2021年8月7日(土)
未だに出口が見えないコロナ禍の中、未来への展望を見据え、夏祭りが開催されました。
そこには、震災からの復興を遂げた港町ならではの、力強い意志がありました。
復興を遂げた港町”大船渡市”
大船渡市は岩手県南に位置し、山々に囲まれた三陸海岸の港町です。
市南東にある碁石海岸は、切り立った崖と入り組んだ海が織りなす野趣あふれる景勝地で、南三陸随一の景勝地として知られています。
碁石海岸
市街地は、2011年の津波で甚大な被害を受けましたが、徐々に復興を進め、新しい市街地が形成されています。
その中核施設であるキャッセン大船渡は、地元の名産物を扱う商店や飲食店が立ち並び、洗練されたデザインの商店街になっています。
エリアマップ
「かもめテラス」
銘菓”かもめの玉子“でお馴染みさいとう製菓の直営店
「夢横丁」
飲食店が並ぶ
「夢商店街」
名産品のお店が並ぶ
綺麗な広場
大船渡に訪れた際には、必ず立ち寄るべきスポットです!
元気・活力・経済の火種に!
大船渡夏祭り 実行委員長である、「大船渡・海を愛する会」 会長 齊藤俊明氏より、今大会の開催についての経緯をお伺い致しました。
何でも辞めようという一方的な考えでは、コロナで疲弊した世間は直りません。県のガイドラインに従い、感染対策の実施・規模の縮小を行いました。例年行われる昼間のイベントは中止し、海上七夕と花火のみの開催に、会場内はチケット有料制にし、密にならない程度の人数分のチケットを販売しました。そうする事により、密集は避けられ、人の流れも管理できます。コロナ禍による不自由が長引き、停滞感・閉塞感が漂い、活力が尽きかけています。
そのような心持ちだと、経済が回復できる訳がありません!世界経済が元に戻るのには、5年かかると言われています。
“楽しい・面白い”そうゆう思いが無いと、人間はダメになります。
こうゆう時だからこそ、元気・活力・経済の火種を起こし、コロナ終息後を見据えての開催に至りました。市民のみなさんが、大船渡に生まれて良かった!と思えるように、これからも祭りを続けていきます。
未来を見据えての力強い姿勢に、感銘を受けました。
海を楽しむ、会場のロケーション
震災後に新しく整備された岸壁が、花火観覧の会場になります。
デコボコは無く、安全に歩けます!
会場エリア図
Bエリア
Cエリア(このエリアが花火に近い)
台船2艘から花火が打ち上がります。堤防の奥が観覧会場。
開会式
港の海を彩る!海上七夕
大船渡夏祭りの目玉、”海上七夕”。
台船「大船渡丸」の上を煌びやかに電飾し、たくさんの船団に囲まれ港の海を照らす姿は、とても勇ましいです!
船団が意気揚々とやってきます。
港へ集結
夕暮れになり、船団出航!
本丸“大船渡丸”が、えい航されて進んでいきます。
華麗で勇ましい!
天も海も炸裂!水上花火と大玉の饗宴
遮るものが無い海上なので、大玉が次々と咲き誇ります。
ここ大船渡湾は潮の流れが穏やかで、海に投げ込んだ花火がそれほど流れず、安全に作業できるため、水中花火には最適な環境なのです。
上空を照らす大玉と同時に水中花火も開花します!
華麗な大玉との饗宴に大興奮!!!
間近に迫る水中花火と音圧を感じる大玉の饗宴は、
閉塞から解き放たれ、五感が昇華してゆくような高揚感。
雄大な天の神殿を体感させるような、光の祭典。
海上七夕の船団が、右から左へとやってきます。大船渡名物!花火と海上七夕の饗宴です。
こちらは動画でどうぞ!
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2カ所のワイド打ちと船団とのコラボ、圧巻です。
今年の担当煙火店 芳賀火工さんのお家芸、空中ナイアガラ。
雪のような純白と、キラキラと降って来るカラフル色彩との合わせ技が繰り出す、花火の絶景です。
このように、キラキラとした光が降って来る花火を”葉落”(ようらく)と呼びます。(写真、白い花火の下の緑と赤)
トランプサイズの紙に火薬を塗り、空に上げ、それが燃えながらキラキラと降って来るのです。
その後は、息つく間もないほどのハイペースで大玉が迫ってきます!
フィナーレは、金冠(金色で垂れ下がる花火)と彩色千輪(様々な色彩の小花がたくさん咲く花火)の連打連打連打!
他の花火大会では出来ない演出の数々。バリエーションも豊かで、まさに大船渡でしか体感できない花火です!
今年は、来場者を県内在住者にするという苦渋の選択をせざるを得ませんでしたが、来年は全国からのお客様を受け入れます。
風光明媚な三陸の景色、美味しい食事。三陸大船渡へ、来年はぜひお越しください!