Now Loading...

横浜・金沢まつりが復活!金沢八景の海に賑わいが戻る

2023/9/4
2023/9/4
横浜・金沢まつりが復活!金沢八景の海に賑わいが戻る

横浜・金沢区に花火大会が帰ってきた!地元の人や関係者もきっとこの日を待ち望んだことだろう。時を同じくして、世間では花火大会の有料席化の賛成・反対が話題になっているという。超有名花火大会では昔から有料席のあるのが当たり前だが、ここ金沢区の花火大会ではどうなのか?確認してきた。

金沢まつり花火大会とは

金沢まつり花火大会とはアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」第6話の舞台となった祭りである。(花火の描写は別のものが混ざっているけど、まぁいいじゃない。)

誤解なきようお伝えしなくてはならないのは、ここは神奈川県横浜市の金沢区ということである。金沢文庫や金沢八景、八景島シーパラダイスの金沢であり、兼六園の金沢ではない。その横浜市金沢区の大イベントが8月第4土曜日の金沢まつり花火大会である。区の発表によれば観客は25万人。

全員がビーチにいる計算ではないと思うが駅から近い「海の公園」はかなり混雑する。しかしご心配なく。対岸にあたる八景島に足を運べば比較的余裕をもって観覧できる。何なら風向きもこちらの方が良い。16時に様子を見に行ったら芝生エリアはそこそこ場所取りされていたものの、隣の石畳エリアに誰もいなくてビックリした。

八景島の場所取り駅からは多少遠いが、花火までの距離はメイン会場と同じ八景島はおすすめスポット。水面に花火打ち上げ台船が見える。写真は16時の時点。開始間際には左上の囲み写真程度には人が集まった。

2020年から2022年までは新型コロナウイルスの感染症対策では中止を余儀なくされたものの、その間には近所でPRイベントが行われた。

ここでの打ち上げを担当するのは横浜・山田の花火さん。いつも複数の有名花火屋さんの玉を取り寄せてくれるので、内容は充実。有名花火大会のようなものすごいワイド打ちとか、ミュージックスターマインとかはないのだが、ハイクオリティの花火で清く正しい地域の花火大会の演出になっている。

 

花火大会の有料席いろいろ

ここで衝撃のデータをお見せしよう。

グラフ

これは私が花火大会を協賛者席または有料席から見た割合である。なるほど口座残高が減ってる原因はこれか。コロナでどこにも行けなかった間の貯金を使って「再開おめでとうご祝儀観覧」をしてしまったため、こうなってしまった。(誰へのいいわけ?)

それはさておき、最近花火大会の有料席を拡張したら地域の人から文句が出たというニュースを聞いた。これについてお金の基本事項をおさらいしよう。花火大会では協賛者が出したお金で花火屋さんに発注が行われている。

花火協賛金沢まつりのパンフレット。右の方にはずらりと自治会名が並ぶ。まさしく地元のみんなが支える花火大会だ。ん?どこかで見たことがある名前がありますね・・・。

そんなスポンサーに、せっかくだから見てちょうだいと用意されているのが協賛者席だ。それとは別に、いい場所から見たいという人のために用意されているのが有料席。見た目は似ているが、有料席の収入は花火ではなく会場設営費や警備費の足しにされると思ってよい。

さて、金沢まつりには協賛者席はあるが、有料席はない。ということは、各種経費は協賛金の一部を他に回したり、募金活動をしたり、さらには自治体の補助に頼っているということだ。(このことは後で出てくるのでしっかり覚えていてほしい。)

会場全体図会場図にゴミ箱やトイレと同じぐらいガッツリと募金ステーションの場所が書かれていて、お金が必要だよおおおおという実行委員会の心の声が聞こえてくる。

協賛者席についても、かなり慎ましい。椅子はゆったりとは言い難くピッチリ並んでいるし、何より協賛者席の前方が自由席で場所取り放題。協賛とは見るためでなく、みんなに花火を見てもらうための篤志的な行為なのだ。(よその花火大会の話を聞いても、そういう気持ちで協賛している人が多いと聞く。)

協賛者席黄色い線に挟まれた空間が協賛者席。その前方に無料席があって場所取りが行われている。協賛者席からの眺望が必ずしも最優先であるとは限らない。

さあ、それじゃあ私も協賛した花火を見てみよう!

俺たちの花火

実際に協賛していると自分が見たいのはもちろんだが、他の協賛者を称える気持ちもあり、みんな見てくれたかなと誇らしい気持ちもどこかにある。

2023金沢まつり花火大会八景島内メイン会場から見るばかりが花火じゃない。そもそも遊園地の八景島にはキッチンカーもあるし、空いていてよく見える。

金沢まつり花火大会の打ち上げ場所は周りを陸地に囲まれた湾の中央なので、どこからでも楽しむことができる。会場をおよそ半周してみたが、やっぱり八景島方面は最前の波打ち際以外はだいぶ空いている。

2023金沢まつり花火大会観覧風景花火打ち上げ場所をぐるりと囲むように陸地があるので、ざっと周囲270度が観覧会場。

打ち上げの根元まで見ることにこだわらなければ、少し奥まった場所でゆっくり観覧できる。これもまたおすすめの観覧方法だ。

2023金沢まつり花火大会ゆったり観覧裏話をすると、カメラを持って移動できるくらい空いていたからこそ、写真をレポートすることができた。もっと前の方はぶつかったりコケたりすると危ないので回避した。

先に述べたように山田の花火さんによって複数社から取り寄せた良い玉が上がるので、できれば落ち着いてじっくり見てほしい。

2023金沢まつり花火大会単発打ち山田の花火さんが担当する花火大会はいろいろなデザインの花火をしっかり打ち分けてくれる。

協賛者席からの眺めは冒頭の白銀の花火を見てほしい。また、協賛者席からはスターマイン(連発花火)の下の方も見通しが良かった。

2023金沢まつり花火大会スターマインスターマインも特色を出して打ち分けられるので、「さっきと同じでは?」という場面がないのが地味にすごい。

小さくても大会

さて、花火大会の予算に占める花火代、実はすごく少ない。いくつか調べてみたところ、都会ではまあだいたい1/3あれば御の字で、それより断然多いのは会場設営費と警備費だ。

バルーン照明点灯時間が来たらスタッフが来て照明を点けて回る。岩へのよじ登り禁止の張り紙も事故防止の必要経費。

金沢まつり花火大会では、これらを募金に頼っていると思われる。なぜなら会場じゅうで募金のアピールがすごいから。募金の訴えかけに関しては全国トップを争える。なんたって25万人の安全がかかっているのだ。

警備と募金警備にはお金がかかる。それは協賛金から出ることもあれば、公金から出ることもあれば、募金によりまかなわれることもある。

安全の工夫といえば屋台ゾーンの柱に番号の札が掲げられていた。これがあると人と落ち合うのに便利だ。実はそういう目的のものではないのかもしれないが、そういう目的にも使えるのでもっと積極的にアナウンスすればよいと思う。

屋台ゾーン打ち上げ花火以外にもこんなに多くの人が祭りを楽しむ。そりゃ迷子も出る。

継続は力なり、また来年!

花火大会の有料席化について、もう一度考えてみよう。税金が入っているのだからみんなに見せろという論を見たのだが、私はこれは違うと思う。有料席のチケット収入で多少なりとも経費がまかなえればその他の資金源、例えば自治体の補助(税金)の負担は軽くなるのだ。

そして、放っておくと人が集中して危険になるところを有料席にし、安全確保するのは理にかなっていると思う。

花火が終わっても誘導は終わらない無事に家に帰るまでが花火大会。迷子放送、迷い人?放送が続く中、退場口で人の流れをコントロール。

これだけ多くの人がやってくる魅力あるイベントなのだから、来年以降も存続してほしい。

募金のお願い場内放送によれば募金の呼びかけは学生ボランティア。みんなの力でちりも積もれば次の花火になる。

タグ一覧