9月6日の「飴の日」にちなんで、全国各地のご当地飴とお祭りにスポットを当てるこのシリーズ。
こちらの記事では、関東で人気のご当地飴と、埼玉の飴にまつわる年中行事をご紹介します!
目次
飴を切る実演販売が楽しい!「川崎大師のとんとこ飴」
昔から全国の大きな寺社の周りには、参拝のお土産にと買って帰る薬としての飴、スイーツとしての飴が売られていて、それが今でも名物となっていることがよくあります。
神奈川県・川崎大師の門前に明治時代から店を構える「松屋總本店」もその一つ。自家製飴を40種以上も製造・販売しており、中でも、のど飴のルーツともいえるハ-ブが5種類入った「家傳せき止飴」と「とんとこ飴」が二大看板商品です。
とんとこ飴は、米と麦芽から作る水飴を固めた柔らかい「さらし飴」を、包丁でリズミカルな音を刻みながら切る、実演販売が楽しい飴です。
他の地方では、包丁でタンタン切る、痰を切るなどから「たん切り飴」と呼ばれることも多いようですが、いずれにしろ飴を切る=厄を切るに通ずることから、縁起の良い飴とされています。
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素朴でシンプルな埼玉県民のふるさとの味「一里飴」
かつては埼玉県内のほとんどの商店で、今も大きめのスーパーや百貨店、パーキングエリアなどで売られている「一里飴」。日本橋から品川宿までの一里の距離を、ずっと舐めていられるということが名称の由来です。
製造・販売しているのは埼玉県越生町の一里飴本舗 住吉屋製菓で、原材料は砂糖・はちみつ・水飴のみ。素朴でシンプルな味わいが、昔懐かしいローカルスイーツとして埼玉県民に愛されています。
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甘さと辛さが絶妙!「八街生姜ジンジャーエールドロップス」
落花生の生産量が全国トップの千葉県八街(やちまた)市は、実は全国有数の生姜の産地でもあります。
八街生姜は色が白っぽく、繊維が柔らかくて爽やかな辛みが特徴。そのフレッシュさを活かして作った人気のジンジャーエールを、佐久間製菓とのコラボで飴にしたのが「八街生姜ジンジャーエールドロップス」です。
甘さと辛さのバランスが絶妙で、サイダーのようにシュワっとしてほんのりした甘さの後に、生姜のほどよい辛さが爽やかに広がります。
缶には、落花生を乾燥させるために野積みした「ぼっち」と、江戸時代に野馬捕り盛んだったことから馬の絵が描かれています。
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東京生まれの超有名ご当地飴「金太郎飴」
切っても切っても同じ柄が出てくる飴の代名詞となっている「金太郎飴」ですが、正式な名称は「組み飴」といいます。着色した飴のパーツを重ねて図柄が完成するように組んでいき、細く伸ばして作るためです。
「金太郎飴」は、現在、東京都台東区にある「金太郎飴本店」が発祥です。が、そのルーツは大阪にあり、お多福や福助の図柄が描かれ「おたやん」などと呼ばれていた組み飴だとされています。
江戸の職人が大阪で組み飴の製法を学んで持ち帰り、子どもたちのヒーローとして江戸で有名だった金太郎の図柄を採用したといわれています。そうして生まれたのが、現代にいたるまで愛され続けている金太郎飴です。
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大洗の老舗のオリジナリティー!「ガルパンべっこう飴」
茨城県大洗町の「年宝菓子店」は、創業から70年を数える老舗の菓子店。オリジナルデザインのべっこう飴や昔懐かしいカルメ焼きも手作りで販売しています。
近年では、大洗町が舞台のガルパン(ガールズ&パンツァー)にまつわるスイーツも充実していて、ファンの間では超有名店です。
なかでも「大洗女子学園 増加装甲飴」は、模型作りのスペシャリストである店主が型から手作りした校章型のべっこう飴。味はもちろん再現精度の高さからも人気となっています。
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名産の味×名物SLのパッケージで人気「もてぎ飴」
栃木県茂木町の「道の駅もてぎ」では、町の名産であるいちご、ブルーベリー、ゆずを使用した3種類の「もてぎ飴」が限定販売されています。
茂木町に本社を置く1965年創業の野州たかむらが作るもてぎ飴は、地元の方が丁寧に育てた新鮮果実を細かく砕いて抽出し、素材そのものの美味しさを凝縮した仕上がりです。
道の駅もてぎでは真岡鐵道を走るSLの雄姿を間近で見ることができ、週末には家族連れやカメラマンで賑わいます。名物のSLをモチーフにしたかわいいパッケージも相まって、人気を集めるご当地飴です。
週1回、限定100袋だけ販売の“幻の飴”「元黒飴」
群馬県前橋市では、週1回、早朝から行列ができる飴屋さん「室橋商店」が有名です。
毎週金曜日に100袋のみ販売される「元黒飴(げんくろあめ)」は、黒糖の優しい甘さが広がり、それでいて後味はすっきりしているという絶妙な風味が人気。県内外から多くの購入客が訪れます。
通常は午前10時の販売開始に対して、なんと8時ごろから並び始め、9時半頃にはその日最後のお客さまとなってしまうことも珍しくないのだとか。それゆえに、“幻の飴”と呼ばれることもあります。
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眼にご利益のある慈眼寺の縁日「あめ薬師縁日」
一里飴が県民に愛されている埼玉には、飴にまつわる年中行事があることをご存じでしょうか。それが、秩父市の慈眼寺で毎年7月8日に行われる「あめ薬師縁日」です。
慈眼寺のご本尊は眼を守護する薬師如来ですが、なぜ「あめ薬師」と呼ばれるのか由来についてはいくつかの説があります。主なものは2つあり「梅雨真っ盛りでよく雨に見舞われるから」、「境内や聖人通りに露店がたくさん出て、ぶっかき飴を商うから」という説です。
ぶっかき飴は水飴と白砂糖に黒ゴマをまぶして煮詰めた大きな塊で、それをナタで口に入る大きさにかき割ることからぶっかき飴と呼ばれてきました。今ではぶっかき飴の飴屋さんが出店しなくなり、地元のお菓子屋さんが「薬師のあめ」を販売しているそうです。
興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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まとめ
今回は、関東地方のご当地飴と「あめ薬師縁日」を紹介しました。
ご当地飴は関東地方以外の地域にもたくさん存在するため、この機会にお住いの地域のご当地飴を見つけてみたり、色々と食べ比べてみたりするのも面白いかもしれません。
今回ご紹介した内容も参考に、その土地ごとの歴史にも触れられるご当地飴を楽しんでみてはいかがでしょうか。