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子どもや大人にも大人気、言わずと知れたジブリアニメの傑作『となりのトトロ』ですが、実があの世界的な映画監督も評価しています。
その映画監督というのが、黒澤明。スティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、クリント・イーストウッドなど、世界の名だたる監督や俳優がファンを公言している、まさに「世界的」にも評価の高い映画監督です。
黒澤明の功績を説明する上で、よく引き合いに出されるのが斬新な演出手法。例えば、「決定的瞬間でスローモーションを使った」、「チャンバラシーンで血が吹き出るようにした」、「斬殺音(人を刀で切るときの音)を入れた」、「悲しい場面であえて正反対の楽しい音楽を入れ、より悲哀さを強調した」などは、黒澤明が先駆けであると言われています。もちろん、ストーリー構成、人物描写においても、世界を唸らせるものがありました。
そんな黒澤明監督ですが、冒頭でもご紹介したように『黒澤明が選んだ100本の映画』という本の中で、唯一のアニメーション映画として『となりのトトロ』を取り上げています。意外ですよね! というか、「アニメも入れてきたのか!」という感じですよね。
「アニメだけれど、ボクとても感激しちゃってね。ネコバスなんてすごく気に入った。だって、思いつかないでしょ」というコメントを残している黒澤明。
実は、黒澤明はアニメーション映画というものを高く評価したようで、1993年、宮崎駿との対談に先立ちジブリから謹呈された漫画『風の谷ナウシカ』への返礼として寄せたファックスの文面でも「私は、日本のアニメーション映画のファンである」「日本の劇映画の全盛期のいいところを、その劇映画よりも、日本のアニメーション映画が受け継いでいる様な気がする」と書いています。
黒澤監督が1910年生まれで、トトロが1988年公開なので、実に78才の時にトトロを評価したというのも驚きですよね。天才と呼ばれる方は、新しいものでも、いいものであれば正当に評価するということなのでしょうか。
参考文献:
黒澤和子 編『黒澤明が選んだ100本の映画』文藝春秋
永塚あき子編『オールアバウト鈴木敏夫』株式会社KADOKAWA
トトロの舞台と言われる所沢市でおすすめのお祭りは?
『となりのトトロ』の舞台は埼玉県所沢市と言われていますが、トトロで描かれた時代とは異なり、今では34万の人口を擁する大都市となっております。そんな所沢市で開催されるお祭りが、「ところざわまつり」です!
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「ところざわまつり」は、明治初期から続く山車が中心の、地元民が主役のお祭となります。
4年ぶりの開催となる今年(2022年10月9日開催)の「ところざわまつり」は、「文化の伝承!」を重点目的に、伝統ある山車、お囃子の文化を伝承し、新たな担い手を育成する「まつり」を実施します。都心からなら、アクセス抜群の場所ですので、是非みなさんご参加を!
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