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獅子舞が100種類以上!?石川県加賀市はお祭り天国

更新日:2020/4/23 いなむ
獅子舞が100種類以上!?石川県加賀市はお祭り天国

知られざる獅子舞の宝庫、石川県加賀市。この地域では、なんと100以上の獅子舞が現存しています。獅子舞を普段見慣れている方でも、この獅子舞の多様さにはびっくりするのではないでしょうか。写真家である筆者は、千葉県からこの地域へ獅子舞を見るために通っています。既に、100あるうちの約20以上の獅子舞を訪れました(2020年4月現在)。この記事では、この地域の獅子舞の多様さと面白さを山、海、城下町の獅子舞に分けてご紹介します。この記事を読むと、あなたも定期的に通いたくなるお気に入りの獅子舞が見つかるかもしれません。

石川県加賀市は多様な獅子舞の宝庫

▼加賀市大聖寺の風景 

石川県の最南部に位置する、石川県加賀市。この地域には、なんと100以上の獅子舞が存在します。獅子舞は、もともと厄を払い祝い事を執り行ったり、豊作祈願や自然に感謝したりする目的がありました。加賀市には海、山、川、平地と多様な自然環境があり、それもあってか獅子舞の形態や踊り方、由来なども様々であるのが特徴です。

海の獅子舞は荒々しい

海の獅子舞は大漁祈願の意味合いを含み、荒々しいのが特徴。あまりの気合いの入りようで、なんと昔は通りかかる車をぶち壊した地区もあったのだとか。

▼塩屋では巨大な獅子頭を担ぐ 

塩屋の獅子舞は、秋祭りで人間よりもはるかに大きな獅子頭をお神輿で担ぐので迫力があります。男女それぞれ1体ずつ担ぎ、男の神輿の方が女のよりも少し重いです。少し休憩を入れながら、町中を練り歩きます。

 

▼橋立の獅子は力強い

橋立、田尻、小塩の獅子は、まず、獅子頭がとても大きくかなり重いです。それを早朝から夜遅くまで振り回します。そして、雌獅子を花でおびき寄せて退治するという演目があるのが特徴です。祭りの当日は、橋立漁港で集まったたくさんの船に大漁旗が立てられ、鍋が振る舞われます。

 

▼柴山の獅子舞はリアカー付き 

柴山の獅子は、祭りの途中に大人たちが酒を飲みまくるので車は運転できず、太鼓をはじめとした小道具をリアカーでひいて町内の家々を回るというのがとても特徴的です。

 

▼塩浜の獅子は引きずられる 

また、塩浜は獅子が退治されて50m以上地面を引きずられたり、潮津は寝獅子といって獅子が寝たりするような演目もあります。そのほかにも、石川で初めてコンクリートが導入された町である瀬越は3年に一度、大盛り上がりの大祭を行っていたり、合河では1地域に2つの青年団がありそれぞれ祭りを盛り上げるなど、海側にはとても活気ある獅子舞の祭りがたくさんあり楽しいです。

山の獅子舞は温泉と合わせて楽しめる

山側の獅子舞は、祭り自体が消滅してしまった地域も多いですが、山中温泉と山代温泉を起点に活気ある獅子舞が残っています。

▼山中温泉前で獅子が踊り狂う 

山中温泉のエリアには、秋にこいこい祭りという祭りがあり、地域の各世帯を回った後に、5体の獅子が踊り狂う様をみることができます。餅まきやビンゴゲーム、屋台なども揃い、とても賑やかです。獅子舞を運営する青年団も非常に若く、人口減少が進む地域なのにも関わらず、人数も増えているようです。また、地域の電力会社と提携して、電気契約加入者を増やすことで資金調達ができる仕組みを作るなど、とても活気的な取り組みを行っています。

 

▼山代温泉の中心地「古総湯」 

山代温泉エリアは、青年団ではなく神社が獅子頭などの小道具を保管していて、神社発着で8月1日に八朔祭にて獅子舞が披露されます(筆者はまだ行ったことがなく、行きたいです)。この地域には、石川県加賀市ではかなり観光客が多いエリアで、総湯と古総湯の温泉や、名所旧跡が残り、歴史を感じられる町です。

城下町の獅子舞(大聖寺)

▼山車が道路を練り歩く 

石川県加賀市の一部は、江戸時代に大聖寺藩が治めており、かつて城がありました。その城下町が、大聖寺です。ここは他の地域とは異なり、祭りに商売繁盛の意味合いが加わるのが特徴です。毎年、4月の第2土曜と翌日曜に開催されるのが大聖寺桜まつりで、地域内外から多くの人が詰めかけます。桜まつりは、加賀神明宮を中心に賑わい、屋台が立ち並び、子供の囃子(はやしこ)や山車などが行われます。

 

▼散策をしていると道端に突然獅子が現れる

また、大聖寺は広いのでその中でもエリアが分けられており、8つの獅子舞とそれを運営する青年団があるのです。祭りの当日は、それらの獅子舞が分かれて、それぞれ自分たちの地区で踊っています。祭りの中心部以外でも、散歩をしていると急に道端から獅子舞が現れるのが面白いです。

大聖寺の周辺だと他に、三木、熊坂、三谷、南郷町なども独自の獅子舞のお祭りをしています。

獅子頭のデザインにも注目

▼並べてみると多様さがわかる

 

僕は石川県加賀市を中心に獅子頭の撮影をしているのですが、獅子頭の鼻を並べてみると、多様で彩り豊かであることがわかります。どこで作られたのか、そして、どこの獅子頭を作るかによっても、デザインは色々変わるのです。例えば、蛇の目をしていると、富山県由来であるといった話も耳にしました。獅子舞を見る際は、この獅子頭のデザインに注目してみるのも良いかもしれません。僕のinstagram(@kagashishimai)では、獅子頭の写真をたくさん掲載しています。

加賀の獅子をぜひ見にきてください。

▼三木地区の神聖な神社にて躍動する獅子 

いかがでしたでしょうか。初めて加賀市を訪れる方は、いきなり地域のお祭りに入っていくのも勇気がいると思います。まずは、観光客の方も多い、大聖寺桜まつり(毎年4月第2土曜と翌日曜)や、山中温泉のこいこい祭り(毎年9月22日と23日)などがおすすめです。地域のディープな雰囲気をより感じたい場合は、他の地域にもぜひ遊びに行ってみると良いでしょう。お菓子やお酒などのおもてなしもあり、どこも暖かく歓迎してくれます。

 

石川県加賀市には、まだまだたくさんの獅子舞がたくさんあります。獅子舞はとても奥深くて、多様で、地域の宝物です。でも、このように伝統的な獅子舞が受け継がれている地域は減り、担い手が減っているのも事実です。僕は千葉県から定期的に通うほど、この地域の獅子舞に魅力を感じています。ぜひ、お気に入りの獅子舞を見つけて休日にふらっと遊びに来てみませんか?

いなむ
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
獅子舞マニアです。ライターやカメラマンをしています。趣味は、獅子舞の鼻を撮影することです。その他クレイジーな祭りにも潜入します。

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