の文字が記された御朱印を頂くことができます。
鎌倉大仏高徳院の御朱印所は大仏像の東に隣接しています。
バラエティー豊かな授与品
御朱印所と隣り合う寺務所には様々な授与品が並んでいます。
寺務所に並ぶお守りの種類も豊富ですが、大仏像の「招福ストラップ」、柘植の木に大仏の姿が刻印された「つげ彫り開運招福ストラップ」、大仏の影像が彫り込まれた円形メダルの「御守りキーホルダー」は携帯に便利でしょう。「金の下駄」には足を丈夫にするご利益が期待できそうです。「長寿箸」には縁結びのパワーが漲っています。
13世紀の造立当初の像容を保つ鎌倉大仏
鎌倉大仏をご本尊とする高徳院は、法然上人を開祖とする浄土宗の仏教寺院です。大仏像の造立は1252年頃に始まったと伝わります。像高約11.3メートル、重量約121トンの大仏が完成した後、14世紀から15世紀にかけて大風や大地震の被害に見舞われ、尊像を収めていた堂宇は損壊し「露坐の大仏」となりました。規模こそ奈良の東大寺の大仏には及ばないものの、ほぼ造立当初の像容を保っているため、日本の仏教芸術史において極めて重要な価値をもっています。
鎌倉大仏は外から参詣するばかりでなく、通常は胎内に入ることができます。ただ2021年は新型コロナウイルス感染防止のため閉鎖されています。
仏像東の回廊の内壁には、大わらじが展示されています。「大仏様に日本中を行脚し、万民を幸せにしていただきたい」という願いをこめて、茨城県常陸太田市の子ども達が1956年から3年おきに藁草履の寄進を続けているのです。
境内に残る堂宇
自然災害に見舞われた高徳院の境内には、わずかな堂宇しか残っていません。大仏の背面側に観音堂、大仏前の参道の南端に仁王門が残っているのみです。
神奈川県鎌倉市で「露坐の大仏」をご本尊とする鎌倉大仏高徳院では、紙面の中央に阿弥陀如来の文字が記された御朱印を頂くことができます。13世紀に造立された鎌倉大仏像は、その後の自然災害によって堂宇を失いましたが、当初の姿を保ち続けています。