9月6日の「飴の日」にちなんで、全国各地のご当地飴とお祭りにスポットを当てるこのシリーズ。
この記事では中国・四国地方のご当地飴を9つピックアップ。縁起物のかわいい飴が登場するお祭りとして、愛媛県の「椿まつり」についても併せて紹介しましょう。
目次
竹皮のパッケージが特徴の万能な水飴「ぎょうせん飴」
竹の皮に包まれたパッケージが素朴な印象の「ぎょうせん飴」は、鳥取市内に本店を置く京屋菓舗が製造・販売する水飴です。
原材料は米飴と砂糖、くず、ショウガも入っていることから、後味がさっぱりしており、体を温める効果も期待できます。
そのまま食べるのはもちろん、お湯でといて飲むのがおすすめで、懐かしい甘さが口いっぱいに広がります。夏場は冷やし飴としても美味しくいただけますし、料理の隠し味にも使える万能な飴です。
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厳選した生姜と練り上げられた伝統製法で作る「生姜糖」
島根県出雲市の出西地区でしか採れない出西生姜のうち、「古根」や「古生姜」と呼ばれる生姜のみを厳選して原料に使用。
生姜の搾り汁と砂糖を炭火で溶かし、板チョコレートのような形をした銅製の型に流し込むという、來間屋生姜糖本舗が創業以来300年受け継いできた伝統の製法で作る生姜糖です。
口に入れるとホロっとくずれ、砂糖のまろやかな甘さと生姜のキリッと爽やかな辛味が調和しているのが特徴です。板状タイプと、ひと口ずつカットして包んだ2つのタイプが販売されています。
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“黄金のミルク”を贅沢に使用「蒜山ジャージーバター飴」
岡山県の北部、鳥取との県境に広がる蒜山高原では、日本国内のジャージー牛の3分の1が飼育されているといわれます。
濃厚で栄養価が高く、その色から“黄金のミルク”と呼ばれるジャージー牛乳を使ったバターと水飴、グラニュー糖だけで作られているのが「蒜山ジャージーバター飴」です。
素材の良さを生かした自然な甘さの飴は、飽きがこず何度でも食べたくなる味が人気になっています。
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広島を代表する酒粕キャンディー「保命玉」
広島県福山市特産のお酒「保命酒(ほうめいしゅ)」は、良質のみりんに秘伝の十数種のハーブを配合して醸造される薬酒。そのお酒を使い、直火焼き製法で作る酒粕キャンディーが「保命玉(ほめだま)」です。
飴にアルコールは入っていないため、子どもでもお酒が苦手な方でも食べられるのが嬉しいところ。甘酒のような自然で優しい甘さがクセになる飴です。
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醤油が隠し味!料理にも使えると人気再燃「カンロ飴」
日本を代表する飴のメーカーである「カンロ」の創業地は山口県。大正元年(1912年)に、創業者の宮本政一氏が熊毛郡島田村(現光市)に「宮本製菓所」を開いたのが始まりです。
後に社名にもなった「カンロ飴」は昭和30年(1955年)の発売。醤油を隠し味にした甘じょっぱい風味は、どこか懐かしくほっとするような味でロングセラーとなりました。
今では料理を美味しく仕上げる隠し味としても有名になっているカンロ飴。SNSにはカンロ飴を使った美味しそうな料理写真が溢れています。
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特産物の藍を食用パウダーにして飴に!「藍の飴ちゃん」
「藍の飴ちゃん」は藍色の縦縞が入った毬形の飴。藍色の部分は食用の藍パウダーを使用していて、藍の名産地・徳島らしい飴です。
フレーバーは、太平洋の新鮮な海水で作ったミネラルたっぷりの塩を練り込んだ「海部乃塩」と、ほどよい酸味と香りが高い徳島県木頭産の柚子を練り込んだ「木頭柚子」の2種類があります。
徳島のお土産として、自分が食べても良し、贈り物にもぴったりの飴です。
こんぴらさんの定番土産は叩いて砕く「加美代飴」
こんぴらさんの愛称で親しまれる香川県の金刀比羅宮(ことひらぐう)の境内では、五人百姓と呼ばれる5軒の飴屋さんが作る「加美代飴(かみよあめ)」が売られています。
扇の形をした大きなべっこう飴は、砂糖と水飴を柚子油と一緒に煮つめて作られます。付属する小づちで叩いてひと口サイズに砕くという、非常にユニークで楽しい食べ方も特徴です。金刀比羅宮に参拝する際には、ぜひ買っておきたい飴ですね。
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レトロな包み紙もかわいい!地元で愛される「別子飴」
日本三大銅山の1つ、別子銅山にちなんで命名された「別子飴(べっしあめ)」は、愛媛県新居浜市の別子飴本舗が製造・販売する伊予銘菓です。
昔ながらの銅釜を使って水飴を炊き上げるという、創業以来変わらない製法を守って作られる別子飴は、素朴な味わいのなかにどこか懐かしさが感じられます。
フレーバーはみかん・ココア・ピーナッツ・いちご・抹茶の5種類。レトロな包み紙の雰囲気も相まって、昔から地元の人たちに愛されている飴です。
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色も形も鰹節にそっくり!シナモンがきいた「松魚つぶ」
高知市には特産物の鰹節をかたどった飴があります。それが、山西金陵堂が1887年の創業当初に考案し、130年もの間作り続ける看板菓子「松魚つぶ」です。
松魚とはカツオのことで、つぶは土佐の方言で「飴」を意味します。松魚つぶはその名の通り、鰹節の色・形、硬さまでそっくりな飴で、金刀比羅宮の加美代飴と同じように、砕いて食べるための小づち付きです。
水飴と砂糖を炊き上げ、鰹節形の木型に流し込んで成形し、香りづけに四国産のシナモン(ニッキ)を使います。そのため甘さはおさえられサッパリとした素朴な味わいになっています。
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かわいい縁起物の飴が楽しめるお祭り「椿まつり」
別子飴が名物の新居浜と同じ愛媛県の松山市では、縁起物の飴が登場する「椿まつり」があります。
椿まつりは、「椿さん」「椿神社」といった愛称で親しまれている「伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)」で、旧暦の1月7日~9日にかけての3日間開催されるお祭りです。
この「伊予路に春を呼ぶ祭り」には、商売繁盛、縁起開運、家内安全などを願う数十万人が参拝し、神社前の参道には数百もの屋台が並びます。
その屋台で祭りの期間中限定で売り出される飴が「おたやん飴」や「えんぎ飴」と呼ばれる縁起物。「おたやん」は伊予弁で健康な娘を意味する言葉で、可愛らしいおたふくの顔の金太郎飴(組み飴)は、お土産や贈り物にしても喜ばれる一品です。
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まとめ
この記事では、中国・四国地方のご当地飴と、縁起物の飴が登場する「椿まつり」を紹介しました。
ご当地飴は他の地域にもたくさん存在するため、この機会にお住いの地域のご当地飴を探してみると新たな発見があるかもしれません。
この記事を読んでご当地飴に興味を持たれた方は、全国各地のご当地飴を食べ比べてみてはいかがでしょうか。