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福島県内最古の伝統を誇る「浅川の花火」花火の里あさかわ夜桜花火をレポート!

福島県内最古の伝統を誇る「浅川の花火」花火の里あさかわ夜桜花火をレポート!

今回は福島県石川郡浅川町で開催されたあさかわ夜桜花火についてのレポートになります。今年で4回目となり、メイン会場の城山公園からは桜と花火、浅川町の夜景を一緒に楽しむ事ができます。また写真コンテストにも力を入れているイベントです。

花火の里 浅川町

「花火の街」と言えば秋田県の大曲や山梨県の市川三郷町が有名ですが、福島県には「花火の里」と呼ばれる浅川町があります。今回は夜桜花火のレポートになりますが、8/16には浅川の花火、11/3には刈上げ豊秋花火、そして12/31には除夜の花火と四季に合わせて花火大会が行われています。そして浅川町のゆるキャラあさまるくんまで花火づくしの街なのです。

浅川の花火の歴史はかなり古く、諸説ありますが一番有力な説は江戸時代後期の寛政10年(1798年)に起こった浅川騒動で処刑された一揆の首謀者を供養する為に慰霊の花火を打ち上げられた事が切っ掛けとなっている様です。

当時の農民は作物の凶作に加え、厳しい年貢の取り立て、庄屋の私利私欲による年貢の不正が横行しており、何とか一家全滅だけは避けようと自らの子供を手に掛け、年老いた親を山に捨てる状況まで追い詰められていたそうです。

それから200年経った現在でも慰霊の花火は続いており、8月16日には打ち上がる大玉の数々、「大からくり」「200mにも及ぶ浅川の滝」、そして今回の観覧場所である城山公園の山肌を使った「地雷火」と花火の里ならではの貴重な花火が見られるそうです。

桜の開花状況

麓では咲いている桜も標高が高い場所では遅れている様でほとんど開花していませんでした。あと1週間ぐらい過ぎると丁度良かったのかもしれません。昨年は桜が散ってしまった後に花火大会が行われた様で、なかなか開花のタイミングに合わせるのが難しい様です。

現地には地元のカメラマンも多く、今年は例年のフォトコンテストに加え、Instagramでもフォトコンテストが開催されていました。桜と花火を一緒に撮影できるポイントは限られているので、もしかしたらロケーション選びに苦労するかもしれません。

会場の様子

メイン会場は城山公園の山頂付近になります。来場者用の駐車場が用意できないので、関係者以外は浅川町役場前から出ているシャトルバスを利用する事になります。花火の時間では城山公園一帯が通行禁止区域になります。

会場に到着すると中学生以下の子供達には無料で花見団子がプレゼントされます。部活動などのグループで来ている子供や家族連れも多く、以前よりもかなり来場者が増えた様です。

屋台も少しは出ており、浅川町ご当地バーガーが販売されていました。地元で生産している麓山高原豚の角煮を使ったタルタルソースとブルーベリーソースを組み合わせたあさまるバーガー、黒鶏肉を使ったカレーソースのブラックあさまるバーガーの2種類。結構な大きさなので、1個でかなりお腹いっぱいになります。

花火の打ち上げ

開会宣言や関係者による挨拶があり、19:00から打ち上げ開始。担当煙火店は須賀川市の糸井火工になります。あさかわ夜桜花火は糸井火工の試し打ちの場所でもあり、競技大会などの出品用や新作花火をテストする為にも使われているそうです。当日は、花火の解説をする為にもメイン会場に来られていました。

今回は2か所からの打ち上げで、4号玉(開花直径120m)は左側手前から、7号玉(開花直径210m)と10号玉(開花直径330m)の大玉は、右奥の田んぼからになります。

以前から比べると7号・10号玉の大玉は減りましたが、その代わり全体の打ち上げ数は増えました。4号玉とは言え、1発ずつに玉名(花火の名前)が付けられ、丁寧に打ち上げられるので見応えは十分あります。

4号玉 緑点閃光輪星(みどりてんせんこうわぼし)

4号玉 青白点閃光(あおしろてんせんこう)

7号玉 昇曲導付時差式緑紅白閃光(のぼりきょくどうつきじさしきみどりべにしろせんこう)

10号玉 昇曲導付緑点芯紅先紅閃群光十六方菊(のぼりきょくどうつきみどりてんしんべにさきべにせんぐんこうじゅうろくほうきく)

まとめ

第1回以来だったので3年振りに訪れました。玉数が増えたので以前よりも打ち上げの間隔が狭まって良かったと思います。大きな花火は迫力や仕掛けが施されていたりと素晴らしいのですが、どうしても費用が掛かってしまいます。今回の様に品質さえ伴えば小さな花火でも十分に楽しめます。

また開始までの時間では、地元の方に色々な花火の話を伺いました。花火の里である浅川町には、数多くの花火の歴史や文化が残っています。次回は時間を掛けてゆっくり調べてみたいと考えています。まずは何としても8月16日の予定を空けておかねば!

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
花火専門カメラマン&花火専門ライターです。
日本の良質な花火文化を後世に残すために記録し、花火に携わる人達を応援しています!

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