先日、めでたいことに日本の「来訪神:仮面・仮装の神々」がユネスコの文化遺産に登録されましたね!
どうも。奇祭ハンターのMacです。
今回は日本が誇る来訪神10神のユネスコ文化遺産への登録、世界(メジャー)デビューを記念して、
観光として「会いに行けるか」という難易度を基準にした総選挙を行いたいと思います。
題して「会いたかった~YES!神に。総選挙」。Here we go!
※開催日程、アクセス度などを考慮していますが、順位は完全に恣意的なものです。
まず来訪神10神を活動エリア・活動時期・特徴などから3つのグループに分けますね。以下の3チームです。
①チーム北方:大晦日や小正月(1月15日)に活動し、言うこと聞かない「悪い子」を探して家々を回るロック魂あふれる北方の神カルテット。所属メンバーはナマハゲ(秋田)、アマハゲ(山形)、スネカ(岩手)、アマメハギ(石川)の四神。
②チーム離島:鹿児島や沖縄の離島で活動する南方の神カルテット。所属メンバーは、宮古島のパーントゥを始め、トシドン、メンドン、ボゼ(すべて鹿児島)の四神。メンバーの活動時期はバラバラ(南方気質か!)。
③チーム藁蓑:他の2チームとは衣装が違って仮面ではなく、藁蓑をまとって活動する農村部(カントリー)デュオ(米川の水かぶり、見島のカセドリ)。活動時期は2月。
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会いに行ける神:第3位 握手会は泥まみれになる覚悟を?!
参考:宮古島観光協会
第3位には、奇祭好きにとってカリスマ的な人気を誇る、チーム離島の代表格(リーダー)、宮古島のパントゥーンがランクイン。ほかの離島の神々がフェリーでないとアクセスできないのに比べ、宮古島まで飛行機で直行できる利点はやはり大きい。
パーントゥとは、旧暦9月初旬に現れ、災厄を払い福をもたらす3体の神様。約30キロのツル草を身につけ、お酒を振る舞われながら、数時間も集落内を暴れ回ります。この時、神聖な泉「ンマリガー」の泥を人にも車にも容赦なく、塗りたくります。
しかし近年、祭のことを知らずに訪れ、観光客からのクレームが続いたせいで、現在は毎年変わる開催日は直前まで発表されません。パーントゥに会いに行くには、泥まみれになるそれ相応の覚悟を決めて望みましょう。神聖なお祭りとは、エンターテイメントとは異なるのです。
■日時:旧暦9月初旬
■場所:宮古島市平良島尻地区、宮古島市上野野原地区
■交通:島尻地区までは宮古島空港から約14km(約30分)、
上野野原地区までは宮古島空港から約6キロ(約14分)
http://www.miyako-guide.net/
会いに行ける神:第2位 それは藁の皮を被った神の使い!
(c)Pekachu/CC-BY 4.0
「会いに行ける神:第2位」は、猫は被らず、藁を被る清純派「チーム藁蓑」から、「見島のカセドリ」がランクイン。正直「米川の水かぶり」とどちらにするか迷ったのですが、佐賀駅からバスで30分で行けるアクセス面を重視しました。
「見島のカセドリ(加勢鳥)」とは、佐賀市蓮池町の見島地区で小正月に姿を現す来訪神で、その正体は神から使わされた雌雄のつがいのニワトリだという。土地の独身男性が2人が藁蓑に身を包み、熊野神社や家々を回って、手に持った長さ1.7mほどの竹で床を激しくビシバシ打ち付け、悪霊を祓います。民家を回る前に、まず熊野神社に現れるので、観光もしやすいかと。ちなみに山形の「カセ鳥」とは内容が異なるので念のため。
■日時:毎年2月第二土曜
■場所:佐賀市蓮池町大字見島 熊野神社
■交通:JR佐賀駅からバスで30分 芙蓉校前バス停から徒歩で3分
https://www.saga-otakara.jp/search/detail.php?id=5346
会いに行ける神:第1位 ベイビー、ノー・モア・クライ!
(c)掬茶 /CC-BY 4.0
そして会いに行ける来訪神第1位はやはり……、チーム北方のリーダー的存在にして「悪い子いねぇが?」のキャッチフレーズで知られる、「ナマハゲ」でしょう。何と言ってもメディアへの露出も多く、知名度は圧倒的ですしね。ザ・会いに行ける偶像(アイドル)。
また年末のライブ(12月31日)以外でも、男鹿のナマハゲ館では110体のナマハゲが見れるほか、映画「なまはげの一夜」やナマハゲ衣装の体験コーナーも設置。さらに2月の第二金・土・日曜に行われる「なまはげ柴灯祭り」では、ナマハゲ入魂に始まり、ナマハゲ行事再現、ナマハゲ踊り、ナマハゲ太鼓、ナマハゲ下山という豪華フルライブが行われます。まさに神対応。神だけに。
(なまはげ柴灯まつり)
■日時:2月第二金・土・日曜、18:00~20:30
■場所:男鹿市北浦真山
■交通:秋田駅からJR男鹿線→臨時有料バスを利用して約2時間
https://oganavi.com/
会いに行ける神:ワースト1位 難攻不落の塩対応
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番外編として「会いに行ける」度ランキング、ワースト1位も発表。断トツのアクセス難を誇るのが、悪石島のボゼ。鹿児島港からのフェリー便が約10時間もかかる上、フェリーも週2便。しかも、開催日も毎年変わるため訪問者にとっては塩対応この上ない。ただ旅行会社から「悪石島のボゼ」見学ツアーが出ていることもあるので、旅行パックを利用するのも手でしょう。
悪石島のボゼとは、盆の時期にトリオで現れ、死霊臭の漂う盆から人々を生の世界へ導くとも、悪霊を祓うとも言われています。赤土と墨で塗られた異形の面を被り、ビロウの葉の腰蓑を巻き、手首や足にシュロの皮をあて、手には男根を模したボゼマラという長い棒を持っています。
■日時:8月(毎年旧暦の7月16日)
■場所:悪石島(鹿児島県十島村)
■交通:鹿児島空港→鹿児島港(空港バス50分)→悪石島(フェリーとしまで約10時間半)
※フェリーは週2便(月曜・金曜、23時鹿児島港発)
※奄美大島(名瀬港)からフェリーで行く場合は悪石島まで約5時間(水曜・日曜深夜2時発)
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