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「まん防」下でのお祭り・イベントはどう楽しむべき?わかりやすくまとめました!

更新日:2021/4/16 タカハシコウキ
「まん防」下でのお祭り・イベントはどう楽しむべき?わかりやすくまとめました!

2度の「緊急事態宣言」を経ても感染拡大を続ける、新型コロナウイルス。2021年4月5日には「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」が、大阪・兵庫・宮城県に、同4月12日からは東京・沖縄・京都の計6都府県にて実施。さらには追加で埼玉・千葉・神奈川・愛知に適用される運びとなりました。(公開日現在)

本記事では「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」がお祭りに与える影響はどんなものなのか?をテーマに解説。緊急事態宣言との違いや、お祭り・イベントでしなければならない対策などをわかりやすくまとめていきます。

「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」とはどんな内容なのか?

「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」(以下・まん防)とは、「緊急事態宣言」同様、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に発令される対策のこと。最大の違いは対象エリアの決め方にあり、緊急事態宣言が政府が対象地域を決定し発令されるのに対し、まん防は対象地域の決定権を政府が各都道府県知事にゆだねている点にあります。これにより、緊急事態宣言より範囲を絞った限定的な対策が可能となってくるのです。

まん防の内容は、緊急事態宣言と同様、対象となる各都府県や自治体のHPまた発令元である政府の内閣官房HPから内容から確認が可能です。内容はどの地域でも基本同じであるため、今回はオマツリジャパンの拠点がある東京都のお知らせPDFから、お祭り・イベントに関連のある情報をピックアップしていきます。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置1(引用:まん延防止等重点措置

東京都が公表しているまん防についてのPDFは全8ページ。なかでもお祭り・イベントの関係するものはP2・P3・P8となります。順に確認していきましょう。

まずは確認するのはP2「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」のスライド。東京都におけるまん防の概要が明記されています。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置2(引用:まん延防止等重点措置

お祭り・イベントに関して、参加する方への要請がさらに詳細な説明は「都民向けの要請」としてP3に記載されています。またお祭り・イベント運営者の方へ向けたメッセ―ジは「事業者向けの要請等」として各業種別に説明されており、P8の内容が該当します。

・都民向けの要請

P3で説明されている、都民の方向けの内容は以下の通り。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置2(引用:まん延防止等重点措置

注目したいのは「都県境を越えた不要不急の外出・移動の自粛。特に、変異株により感染が拡大している大都市その往来の自粛。
これまでの緊急事態宣言でも求められてきた外出自粛ですが、令和3年2月~3月の緊急事態宣言にはなかった、変異株の感染が拡大している都市圏との往来の自粛について言及されています。

・事業者向けの要請等 (5)イベントの開催制限

お祭り・イベントが当てはまる、イベントの開催制限についての記述はこちらの通り。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置4(引用:まん延防止等重点措置

読み解くのが難しい記述は、スライド上部「イベント主催者に対して、規模用件等(人数上限・収容率、飲食を伴わないこと等)に沿ったイベントの開催を要請(法第24条第9項)」と、スライド中部にある「営業時間短縮の協力依頼」の部分。

予備知識なく読んだ場合、『イベントを開催には飲食を伴ってはいけないのに、飲食店への営業自粛のルールが適用されるの?飲食店や出店の扱いは?』と疑問が浮かんでしまいます。
筆者が、東京都の担当者さんへ電話で取材したところ、スライド上部の「イベント主催者に対して、規模用件等(人数上限・収容率、飲食を伴わないこと等)に沿ったイベントの開催を要請(法第24条第9項)」の「飲食を伴わないこと」というのは、スライド表にあるイベントのカテゴリー「大声なし」「大声あり」分類に関するものだと判明。

飲食を伴ったイベントの場合は、イベント内で大声を出す機会がなくとも「大声あり」に分類されるとのことでした。

つまり飲食店や出店は、お祭りやイベントで営業可能ですが、その場合、収容人数の制限が厳しくなり、場合によっては予約制や入場整理などの対策が必要となってきます。

東京都防災ホームページ(引用:東京都防災ホームページ )

最後に気になってくるのは、スライドの下部「業種別ガイドラインの遵守を要請」の部分。しっかりとまん防に対応するためには、お祭り・イベント等に関してのガイドラインを知る必要があります。

お祭り・イベントの業種別ガイドラインとは?要点をまとめました!

お祭り・イベントにおける業種別ガイドラインとは、2020年12月5日に日本青年会議所より発表された「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」のこと。オマツリジャパンも策定に深く携わっています。

祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン

以前オマツリジャパンでも取り上げているため、今回は要点のみお伝えしていきます。

最初に注意したいのは祭り・イベント特有の「声援・掛け声」について。大きな声は飛沫感染を引き起こす可能性があるため、徹底的な対策が必要です。

お祭り・イベント開催時には、マスク着用や社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保、体調不良がある場合の来場自粛など諸注意を来場者の方に理解してもらうのも、運営側の重要な役目です。

会場設営では、消毒用アルコールを各地に設置や、換気、密にならないようなスペースを確保するなどの工夫が大切。

飲食物を提供する際は、店舗スタッフとお客さんとの間にパーテーションを設置し、キャッシュレス決済の導入などで、提供時の感染リスクを下げていきます。また回し飲み・食べを避けるよう注意喚起をし、使用した後の容器はしっかりと密閉・処分しましょう。

そのほか、詳細なポイントについてはこちらの記事をご参照ください。

「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」を分かりやすく解説します!

「まん防」下でのお祭り・イベントの楽しみ方は?

「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」、および「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」について、重要な点をまとめると以下のようになります。

・お祭り・イベントに限らず、外出はできるだけ地元で抑える
・「大声あり」「大声なし」で、入場者数・収容率の制限が変わってくる。飲食物を提供する場合は、声を出さないイベントでも「大声あり」に分類される。
・まん防区域内での営業時間では、5時~20時まで、酒類の提供は11時~19時まで。区域外では5時~21時までの営業時間となっています。
・業種別ガイドラインでは、「祭り・イベント等開催に向けた感染拡大防止ガイドライン」を参照する
・お祭り・イベント特有の「掛け声」に注意した運営を心がける
・運営側は、来場者にも対策へ理解を持ってもらう必要がある
・会場設営では、感染リスクを下げる工夫を施す
・飲食物の提供では、パーテーションやスペースの設置で感染リスクを下げ、ゴミはしっかりと処分する。

以上のことが、「まん防」下でお祭りを楽しむために運営者、参加者が守るべき点なってきます。

おわりに

1年が経過しでもまだまだ収まりをみせない新型コロナウイルス感染症。しかし、ワクチンの開発や効果的な対策方法の出現など、1年前とくらべて、状況は着実に前進しつつあります。体力的・精神的にしんどい状況が続きますが、みんなで協力し、がんばって乗り越えていきましょう!

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
地域のお祭りやインタビュー、由来を調べるのが好き。いろんなお祭りを知りたいと思っています。

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