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3連休は東京・立川へ!妖怪コスプレ×盆踊り×音楽フェスの最高すぎた「妖怪盆踊り」が23年もすごいことに!

2023/10/6
2023/10/6
3連休は東京・立川へ!妖怪コスプレ×盆踊り×音楽フェスの最高すぎた「妖怪盆踊り」が23年もすごいことに!

さて、この時点で時刻は間もなく14:30。この後は民謡クルセイダーズのライブ(もちろん無料!)、DJタイムを挟みながらの盆踊りタイムが2時間半ほどあり、夜の7時からスチャダラパーのライブ(こちらも無料!)が繰り広げられました。

そのなかから主なプログラムを動画を交えてレポートします。ぜひ最後までお付き合いください。

フェス並みの心地よさ!民謡クルセイダーズ

妖怪仮装コンテストも終わり腹ごしらえも済んだところで、いよいよ民謡クルセイダーズのライブがスタート!優勝した「みちのく妖怪」さんもお目当てだと言っていた「民クル」、音が鳴りだした途端にたくさんの人たちがステージ前に集まってきました。

振り返ってみると、さっきまでパラパラしかいなかった芝生エリアの後ろの方まで人が。でもみんな思い思いに距離をとりながら、自由にゆらゆら踊ってるのがすごくいい!

串本節、会津磐梯山、虎女さま…と、お馴染みの踊れる曲が次々繰り出されます。民謡×ラテンが立川の休日の昼下がりにこんなに合うとは、心地よすぎです。

ちなみにメンバーのみなさんが身に着けている黄色い短冊みたいなものは、映画『霊幻道士』のキョンシーがつけてるお札です。れっきとした中国の妖怪なので、つけたとたん誰でも妖怪ファミリー!

会場でも売られていたので、民クルの手ぬぐい、盆踊りのうちわとともに戦利品として買って帰りました。これでいつでも好きな時にキョンシーになれます。

観客の皆さんは、ひと目で妖怪と分かる人が結構いる中で、ひときわ異彩を放っていた方がこちら!

巨大な湯葉みたいな、ガサガサした紙の束を両手に持って動かしてるだけなんだけどものすごいインパクトです。一体なんの妖怪なんだろう。

圧倒的な存在感を感じて思ったのは、異世界の妖怪になりきるためには「どうやって運ぼうか?」とか考えた時点で負けだってことですね笑

ライブはみんな終始笑顔で、たっぷり1時間も楽しめて、控えめにいって最高でした!(本当に無料でいいの?)

ステージから一番遠い場所まで行ってみたら、

溶けて地球と一体化妖怪になってる人がいました。夏のような暑さだったし、芝生の上で、ビール飲んで、いい音楽聞いてたらそりゃあこうなりますよね!イベント名を、来年は「妖怪フェス」に変えてもいいかもと思いました。

西の音頭文化に浸る!モノガタリ宇宙の会+辺高正

民謡クルセイダーズのライブのあと、DJタイムを挟んで、いよいよお待ちかねの盆踊りタイム!踊りたくてうずうずしていた人たち(筆者含む)が、続々とやぐらの周りを取り囲みます。

かつて「江州(ごうしゅう)」と呼ばれた滋賀県の東近江市・豊郷町が発祥の地とされ、現在も近畿地方で広く踊られている「江州音頭」を、都内で学びながら精力的に関東で披露している「モノガタリ宇宙の会」が登場。

「音頭」といっても「東京音頭」や「大東京音頭」のように東京(関東圏)で耳にするものとはまったくスタイルが違います。

特に大阪とその周辺地域では江州音頭、河内音頭、泉州音頭は、「江河泉(ごうかせん)」とも称され、親しまれている音頭といえるでしょう。詳しくは下記の記事でも紹介しています。

さっそく踊り始める前に、モノガタリ宇宙の会の世話人である中西レモンさんから踊り方の解説が。振付けは簡単な動きの繰り返しでとてもシンプルなので、初めての人でも踊りの輪に入って少し踊れば、すぐに慣れることができます。

この日の音頭取りは、まず宇宙軒あがささんが、次いで宇宙軒梅ぼしさん、その後、辺高正(ほとりたかまさ)師匠にバトンタッチ。もう声のインパクトが圧倒的で、節回しが格好良く、妖怪たちも誰もがみんな気持ちよく踊っています。これは言葉だと上手く伝わらないので、ぜひ動画でご覧ください!

動画を見ていて、音頭取りの皆さんが手に持っているのは何だろう?と思った方もいるのでは。

これは「錫杖(しゃくじょう)」といって、かつては修行僧が野山を遊行する時に鳴らして熊や蛇の害から身を守ったり、法要時に読経とともに鳴らしたりしていたものがもととなっています。

江州音頭のルーツである祭文(さいもん)も、そもそもは修験者(山伏)が祭祀に唱える祭文に節をつけて語り歩いていたのが、信仰から芸能へと変化していったものといわれ、錫杖はその名残であり、特徴の一つといえるかもしれません。

また、要所要所で入る「ソラ ヨイト ヨイヤマカ ドッコイサノセ」という合いの手も印象的ですね。

これは一説によると「そら 宵と 宵や真っ赤 どっこいさのせ」と書き、宵(夜)が真っ赤(朝)になるまで、どっこいさのせは頑張るときの掛け声なので「朝までオールで盛り上がろう」という意味なのだとか。

実際に目の当たりにしたら、音頭取りが紡ぎ出す独特なグルーブに無限ループで踊っていたくなりました。どこかで見かけたなら、あなたも踊りの輪に入って身を任せてみることをオススメします!

耳慣れた盆踊り曲メドレー!こでらんに~

太陽もだいぶ西に傾いた頃、ステージに登場したのは、民謡クルセイダーズでもボーカルを務めるフレディ塚本さんが所属する4人組の民謡ユニット「こでらんに~」の皆さん。

「こでらんに」とは福島の方言で「たまらない!最高だ!」を意味するそうです。DJタイムの間、脇に寄って休憩していた人たちも、太鼓と三味線の上に笛の軽快な音色が響き始めると、たまらんとばかりに盆踊りの輪に続々と加わります。

演奏される曲は、どこかで聞いたことがあるような民謡で盆踊りの定番曲。踊り方は先に簡単に説明があり、ステージ上で妖怪に扮した踊り手さんがずっと踊ってくれているので、見よう見まねで踊ればOKです。

踊りを楽しむ「相馬盆唄」の次は、歌詞も笑えて楽しい「ドンパン節」。ウチのオヤジも、隣のオヤジもハゲ頭…さて、二人が喧嘩するとどうなるでしょう?(答えは動画でね!)

それから、関東圏の盆踊り大会では必ずといっていいほど出てくる大定番「炭坑節」「東京音頭」も。この2曲は踊れる人も多く、みんな楽しく気持ちよく踊っていました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、ほぼ3年間も盆踊りのない日々が続いていたので、あらためて盆踊りの良さを感じました。

また、近年は生音、生歌での盆踊りも増えてきたように思います。これらもコロナ禍で中止が相次いでいたので、来年はどんどん復活していくといいなと切に思いました。

有料LIVEに劣らぬ熱狂ぶり!スチャダラパー

盆踊りタイムで散々踊って、長かったような短かったような、妖怪になりきった1日ももうすぐ終わり。ラストはいよいよ今日の目玉イベント、スチャダラパーのライブの時間です。

日が暮れて真っ暗だというのに、みんな帰るどころか逆に人が増えすぎて、やぐらステージの周囲は異様な熱気。ひとしきり待ったところで、満を持して3人が登場―――!

顔の上半分を覆うキツネのお面を着け、ちょっと妖怪仕様でステージに上がると、すぐに会場は興奮のるつぼに!

ロボ宙を迎えて3MCになると、「MORE FUN-KEY-WORD」で楽しさ炸裂!何度でも聞いちゃうけど、今日って本当の本当に無料でいいんですか???最高なんですけど。

中盤は、Boseと同世代の筆者のようなファンにとっては嬉しい旧曲で構成されていました。「後者-THE LATTER-」では、20年経った今でもANIのラップのまんまのような自分がいる…!笑

他にも「from喜怒哀楽」「B-BOYブンガク」など、もっと聴いていたかったけれど、ここは立川。

Boseが「こんなに発展しているとは思わなかった。昔とは別の街みたい」と話したように、観客の多くが小さな子ども連れの若くてオシャレなパパとママ。となると聴きたいのはやっぱりアレですよね。

そう、みんなが欲しがってるのは「心のベストテン第1位」のアノ曲。しかし、そこはライブ巧者のスチャダラだけに焦らす焦らす。

北酒場、ジュリー・・・と肩すかしを十分に食らわせておいてからの「今夜はブギーバック」で、会場は大合唱!盛り上がりも最高潮に。

たっぷり1時間、楽しませてもらいました。これ本当に無料でいいんですよね?(しつこい)

最後の曲はこの日、衝撃の訃報が届いたアントニオ猪木さんのテーマソング「炎のファイター」。

猪木、ボンバイエ」のコールと手拍子に包まれる中、Boseが「猪木さん、どうもありがとうございました!」と天にも届くように叫び、ライブは終了。

4人が去った後も興奮冷めやらず、ステージに近づき余韻に浸る人が多数。やぐらのステージって、前だけでなく横や後ろ、四方から見られるようになってて、プロレスのリングに似ているかも?とちょっとしんみりしながら、また来年も楽しく、ここでみんなに会えるといいなと感じたのでした。

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