富山県はチューリップの球根出荷量が日本一で、県の花にもチューリップが選ばれています。なかでも砺波(となみ)市は富山で最初にチューリップ栽培を始めた場所で、現在も毎年「となみチューリップフェア」という大規模なチューリップの祭典を開催しています。その2023年の様子をレポートします!
目次
スタートから満開!会場は色彩の洪水だ!
2023年は様々な花の開花が早かったですが、やはりチューリップも例外ではなく、フェア開始の4月22日(土)に満開宣言が出されました。
これは史上初とのこと。
300品種・300万本というチューリップが見頃に咲き誇り、会場内はまるで色彩の洪水!
広い大花壇がチューリップに埋め尽くされています。
チューリップタワーから大花壇の地上絵を見渡そう
チューリップの中に建つひときわ高い建物は「チューリップタワー」。先端までの高さは26m、展望スペースは13mの高さで、園内が一望できます。
ここから大花壇を見ると…
チューリップで大きなト音記号が!
2023年のテーマ「チューリップが奏でる 色彩のシンフォニー」を表したデザインなんですね。
その隣には音符マークも見えました!
12品種37000本のチューリップとワスレナグサでデザインされた円形花壇。
ハートや星型に花が植えられた水上花壇も。
高所から全体を見渡せるチューリップタワーはやはり人気で、入場待ちの列ができていました。
このすぐ後ろに並びましたが、上に登るまでの待ち時間は10分くらいでした。
タイミングによってはもっと並んでいることもあったので、このくらいの並びだったらサクッと並んでしまった方が早く登れそうです。
高いところから眺めるなら、会場内西側にある砺波市文化会館の「チューリップパノラマテラス」からも見ることができます。
パノラマテラスの高さは10.5mなのでチューリップタワーより少し低いですが、正面には遠くに立山連峰も見られて、富山らしい雄大さも感じられますよ。
見どころありすぎ!でも「花の大谷」は必見です!
大花壇やチューリップタワーだけでなく、園内は隅々まで見どころがいっぱい!
園内地図はこのようになっています。
■花の大谷
たくさんの見どころの中で一番人気は、「花の大谷」。
富山県の立山黒部アルペンルートには、毎年4月~6月頃に、巨大な雪の壁がそびえたつ「雪の大谷」が出現します。
これをチューリップで表現したのが「花の大谷」。
しかしさすがに一番人気、長蛇の列ができていました。待機専用通路まで設けられています。
折り返しもあるので何mくらいの列だったか、正確にはわかりませんが、300~400mはあったように思います。
通路には華やかなチューリップウォールがあり、待ち時間も飽きないような工夫がされていました。
やがて「花の大谷」入口が見えてきましたが、さらに数度折り返しのある待機列が。
ちょっとめげそうになりますが、せっかくここまで来たのだから、順番を待ちます。
並び始めから「花の大谷」入口に到着するまで、40分ほどかかりました。
それでも、「花の大谷」の外側にもチューリップの壁が作られていたりで、写真撮影したりしながら楽しく並ぶことができました。
いよいよ、「花の大谷」に入っていきます!
入口付近は一面の真っ白なチューリップ。雪を表現しています。
しかし進んでいくと…
あら?明るい色彩のチューリップが見えてきました。
通路の後半は、一気にカラフルに!春の訪れを表しているのだとか。
入口側の白い大谷が見られるのはチューリップフェアの会期前半で、会期の後半になると、全体的にカラフルなチューリップで彩られるそうです。
色も形もさまざまなチューリップが上から下まで並ぶ光景は見事でした
■水上花壇
先ほどはタワーの上から見た「水上花壇」ですが、地上から見るとまた雰囲気が違いますね。
花壇の縁には、チューリップに囲まれるフォトスポットも!
■I LOVE 花壇
写真ではちょっとわかりにくいのですが、ハート形の花壇が作られています。
ん?長方形の花壇にハートの花壇?
ああ、これで「I LOVE」なんですね!
可愛いベンチも人気の撮影スポット。
■バブルスカイ
頭上に風船が並ぶ「バブルスカイ」。チューリップみたいなカラフルさ!
地上にもカラフルな影が映ります。
■チューリップ四季彩館
こちらは一年中チューリップを見られる人気スポットです。
建物前にはブーケのように花を整えた大きな鉢植えが並びます。1つ1つが個性的!
館内では、足もとから頭上まで、360度ぐるりとチューリップに囲まれる「チューリップパレス」が人気です。
一本一本バランスよく飾られているのがとてもお洒落。
その他にもさまざまなチューリップが展示されています。
2023年初公開の新品種「春うさぎ」
ほかに栽培方法についての展示や映像資料など盛りだくさん。休憩・飲食スペースもあります。
このチューリップで飾られたピアノは、今年のテーマ「シンフォニー」に合わせた展示だそう。
受賞作品の展示も
■彩りガーデン
涼し気な新緑の木立が並び、その向こうにカラフルなチューリップが。こちらは300品種のチューリップが咲く「彩りガーデン」。
大花壇に比べると狭い敷地ながら多彩なチューリップが咲いているので、本当に色鮮やかです。
県内で生産している球根の品種300種を集めているとのこと。
プレートには、名称だけでなく、詳細情報や、球根の購入までできるQRコードが記載されたものも。
一見チューリップに見えないタイプもあり、バリエーションの豊かさに驚きます。
■花さじき
花に囲まれて一息つける「花さじき」。飲食もOKです。
■砺波郷土資料館
洋館ながら蔵の窓扉があったりと、和洋折衷の雰囲気。明治42年築の旧中越銀行を移築したものだそうです。中も元銀行らしい重厚な内装で、必見ですよ!
■五連揚水水車
赤いチューリップに埋め尽くされた橋の向こうに、五連揚水水車が見えます。
どっしりと貫禄ある水車が回っていて、迫力!
まさに春爛漫♪ビオラや芝桜も
チューリップフェアながら、チューリップ以外の花も咲いています。
「ビオラの里」には18,000株のビオラが咲き、こちらも人気の撮影スポット。
奥に見えるピンクの「シバザクラの丘」とのコントラストが素敵です。
園内には八重桜も咲き、いろんな花が楽しめますよ。
グルメも子供の遊び場も!たっぷり一日楽しめます
広い園内をたっぷり歩き回ったら、やっぱりお腹が空きますよね。
砺波市文化会館横の「富山グルメひろば」では、富山名物のブラックラーメンや、しろえびを使った焼きそばやかきあげバーガーなどのご当地グルメもたくさん。
屋台グルメで人気の唐揚げや焼きそば、カレーのお店などもあり、バラエティ豊か!
私は時間がなかったので、かろうじてチューリップソフトのみゲットしました。
鮮やかなピンク色に、甘い花の香りがします。チューリップを食べた経験がないのでチューリップの味かどうか?はわからないのですが、バニラベースにほんのりフルーツのような酸味を感じました。
ソフトクリームをオーダーした人の9割以上がこのチューリップソフトを食べていたかも?
また、「チューリップ四季彩館」近くの「富山ふるさと広場」にもたくさんの出店やキッチンカーが出ていました。
行列もできていましたが、お店の数が多いのでそれほど長く待つような感じではなかったです。
飲食OKのスペースも広く、かなり混雑した日でしたが、食事スペースはなんとか確保できそうに見えました。
なお、指定箇所以外での飲食は禁止なのでご注意を。
お花だけだと飽きちゃうお子さんと一緒なら、滑り台などの遊具のあるエリアもあります。
人気の山型のトランポリン「ふわふわドーム」が賑わっていました。
また、4/22・23日はミニ列車の運行も!SL型に新幹線型の2種類が走っていました。ちなみに砺波市には、新幹線の車両に使用されている曲げガラスを作る会社があるのだそうです。
もちろんお土産物も充実。
日が傾いてくるとさすがに少し人も減ってきたので、最後にじっくりお花を楽しみました。
チューリップの魅力を満喫できる「となみチューリップフェア」。
会場は広いので、全体を見て回るだけでも90分ほどはかかりそうです。混んでいる場所もあるので、最低でも2時間は見ておきたいところ。半日~一日かけてゆっくり過ごすのがおすすめです。
開催概要&アクセス
【となみチューリップフェア開催概要】
開催期間:2023年4月22日(土)~5月5日(金)
開園時間:9:00~17:30(最終入園17:00)
会場:砺波チューリップ公園(砺波市花園町1-32)
料金:大人(高校生以上)1300円、子ども(小・中学生)200円(5月5日は子ども入場無料)
※チケットは各入門口の入場券発券所でも購入できますが、かなり並びます。
事前にオンラインで購入すれば、購入完了メールに添付のQRコードでスムーズに入場できます。
また、コンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の発券機でも購入できます。
【アクセス】
車の場合:北陸自動車道 砺波ICから約5分、高岡砺波スマートICから約7分。
車以外:無料シャトルバスにて約5分。徒歩約15分。
※無料シャトルバスの時刻表はこちら
また、砺波駅観光案内所ではレンタサイクルの貸出も行っています。会場までは平たんで道も広いので、自転車での移動も楽だと思います。他のスポットも回りたい方は特におすすめです。
なお、砺波駅で下車した際、JR城端線を利用した入場者限定の、会場で使える300円分の物販・割引券をもらえました!
開花状況なども公式サイトに掲載されています。
ぜひ事前に最新情報をご確認の上でお出かけください。