Now Loading...
マツログ

築城起源説?盆踊り?三大流派!?もっと学んで楽しもう!阿波おどりの歴史

築城起源説?盆踊り?三大流派!?もっと学んで楽しもう!阿波おどりの歴史

日本の夏を代表する祭りの一つである徳島阿波おどり。そのルーツは400年前と言われ、スタイルも様々。

ここでは、そんな阿波おどりの歴史と、お囃子、そして現在主流となっている「三大流派」と呼ばれる踊り方について深掘り!

ここに紹介される踊りには程遠いですが、それを目指す踊り手の人一人である筆者が、阿波おどり愛をいっぱい込めてお送りします。

1. 阿波踊りの歴史①~ルーツ~

「阿波の殿様蜂須賀様が、今に残せし阿波おどり♪」

これは、阿波おどりのお囃子「よしこの」の唄の一部。「蜂須賀様」とは徳島城主蜂須賀家政で、約400年前築城を記念して民衆に城を解放し踊ったとの逸話から来るもの。この説は疑問も多いですが、ロマンある物語として、親しまれています。

 

一般には徳島地方の盆踊りを起源とすると認識されており、その形成には

‐能楽の元とされる「風流踊り」

‐悪霊を払うために念仏を唱える際に踊る「念仏踊り」

‐先祖の霊を供養するために踊る「精霊踊り」

も影響を与えたと言われています。

 

徳島地方は江戸時代、藍染で栄え、様々な文化が交流する一大文化中心地でした。そこでお座敷遊びを中心に、様々な地方の唄やお囃子が楽しまれ、風流な文化が育ちました。実際阿波踊りは熊本県牛深のハイヤ節の影響が見られ、掛け声「ヤットサー!」も鹿児島弁の「おやっとさ(=おつかれさま)」が変化したものと言われています。

さらに、度重なる吉野川の氾濫により、細い通りが多い島状の街が形成された徳島。人々が集まる広い場所もなく、やぐらのある盆踊りよりも、通しを流すスタイルのおどりを楽しむようになったのです。

「無双連」は江戸時代の行列を表現したユニークな踊りで知られています。

 2.阿波踊りの歴史②~徳島の盆踊り~

様々な文化と混ざりながら、400年間踊り継がれていた阿波おどり。

昭和初期の写真を見てみましょう。

 

@2010koyamajyogakukan

現在の阿波おどりとはずいぶん違いますね。女性の頭の上の鳥追い笠は、今のように鋭角には被られていませんし、踊っている男性も腰が高いですね。衣装も割とゆるっとした印象。地域ごとに思い思いのやり方で楽しむようなスタイルで、楽器もバイオリンやハーモニカ、クラリネットなど、流行のものがどんどん取り入れられていたようです。

 

昭和12年の盧溝橋事件や昭和16年の太平洋戦争などにより、阿波踊りは度々中止。しかし、阿波っ子たちの熱い想いで終戦直後には復活。あり合わせのみすぼらしい衣装、着物がない踊り子は裸の体に鍋の炭を塗って踊ったといいます。

平和な時代を迎えた1950年代の貴重な映像があります。

とてもコミカルで、見ているほうも幸せになりますね。

 

3.阿波踊りの歴史③~盆踊りから「見せる踊り」へ~

このように、楽しむ民衆の踊りとして発達した阿波おどり。先ほどの1950年代の踊りでもわかるように、それまで腕は胸までしか上げず、手もだらりと下げて踊っていますね。

そこに革命が起きたのが1980年代。これは女踊りのレジェンドと言われる四宮賀代さんが編み出した動きです。

腕を高くつき上げ、指も点を指すように伸ばし、脚を高くけりあげる、今の阿波おどりのスタイル。

この姿勢は本当につらい。私は彼女のことを知ったとき、「うわぁ、この人か、この大変なことを始めてしまったのは!」と思ったくらいですが、その洗練された美しさに圧倒されました。この一人の女性が起こした大革命が、阿波おどりを「見せる芸術」の域に高め、日本最大の祭りの一つとして人々を魅了するようにとなったのです。

4.「阿呆流」「娯茶平流」「のんき流」。正調阿波おどりの三大流派

阿波踊りのチームは「連」と呼ばれ、「阿波おどり」という基本はあれど、それぞれ独特の踊り、お囃子を追及しています。

中でも現在、「三大流派」と呼ばれる「阿呆流」「娯茶平流」「のんき流」にフォーカスし、少し違いを見てみましょう。

【阿呆流】

「戦闘系」とも言えるような攻めの踊り。腕をグイグイ挿し、後ろ足をガンガン蹴り上げる。そして男は跳ぶ!かっこいい!すごい跳ぶので、足袋には特別なソールを仕込んでいます。そして女踊りは、下駄がね、超痛いんです。

凧をイメージした奴踊りや、男と女がぶつかる「団子」が流し踊りのクライマックス!目の前でこれが見られたらラッキーですよ!

【娯茶平流】

対してスローダンスで魅せる娯茶平流。漁師の投網を表現すると言われる、複雑な団扇さばきが有名です。シグナチャーダンスと言えるのは、優美な女性による男踊り(女法被と呼ばれます)。男踊りは体を低く、低く~く下げ、ゆぅぅぅぅっくり踊ります。これは腹筋割れます。絶対キツイはずなのに、笑顔が崩れない。何がどうなっているのか、本当にリスペクトです。

【のんき流】

個人的な趣味ですが、私が大好きな「のんき流」!男踊りは腰を曲げず、膝を深く曲げることで体の低さを保つ。背の高い人も、低い人も同じ高さで、ずらーと並んでくる様子は、日ごろの鍛錬を思わずにいられません。

音も比較的早く、女踊りも激しい。動画の6:30頃必見!

体を極限まで酷使する踊り。もう、全然のんきじゃない。私は見るたびに魂をつかまれ、泣きそうになるのです。

これ以外に打楽器を多用して1拍子で踊る「苔作流」などがありますが、そちらについてはこちらの記事をご覧ください。

阿波おどりファン必読!正調?苔作流?違いがわかる記事はコチラ

 

いかがでしたか?

時代の変化を受けながらも、途切れることなく愛され続ける阿波おどり。その秘密が少し伝われば嬉しいです。

知れば知るほど面白い阿波おどり。ここに書けたのはほんの一部です。

徳島県徳島市の阿波おどり会館では、一年中有名連による演舞が楽しめるほか、阿波おどりミュージアムで歴史を深く学ぶことができます。

 

ぜひ、一度訪れて、400年の歴史と、さらなる進化を感じてください。

そして、もちろん演舞場で会いましょう!

<阿波おどりとは?踊り方・楽しみ方は?阿波踊りを現役の連メンバーが完全解説!>の記事はコチラ

written by
リエコ

リエコ

阿波踊りが大好きです。
古いものが好きすぎて、日舞や歌舞伎を見て、味噌やら醤油やら作って、もう自分が何歳かわかりません。
お祭りの最新情報をチェック!

あわせて読みたい