どうも、韓国出身の南です。
宮崎県美郷町で韓国の百済王族父子の再会を2泊3日間で再現する珍しい祭りがあると聞いて、行ってきました!
その名は「師走祭り」、なんと1300年もの長きに渡り守り継がれてきているようです。
今からレポートしますので、最後まで読んでくださいね。
※開催日は1月下旬の金土日で、毎年変わるので、行かれる方はチェックお願いします。
師走祭りとは?
ストーリーは660年に朝鮮半島で滅んだ百済から逃れた百済王族父子の伝説に基づいています。
父親の禎嘉王(ていかおう)は美郷町南郷に、息子の福智王(ふくちおう)は木城町に住んだとされていて、亡くなったのち、それぞれが神として祀られるようになり、約90km離れた父王を祀る神門神社と、木城町の比木神社の間で、親子の対面をする行事が続けられてきているとのことです。
昭和初期まで、片道約90kmの距離を、9泊10日かけて歩いて移動したようです!!すごい!!
1日目「のぼりまし」
朝8時に比木神社を出発した息子福智王(ふくちおう)の一行は、日向市金ヶ浜で海に入ってみそぎを行い、伊佐賀(いさか)神社で神門神社からの禎嘉王(ていかおう)一行と合流します。 途中、数カ所で神事や神楽が行われます。周りが暗くなり、神門神社の近くで、神門神社の氏子たちが、高さ数メートル、約30基の迎え火で王子一行の神幸行列を出迎えるシーンが圧巻です!!!
袋神(フクロガミ)といって日本に神輿が登場する以前の姿であると言われてるみたいです。
韓国の福岡総領事も来てました!
地域の方々が鳥汁やお酒など振る舞ってくださいました!
屋台も出ていて祭り感がさらに出てました。
高さ10メートルにも及ぶ壮大な迎え火の中を、一行が通るところは、祭り一番のハイライトでした!
2日目 「舞踊・神事・神楽」
西の正倉院で韓国にまつわる舞踊の披露や神門神社で神事や神楽奉納が行われます。
夜になると神社境内の御神屋で優美な神楽やユーモラス神楽など18番の半夜神楽が行われます。また、振舞いの焼酎や餅まきが行われるなど、とてもにぎやかです。
3日目「くだりまし」
別れの悲しみを隠すために行ったといわれる「ヘグロ塗り」が行われ、観光客も巻き込んで神門神社の境内が笑顔と笑い声で響きました。
怖かったのか泣いてる子供もいました。笑
その後、比木神社(息子福智王)の一行は静かに神門神社を去っていきます。
それに気づいた人々が、その後を追い、一例になって見送り、「オサラバー」の声を上げ、別れを惜しみます。
「オサラバー」「オサラバー」の声がいつまでも響き、祭りが終わります。
(おさらば:長生きてまた会いましょうという韓国語からきたようです)
見にくいですが、一例になって「オサラバー」とと声を上げながら見送ってる時です。うるっとしました。
「親子の絆」や「人と人との繋がり」を重視していてとても心が温まる良いお祭りで、帰るまで余韻がなかなか抜けませんでした。
まさか日本の宮崎で<百済王一族を慰めるお祭り>が毎年開催されていることにびっくりしました。
師走祭りを知っている韓国人はほとんどいないでしょうけれども、それがもったいないくらいとても素晴らしい内容で、日本人だけでなく、もっと韓国人にも師走祭りについて知ってもらいたいと思いました。
また、地域の住民の方々が1300年の伝統を守りつつ、お祭りを継続していることにとても感銘を受けて、素敵だと思いました。
なかなか日本では見れない珍しい祭りなので、ぜひみなさん行ってみてください!!
宮崎県美郷町は、地元の方いわく「日本一綺麗な星空」が見れて、美肌の湯で有名な南郷温泉山霧もあって最高でした!
ただ、寒いのでみなさん厚着で行ってくださいね。あと、3日目の「ヘグロ塗り」に参加される方は、汚れてもいい服で行ってくださいね〜〜