富士山をバックに梅の花を楽しむことができる曽我別所梅林
日本で最も高い山は、約3776メートルの標高で雲を突き抜けて聳える富士山です。山頂から裾野に向かってなだらかな曲線を描く姿にうっとりしてしまうものですが、季節の花を引きたてる背景となることもあります。神奈川県小田原市の北東部の曽我別所では富士山をバックに梅の花を楽しむことができます。曽我別所梅林では、例年2月上旬から3月上旬にかけて梅の花で包まれ、「曽我別所梅まつり」が開催されます。2021年は新型コロナウイルス感染防止のため、2月8日~28日の期間で規模を小さくし、「小田原梅の里さんぽ」という名称で実施されています。
下曽我駅から曽我別所梅林に導く数多くの案内板
曽我別所梅林に公共交通機関を利用して訪れる場合の最寄り駅は、JR御殿場線の下曽我駅です。梅の香が漂う駅のホームから、富士山の姿を見ることができます。
下曽我駅から南東に約1キロ歩くと曽我別所梅林です。駅前から梅林方向の案内板が町の交差点に設置されているので、地図を持ってなくても迷うことなく最短経路で梅林に行くことができるでしょう。
案内板の矢印に従って下曽我の町中を歩き、剣沢川に架かる小橋を渡ると梅林の中心です。
箱根越えの旅人の必需品となった曽我の梅干
曽我の梅林は、小田原北条氏が兵糧用の梅の実を得るために植栽されたことに始まると伝えられています。江戸時代になっても小田原藩主の大久保氏は梅の栽培を奨励しました。曽我の梅干は、箱根越えの旅人の必需品となったようです。梅林では2月上旬に早咲きの「十郎」が開花を始め、3月上旬まで「南高」、「杉田」、「白加賀」などが順に花を咲かせていきます。
梅林の中央には案内所や仮設トイレが設置され、売店や露店が登場し、梅の加工食品、地元の農作物、梅の盆栽が販売されています。ただ2021年は新型コロナウイルス感染防止のため、うめの里食堂の営業は行われず、流鏑馬、寿獅子舞、餅つきなどのイベントは中止となりました。
曽我別所梅林の西方に聳える富士山
曽我別所梅林では、梅の花を眺めながら東西、南北に数百メートルの園路を歩くことができますが、最大の魅力は梅林の西方に富士山が聳えていることでしょう。山頂に雪を被る富士山を背景に、梅の可憐な花を見ることができるのです。
神奈川県小田原市の曽我別所では、梅林の西方に富士山が聳えています。例年2月上旬から3月上旬にかけて「曽我別所梅まつり」が開催され、富士山を背景とする梅の花を楽しむことができます。