オマツリジャパンでは、2022年より自治体や地元企業の協力のもと、青森ねぶた祭における「プレミアム観覧席」の提供を行っています。東北三大祭りの一つにも数えられる「青森ねぶた祭」は、オマツリジャパン創業のきっかけともなったお祭りです。コロナ禍で地域のお祭りを活用した観光推進のあり方が問われる中、オマツリジャパンは世界中でトレンドとなっている「富裕層観光」に着目し、青森県庁の観光企画担当者に高付加価値ビジネスとしての「プレミアム観覧席」の構想を提案。賛同を得られたことで企画が実現しました。
<この記事のポイント>
・2022年より青森ねぶた祭で高付加価値コンテンツを実施
・100万円の「VIPシート」が大きな話題に
・持続可能な循環モデルの創出を目指し、収益を地元に還元
・「プレミアム観覧席」は将来を見据えた大きな収入源
地域の食や文化を味わうプレミアムな祭り観覧を
まず実証実験として、2022年の青森ねぶた祭でプレミアム観覧席を小規模なスケールで実施。2023年は、実証実験の結果を踏まえて、より大きな規模でプレミアム観覧席を展開しました。
価格帯の異なる席種を用意する中で、目玉となったのは1日6組限定、100万円の「VIPシート」。ねぶた師によるねぶた祭の解説、厳選された青森県産の食材とお酒による豪華な料理などのサービスが、テレビや新聞で報道されるなど大きな話題となりました。実際のシートの売れ行きも好評で、完売となる日も続出しました。
収益を地域に還元。目指すは持続可能な循環モデルの創出
富裕層向けサービスは近年大きな注目を集めていますが、オマツリジャパンが高付加価値ビジネスを通じて目指すのは、お祭りで地域を盛り上げる持続可能な循環モデルの創出。「青森ねぶた祭プレミアム観覧席」においては、「プレミアム観覧席」の対象となる桟敷席をオマツリジャパンが実行組織から買い取って販売するというスキームを採用していますが、本取り組みにおいて得られた収益は、地域経済および青森ねぶた祭の担い手に還元しています。
「プレミアム観覧席」をご検討の皆様へ
「プレミアム観覧席」のような取り組みが話題を集めている一方、ビジネスとして即座に結果が望めるものかと問われれば、答えはノーです。青森ねぶた祭のように、地域の人たちによって大切に育まれ、日本を代表する存在となったお祭りであっても、このような新しい取り組みを地元の理解を得ながら適切に収益化していくためには、少なくとも3年以上の期間がかかると私たちは考えています。逆にいえば、3年で軌道に乗せることができれば、「プレミアム観覧席」は、お祭りにおける大きな収入源として期待できるはずです。
青森ねぶた祭りの事例では、当初から地域の魅力を感じていただくこと、そして地域への経済的還元を念頭に、収益の還元や、造設やサービス提供などにおいて地域企業の方々のご協力を得て実現できたものです。
高付加価値ビジネスのエキスパートとして、地域の人たちに最大限の経緯を払いながら、時間をかけて一緒に取り組んでいきたいというのが私たちの思い。実施にあたっては「コンサルティング」「レベニューシェア」など、さまざまな関わり方を想定しています。祭りの高付加価値に興味のある地域のみなさまは、ぜひ一度オマツリジャパンにご相談をいただければと思います。