本日7/13は「オカルト記念日」です。映画『エクソシスト』の日本公開されたことを記念して制定されました。
この映画が公開されたのは1974年(昭和49年)。当時の日本は「オカルト」という言葉が一般化する前でしたが、寺社のお祭や縁日で盛んに「見世物小屋」が開かれ、奇々怪界な世界がエンターテイメントとして存在していました。
そんな「見世物小屋」ですが、現代の日本でもわずかながら楽しむことができる場所があることをご存知でしょうか。この記事では見世物小屋を体験する方法と、その内容をご紹介します。
あなたは見世物小屋と言うとどのような印象を持ちますか?「見世物小屋」という言葉を聞いたことがある方は、顔が2つある人や手や足が無い人など、奇形児や障害者が観衆の前に晒されるという印象があるかも知れませんが、それは過去の話です。
まだ現代の見世物小屋に馴染みのない方に向けて、日本と西洋に分けて見世物小屋の歴史をご紹介します。
日本の見世物小屋は、現代におけるサーカス・お化け屋敷・動物園・美術館などの複合的な出し物を披露するパフォーマンス集団です。パフォーマーの中には、やはり身体に障害を持つ方もいたようです。見世物小屋の始まりは、室町時代と言われており当時は庶民の娯楽として親しまれていたそうです。
江戸時代後期には、300軒あまりの見世物小屋が日本全国にあったと言われています。当時の見世物小屋では、曲芸師によるアクロバティックな演出や馬上で行う早替り、カラクリ人形の披露、像や狼などの動物たちの曲芸、人魚や河童のミイラの展示などがありました。また、時には葛飾北斎によるライブペイントも行われていたそうです。
昭和の中期まで盛んだった見世物小屋ですが、昭和50年頃になると障害者を舞台に立たせることへの批判やテレビの普及により見世物小屋は衰退していきました。
海外の見世物小屋は、主に奇形の体を持つ人たちのパフォーマンス集団で、サーカスの隣で開催していることから「サイドショー」と呼ばれていました。また、パフォーマーとして、双子の体が繋がっている結合双生児の方や、通常の大人よりも背が低い小人症の方、手足のいずれかまたは全てが生まれつき無い四肢欠損の方、皮膚が魚の鱗のようになる魚鱗癬(ぎょせんりん)の方などの奇形の体(フリークス)の人が所属していることから「フリークスショー」とも呼ばれていました。
フリークショーは、16世紀半ば頃にイギリスの大衆娯楽の1つとなったそうです。19世紀にはイギリスとアメリカで人気をはせ、1840年から1940年までは肉体的な欠陥だけでなく、精神的な欠陥を持つ人たち、奇妙なパフォーマンスを披露する者も加わったと言われています。
20世紀初頭に身体障害は、病気や遺伝的変異によるものという認識が高まり、身体障害者に対しての認識は徐々に見直されていく流れとなりました。その後、学術面を除き、フリークスの展示を禁止する法律が定められたためフリークショーは衰退していきました。
日本における見世物小屋や海外におけるフリークショーでは、非現実的なパフォーマンスが行われていたようですが、社会の変化と共に衰退したことが分かりました。そのため、現在は見世物小屋のショーを見る機会はほとんどありません。
しかし、毎年11月に関東で盛んに行われる「酉の市」において、見世物小屋を楽しむことができます。東京新宿、花園神社で行われる酉の市では毎年興行が行われ、ここぞとばかりに見物客でごった返します。
#新宿 の #花園神社 の #酉の市 で #見世物小屋 を楽しみにしている皆さんに朗報
今年の見世物小屋は #一の酉 と #二の酉 で演者と演目がいくつか入れ替えてるもよう
一の酉で見世物を見た方も、二の酉で新しい演目が見られるようです pic.twitter.com/89Ya4zeE7O— 見世物 (@yabukomono) November 12, 2018
花園神社・酉の市の見世物小屋のパフォーマンスに触れる前に、ショーを観るにあたっての料金システムやショーが開催されている時間などをご紹介します。
演劇やパフォーマンスを観る場合、一般的には入場前に料金を支払います。しかし、花園神社・酉の市で開催される見世物小屋は、ショーを観た後に小屋の出口で料金を支払います。過去に開催された際のショー観覧料金は以下のとおりです。
・大人800円
・小人500円
・幼児300円
見世物小屋のショーならではの貴重な体験にしては、リーズナブルな料金です。公演1回あたり20分程度ですが、20分で会場から出なくてはならないわけではなく、入退場自由のシステムです。
見世物小屋の開催時間をご紹介する前に、2021年に酉の市が行われる日程を確認しましょう。
一の酉:2021/11/9(金)
二の酉:2021/11/21(日)
例年、見世物小屋は酉の市の日とその前日の前夜祭で開催されています。見世物小屋は、概ね4時から深夜の1時過ぎまで公演を行っていますが、本年は新型コロナウイルス蔓延の影響を受けて変更の可能性があることをご留意ください。
花園神社へは、電車・バス・車を使って行くことができます。電車やバスからのアクセスはそれぞれ2通りありアクセス方法は以下のとおりです。
●電車の場合
・東京メトロ丸の内線・都営新宿線・副都心線の「新宿三丁目駅」E2出口より徒歩0分
・JR・京王線・小田急線の「新宿駅」東口より徒歩7分
●自動車の場合
首都高速4号新宿線の新宿出口より5分
新宿花園神社の酉の市、見世物小屋が最高でした。 pic.twitter.com/hSSMFaCFm4
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) November 20, 2019
花園神社への行き方や見世物小屋のショーが開催されている時間帯を把握できたところで、実際に見世物小屋の内部でどのようなパフォーマンスが行われているのか気になってきたと思います。ここからは、見世物小屋で行われるパフォーマンスなどをご紹介します。
花園神社・酉の市で見世物小屋を開催しているのは、大寅興行社という一座です。戦前から、通常の見世物小屋よりも大きくサーカスよりも小さい見世物小屋を運営しており、数多くの見世物小屋よりも華やかな一座だったと言われています。戦後に衰退した見世物小屋ですが、大寅興行社は時代の流れに乗りつつ形を変えて生き残りました。
現代で見世物小屋と呼ばれるショーを開催しているのは、日本では大寅興行社のみと言われています。大寅興行社によるショーを観ることができるのは、花園神社・酉の市とその他に1・2ヶ所程度だそうです。
花園神社・酉の市の見世物小屋では、「デリシャスウィートス」や「ゴキブリコンビナート」などの団体による過激なパフォーマンスが行われます。ここからは、パフォーマンスの一部を抜粋してご紹介します。
・年頃の女
レトロ感満載のメイクや衣装に身を包み、ちょっとエロスな女性3人が中年オヤジの演奏に合わせてどこか懐かしいダンスを魅せます。見世物小屋らしい独特の世界観です。
・火を噴く女
美しい女性がロウソクの蝋を口に垂らしたと思うとドラゴンのように火を噴きます。パフォーマンスとしてはありふれていますが、生で観ることで火炎噴射の迫力を体感できるでしょう。
・串刺し
左の頬から右の頬まで銀の串を貫通させて、それで重いものを引くパフォーマンスです。地味ですが、千切れるのではないかと息を呑む光景です。
・ヤモリ女
エロ可愛いヤモリ女が芋虫やゲジゲジを観客の前で美味しそうに咀嚼します。観客からは悲鳴が上がり、完全に引いてしまう方もいるでしょう。
・狂ったOL
ホチキスの芯をひたすら顔面や腕に刺し続けます。一見地味ですが、痛みに過敏に反応する方や流血に耐性がない方にはかなりショッキングな光景です。
上記はほんの一部で、他にも「巨大な寄生虫を体に飼う男」「逃げ遅れた病気老人」「メコン川流域の首狩族」など名前だけ見ても独特な世界観のパフォーマーがおり、ハレンチすれすれのショーもありそうです。入場から退場まで心拍数は上がりっぱなしで、入ったことを後悔しても出口に足が向かないというかつてなく奇妙なを体験するでしょう。
前回2019年に行われた花園神社でのパフォーマンスは「デリシャスウィートス」による「カッパ御殿」でした!
本日初日
花園神社酉の市 見世物小屋
デリシャスウィートスの【カッパ御殿】
17時過ぎ〜深夜1時過ぎ頃までぐるぐる回しでお届け*
まもなく開幕いたします◎11月
一の酉 7日(木) 8日(金)
二の酉 19日(火)20日(水)於:東京新宿 花園神社 pic.twitter.com/rqtn6qJvXT
— デリシャスウィートス (@derisyasweets) November 7, 2019
花園神社・酉の市の見世物小屋でリサーチをしても、内部の映像や画像はあまり流出していませんよね。それは、見世物小屋の内部は撮影禁止というルールがあるからです。大まかにどのようなショーを行っているかは広まっていますが、内部の衝撃的な光景は足を運んだ人しか知ることができません。花園神社・酉の市に参加して、そこでしか味わえない貴重な体験をしましょう。
江戸から続く日本で最後の見世物小屋。
こういうのは無くならないでほしい。#酉の市 pic.twitter.com/FrUZU0rgaA— ウルフルケイスケ (@ulfulkeisuke) December 2, 2017
これまで「見世物小屋」というと、負のイメージを持っていた方も少なくないでしょう。しかし、見世物小屋のパフォーマンスは、昔も今も驚異的で人々の興味関心を惹きつける芸術です。
社会の移り変わりとともに衰退した見世物小屋の過激なパフォーマンスは、酉の市や一部の劇場でしか観ることが出来ません。今年はあなたも、花園神社の酉の市で異世界を体験してみてはいかがでしょうか?自分の中で何かが変わるかもしれません。
楽しみにしていた春がコロナに水を差されてなんだか気分が沈みますが、人類の歴史上「疫病」は必ず終息してきました。
この記事では、これまでに筆者が足を運んだ祭りの中から「元気がもらえる祭り」をピックアップしてご紹介!コロナ終息後の楽しみを思い浮かべて、前向きに過ごしましょう!
毎年10月に愛媛県新居浜市で行われるこの秋祭りでは、重さ3tの「太鼓台」が150人の「かき夫」と呼ばれる男たちによって勇壮に担がれます。
期間中は「川東地区」「上部地区」「川西地区」などを中心に54台の太鼓台が町にくりだし、市内の各所で「かきくらべ」と呼ばれる技の競演が行われます。
※地区の表記に誤りがありましたので訂正いたしました。お詫び申し上げます。
「ドンデンドン!ドンデンドン!」と鼓動する太鼓に掛け声を合わせ、太鼓台を差し上げたり、放り投げたり。(本当にブワッと浮くんです!)
肩と腰が爆発しそうな思いをしながら懸命に太鼓台を担ぐかき夫たち…その姿から「力を合わせて何でもできる」人間の強さを感じられること間違いありません。
口屋太鼓台さんにかき夫として参加させていただいています💪#新居浜太鼓祭り pic.twitter.com/ZuZDwaP2YE
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) October 18, 2019
この町の人々の祭りにかける愛と情熱は本当にすごい!元気と感動をもらえる、絶対にオススメの祭りです!
2022年10月16日、新居浜太鼓祭りでの太鼓台のかき夫を募集中!
開催時期:毎年10月16日(金曜日)から10月18日(日曜日)(大生院地区は10月15日(木曜日)から10月17日(土曜日))
開催場所:愛媛県新居浜市
こちらも同じく岩手県陸前高田市ですが、別地域で同日に行われる #けんか七夕 です。山車がものすごい勢いでぶつかる瞬間をどうぞ! pic.twitter.com/cWDaeWizJN
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) August 7, 2019
2011年に東日本大震災の津波で壊滅的なダメージを受けた岩手県陸前高田市に伝わる七夕行事。その名のごとく、豪華絢爛な2台の山車が激しくぶつかり合います。
苦難の中であっても、2011年も途絶えさせることなく祭りを開催。津波で家を失い、散り散りになった人々も、この祭りに合わせて再び集まりました。
そんな不屈の精神を体現するこの祭りの見どころは、一般参加も可能な綱引き合戦!200人近くの参加者が山車を引っ張り合う白熱の力比べには、観客も大興奮です。
同日には市内の別の場所にて「うごく七夕」が開催され、こちらも賑やかなお囃子に合わせて豪華な山車が練り歩きます。
いまも復興へ歩みを進める陸前高田のように力強く!祭りの楽しさが力になることを教えてくれるはずです!
開催時期:毎年8月7日
開催場所:岩手県陸前高田市気仙町
炎の中で乱舞する「キリコ」と「あばれ神輿」の激しさは一見の価値あり!
宇出津のあばれ祭りより、神輿を川に投げ入れるシーン。このお祭りのクライマックスのひとつですので、たくさんのカメラが向けられていますね📸
この後、岸壁に叩きつけたりして盛大に神様をもてなしていました👊 pic.twitter.com/vLUF1Ar2yE— オマツリジャパン (@omatsurijapan) July 7, 2019
この「宇出津のあばれ祭」が始まったきっかけは、江戸時代の疫病の流行です。その際に京都の祇園社から牛頭天王を招請して盛大な祭礼を行なったところ、大きな蜂が人々を刺して疫病を鎮めたという伝承があるそうで、祗園祭のひとつとしてこの地に受け継がれています。
燃え盛る炎の中で揺すられるキリコ。川に投げ込み、地面に叩きつけ、炎の中に放り込んで大暴れの神輿。その景気の良さに大満足間違いなしです。
能登のキリコ祭りが開幕しました!宇出津のあばれ祭りの動画をお届け🔥 pic.twitter.com/lT8ZNqPKpB
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) July 5, 2019
宇出津のあばれ祭りより、クライマックスの宮入りのシーン。祭神である須佐之男命(スサノオノミコト)は破壊の神ですので、徹底してやってますね! pic.twitter.com/0VEbuLAeqN
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) July 7, 2019
暴れるほどに魂が甦るのがこの祭り。炎でコロナを焼き尽くし、初夏の能登半島で会いましょう!
開催時期:毎年7月第1金・土曜日
開催場所:石川県鳳珠郡能登町
ストレス溜まりまくりのみなさん、「バカヤロー!」と大きな声で叫びたい気分ですよね?僕はそんな気分です。
毎年12月に茨城県笠間市にて行われる「悪態まつり」はオマツリジャパン一押しの奇祭。愛宕山のてっぺんを目指して歩きながら、大声で不満を叫んで日々のうっぷんを晴らします。
本日は茨城県笠間市にて行われた #悪態まつり の動画をお届け!晴天の下に元気いっぱいの「バカヤロー!」が響き渡りました! pic.twitter.com/cbvZGAuzjH
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) December 15, 2019
物騒な名前とは裏腹に、人の悪態を聞いてゲラゲラ笑いながらウォーキングするのがこの祭りの楽しみ方。コロナウイルスをたっぷり罵倒してやりましょう!
開催時期:毎年12月中旬
開催場所:茨城県笠間市
誰もが知る夏の青森の風物詩ですが、いまこの祭りを推すのにはちゃんと理由が…
実はオマツリジャパンは、代表の加藤が東日本大震災直後の2011年に青森ねぶた祭に足を運び、そのパワーに圧倒されたことが発足のきっかけになっています。
2020年のコロナウイルス騒動渦中のムードも、当時の状況と似ていると思いませんか?あの時、たくさんの人々が祭りに元気をもらったように、今年も祭りで日本を盛り上げましょう!
さらに、この祭りは「勝利の凱旋」を表現しています。祭りを盛り上げる「ハネト」には一般参加も可能ですので、私たちもコロナに打ち勝って青森ねぶた祭で凱旋し、元気いっぱい飛び跳ねましょう!
#青森ねぶた祭 2019年も幕を開けました! pic.twitter.com/rfHxnznQBz
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) August 2, 2019
開催時期:毎年8月2日〜7日
開催場所:青森県青森市
祭りを思い出しながらこの記事を書いていたら、楽しくなってきましたよ!やっぱり祭りは元気の源だ!
こちらもぜひ!
トップ画像:akiyoko / Shutterstock.com
日常生活を送ったり舞台を観たりする中で、「ショック」という言葉が当てはまるような経験はなかなかないでしょう。だからこそ、それが貴重な体験と言えます。そんな価値のある体験ができる1年に1度のお祭が花園神社の酉の市です。
そこでは見世物小屋によるショーが開催され、奇妙で不気味なパフォーマンスが披露されています。この記事では、そんな奇妙な世界に興味がある方に向けて、見世物小屋の歴史から花園神社で開催される見世物小屋のパフォーマンスまでご紹介します。
あなたは見世物小屋と言うとどのような印象を持ちますか?「見世物小屋」という言葉を聞いたことがある方は、顔が2つある人や手や足が無い人など、奇形児や障害者が観衆の前に晒されるという印象があるかも知れませんが、それは過去の話です。
まだ現代の見世物小屋に馴染みのない方に向けて、日本と西洋に分けて見世物小屋の歴史をご紹介します。
日本の見世物小屋は、現代におけるサーカス・お化け屋敷・動物園・美術館などの複合的な出し物を披露するパフォーマンス集団です。パフォーマーの中には、やはり身体に障害を持つ方もいたようです。見世物小屋の始まりは、室町時代と言われており当時は庶民の娯楽として親しまれていたそうです。
江戸時代後期には、300軒あまりの見世物小屋が日本全国にあったと言われています。当時の見世物小屋では、曲芸師によるアクロバティックな演出や馬上で行う早替り、カラクリ人形の披露、像や狼などの動物たちの曲芸、人魚や河童のミイラの展示などがありました。また、時には葛飾北斎によるライブペイントも行われていたそうです。
昭和の中期まで盛んだった見世物小屋ですが、昭和50年頃になると障害者を舞台に立たせることへの批判やテレビの普及により見世物小屋は衰退していきました。
海外の見世物小屋は、主に奇形の体を持つ人たちのパフォーマンス集団で、サーカスの隣で開催していることから「サイドショー」と呼ばれていました。また、パフォーマーとして、双子の体が繋がっている結合双生児の方や、通常の大人よりも背が低い小人症の方、手足のいずれかまたは全てが生まれつき無い四肢欠損の方、皮膚が魚の鱗のようになる魚鱗癬(ぎょせんりん)の方などの奇形の体(フリークス)の人が所属していることから「フリークスショー」とも呼ばれていました。
フリークショーは、16世紀半ば頃にイギリスの大衆娯楽の1つとなったそうです。19世紀にはイギリスとアメリカで人気をはせ、1840年から1940年までは肉体的な欠陥だけでなく、精神的な欠陥を持つ人たち、奇妙なパフォーマンスを披露する者も加わったと言われています。
20世紀初頭に身体障害は、病気や遺伝的変異によるものという認識が高まり、身体障害者に対しての認識は徐々に見直されていく流れとなりました。その後、学術面を除き、フリークスの展示を禁止する法律が定められたためフリークショーは衰退していきました。
#新宿 の #花園神社 の #酉の市 で #見世物小屋 を楽しみにしている皆さんに朗報
今年の見世物小屋は #一の酉 と #二の酉 で演者と演目がいくつか入れ替えてるもよう
一の酉で見世物を見た方も、二の酉で新しい演目が見られるようです pic.twitter.com/89Ya4zeE7O— 見世物 (@yabukomono) November 12, 2018
日本における見世物小屋や海外におけるフリークショーでは、非現実的なパフォーマンスが行われていたようですが、社会の変化と共に衰退したことが分かりました。そのため、現在は見世物小屋のショーを見る機会はほとんどありません。しかし、現代でも花園神社・酉の市では、見世物小屋の奇妙なショーを観ることができます。ここからは、花園神社・酉の市の見世物小屋について詳しくご紹介します。
花園神社・酉の市の見世物小屋のパフォーマンスに触れる前に、ショーを観るにあたっての料金システムやショーが開催されている時間などをご紹介します。
演劇やパフォーマンスを観る場合、一般的には入場前に料金を支払います。しかし、花園神社・酉の市で開催される見世物小屋は、ショーを観た後に小屋の出口で料金を支払います。ショーの料金は以下のとおりです。
・大人800円
・小人500円
・幼児300円
見世物小屋のショーならではの貴重な体験にしては、リーズナブルな料金です。公演1回あたり20分程度ですが、20分で会場から出なくてはならないわけではなく、入退場自由のシステムです。
見世物小屋の開催時間をご紹介する前に、花園神社・酉の市の開催時間を確認しましょう。
一の酉:
前夜祭 2019/11/7(木)夕方頃~午前2時
本祭 2019/11/8(金)昼頃~午前2時
二の酉:
前夜祭 2019/11/19(火)夕方頃~午前2時
本祭 2019/11/20(水)昼頃~午前2時
このうち、見世物小屋は前夜祭・本祭ともに開催されています。見世物小屋は、概ね4時から深夜の1時過ぎまで公演を行っています。入退場は自由という点から、酉の市のスケジュールも融通が利きますね。
花園神社へは、電車・バス・車を使って行くことができます。電車やバスからのアクセスはそれぞれ2通りありアクセス方法は以下のとおりです。
●電車の場合
・東京メトロ丸の内線・都営新宿線・副都心線の「新宿三丁目駅」E2出口より徒歩0分
・JR・京王線・小田急線の「新宿駅」東口より徒歩7分
●自動車の場合
首都高速4号新宿線の新宿出口より5分
新宿花園神社の酉の市、見世物小屋が最高でした。 pic.twitter.com/hSSMFaCFm4
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) November 20, 2019
花園神社への行き方や見世物小屋のショーが開催されている時間帯を把握できたところで、実際に見世物小屋の内部でどのようなパフォーマンスが行われているのか気になってきたと思います。ここからは、見世物小屋で行われるパフォーマンスなどをご紹介します。
花園神社・酉の市で見世物小屋を開催しているのは、大寅興行社という一座です。戦前から、通常の見世物小屋よりも大きくサーカスよりも小さい見世物小屋を運営しており、数多くの見世物小屋よりも華やかな一座だったと言われています。戦後に衰退した見世物小屋ですが、大寅興行社は時代の流れに乗りつつ形を変えて生き残りました。
現代で見世物小屋と呼ばれるショーを開催しているのは、日本では大寅興行社のみと言われています。大寅興行社によるショーを観ることができるのは、花園神社・酉の市とその他に1・2ヶ所程度だそうです。
花園神社・酉の市の見世物小屋では、「デリシャスウィートス」や「ゴキブリコンビナート」などの団体による過激なパフォーマンスが行われます。ここからは、パフォーマンスの一部を抜粋してご紹介します。
・年頃の女
レトロ感満載のメイクや衣装に身を包み、ちょっとエロスな女性3人が中年オヤジの演奏に合わせてどこか懐かしいダンスを魅せます。見世物小屋らしい独特の世界観です。
・火を噴く女
美しい女性がロウソクの蝋を口に垂らしたと思うとドラゴンのように火を噴きます。パフォーマンスとしてはありふれていますが、生で観ることで火炎噴射の迫力を体感できるでしょう。
・串刺し
左の頬から右の頬まで銀の串を貫通させて、それで重いものを引くパフォーマンスです。地味ですが、千切れるのではないかと息を呑む光景です。
・ヤモリ女
エロ可愛いヤモリ女が芋虫やゲジゲジを観客の前で美味しそうに咀嚼します。観客からは悲鳴が上がり、完全に引いてしまう方もいるでしょう。
・狂ったOL
ホチキスの芯をひたすら顔面や腕に刺し続けます。一見地味ですが、痛みに過敏に反応する方や流血に耐性がない方にはかなりショッキングな光景です。
上記はほんの一部で、他にも「巨大な寄生虫を体に飼う男」「逃げ遅れた病気老人」「メコン川流域の首狩族」など名前だけ見ても独特な世界観のパフォーマーがおり、ハレンチすれすれのショーもありそうです。入場から退場まで心拍数は上がりっぱなしで、入ったことを後悔しても出口に足が向かないというかつてなく奇妙なを体験するでしょう。
2019年に花園神社でのパフォーマンスは「デリシャスウィートス」による「カッパ御殿」です!どんな内容なのか、楽しみですね!
本日初日
花園神社酉の市 見世物小屋
デリシャスウィートスの【カッパ御殿】
17時過ぎ〜深夜1時過ぎ頃までぐるぐる回しでお届け*
まもなく開幕いたします◎11月
一の酉 7日(木) 8日(金)
二の酉 19日(火)20日(水)於:東京新宿 花園神社 pic.twitter.com/rqtn6qJvXT
— デリシャスウィートス (@derisyasweets) November 7, 2019
花園神社・酉の市の見世物小屋でリサーチをしても、内部の映像や画像はあまり流出していませんよね。それは、見世物小屋の内部は撮影禁止というルールがあるからです。大まかにどのようなショーを行っているかは広まっていますが、内部の衝撃的な光景は足を運んだ人しか知ることができません。花園神社・酉の市に参加して、そこでしか味わえない貴重な体験をしましょう。
江戸から続く日本で最後の見世物小屋。
こういうのは無くならないでほしい。#酉の市 pic.twitter.com/FrUZU0rgaA— ウルフルケイスケ (@ulfulkeisuke) December 2, 2017
これまで「見世物小屋」というと、負のイメージを持っていた方も少なくないでしょう。しかし、見世物小屋のパフォーマンスは、昔も今も驚異的で人々の興味関心を惹きつける芸術です。
社会の移り変わりとともに衰退した見世物小屋の過激なパフォーマンスは、酉の市や一部の劇場でしか観ることが出来ません。今年はあなたも、花園神社の酉の市で異世界を体験してみてはいかがでしょうか?自分の中で何かが変わるかもしれません。
第62回有馬記念で勝利し、有終の美を飾ったキタサンブラック。惜しまれながらの引退となりましたが、その活躍に夢や希望を抱いた方も多いのではないでしょうか。
キタサンブラックと言えば勝利した後に馬主である北島三郎さんが歌う「まつり」が有名です。先日の有馬記念でも、中山競馬場の夜空にその歌声が響いていました。
ところで、この「まつり」、一体どこのお祭りをモデルにしたものなのでしょうか?もしモデルになったお祭りがあるならば行ってみたい!そして、あの「まつり」の世界観にどっぷりと浸かりたい!
そう思い立ち、インターネットで調べてみても特定のお祭りの事をモデルにしたかどうかは明らかになりません。取材班が八方手を尽くし、北島三郎記念館に問い合わせたところ、担当の方から大変丁寧に「あいにく、わかりかねます」という答えをいただきました。ちなみに、北島三郎記念館の電話番号末尾は「3600」、そう、さぶろうです。
ここからはあくまで仮説となりますが、複数のソースを基にモデルとなったお祭りがないか検証してみたいと思います。
まず、まつりの歌詞に含まれる語を見てみましょう。2節目に「山の神」、「海の神」という語が登場し、ここから海のない県で行われるお祭りはモデルとして違うかな、と推測されます。
また、大トリでは「これが日本の祭りだよ」とあることから、海外のお祭りは除外してよいでしょう。
次に、「今年も本当にありがとう」、「雪が舞う」というワードが出てきます。冬の雪の降る時期に開催されるお祭りとイメージできます。
海のある県で、冬のお祭りといっても無数にありますので、北島三郎さんの出身地から、モデルとなったお祭りを推測してみます。
wikipediaによると、北島三郎さんは北海道上磯郡知内村(現:知内町)のご出身。函館から約50km、北海道の南の方に位置する町です。
町のホームページを見ると、北島三郎ギャラリーのオープン、北島三郎氏芸道55周年記念碑の建立など、北島三郎さんを前面に押し出しています。
知内町で開催されるお祭りを調べてみたのがこちら(公式ホームページより)。
知内町の特産品を格安販売するイベント。 取れたてのカキをその場で焼いて食べる「焼きガキコーナー」や、「知内大鍋」の格安提供が人気。
毎年8月14日に行われている、本町夏の一大イベント。毎年、歌謡ショーや、吹奏楽団による演奏が行われます。約6千発の打ち上げ花火はイベントのラストにふさわしく、見応え十分!
マコガレイ、ウニ、ホタテなど、海の幸を販売するイベント!
収穫の秋を祝い、毎年10月に開催するイベント。知内町の特産品をこのイベント限定価格で格安販売いたします。
大漁まつり、収穫祭の文字を見た時は「むむ、これは?」と思うものがありましたが、時期が歌詞の世界観とマッチしません。サマーカーニバルin知内の歌謡ショー、北島さんのモノマネめっちゃ上手い人が「まつり」を歌ってフィナーレなんだろうな・・・。
北島さんの出身地から該当すると思われるお祭りが出てきませんでしたので、作詞家なかにし礼さんの出身地で開催されるお祭りを探してみましょう。
なかにしさんは、満州国の牡丹江省牡丹江市(現在の中華人民共和国黒竜江省)の生まれで、ご両親は元々北海道小樽市に在住していました。8歳の時に小樽に戻った後、小学校時代は東京都渋谷区と青森県青森市で育ち、中学から東京都品川区に落ち着いたそうです。
前述の「まつり」の歌詞から、「日本の祭り」「海のない県を除外する」という条件に照らしてみると、「北海道小樽市」「青森市」が有力な候補になります。
小樽市で開催されるお祭りは非常に多いのですが、一年の中で最も遅い時期に開催されるのは10月中旬に住吉神社で開催されるお祭り。
小樽では、例年初雪が降るのは10月下旬という事で、年末の雪が降る時期、という歌詞にフィットしません。
では、青森市はどうでしょうか。8月には東北三大祭りである「ねぶた祭り」も開催されますが、冬の時期には残念ながら目立ったお祭りは見られませんでした。
「まつり」のモデルとなったお祭りはないか、と落ち込んでいましたが、調査を続ける中で見つけた日経スタイルのこちらのインタビューの中で、なかにしさんは、歌謡曲を作る上でカギになるものが「日本的霊性」と述べています。
日本的霊性とは何なのでしょうか。このインタビュー内で、「日本人の霊性が文化として花開いたのは鎌倉時代であり、一所懸命に土を耕し、農民と交わる武士の時代が来て、土に目覚めた」ことから、「日本的霊性」は土であるとしています。
そして、まつりの歌詞について、「『土の匂いのしみこんだ、伜(せがれ)、その手が宝物』という一節が肝心でした。日本の祭りとは土の匂いのするものではないかと言いたかったのです。この歌は北島さんの土の匂いのする歌声と相まって成功し、共感を呼ぶことができました。つまり今も皆さんが無意識のうちに日本的霊性を持っているということでしょう」と、なかにしさんご自身の考えを伝えられています。
「まつり」のモデルが何か、という事ではなく、私たちの心の中にある「祭り」の風景が歌によって呼び起こされていた。
今までの調査結果となかにしさんのインタビューを照らし合わせるとそう考えるのが自然でしょう。「まつり」のモデルとなるお祭りはない。こう結論づける事は勇気がいります。だけど、これから先、幾千ものお祭りに行った時にこう思う日が来るかもしれません。「さぶちゃんのまつりっぽい・・・」。
ちなみに、前述の北島三郎記念館では、「劇場公演の感動を再現、ロボットさぶちゃんがまつりを熱唱、圧巻、大迫力の舞台に大興奮」できるらしいです。
ねぶた感溢れるロボットさぶちゃん http://www.kitajima-museum.jp/amenities.html より引用
くぅ〜、「さぶちゃんのまつり」だねぇ!