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埼玉県北部を走る秩父鉄道で運行されるSLパレオエクスプレス
10月14日は鉄道の日です。明治維新直後の1872年の10月14日に、日本最初の鉄道が新橋~横浜間に開通したことを記念して1994年に定められました。首都圏に敷かれた鉄道のレールは各地に広がり、SLが国内を隈なく走るようになりました。科学技術の発達によって鉄道の電化が進み、1975年に室蘭本線を走行したのを最後にSLは姿を消してしまいました。ところが、モクモクと煙を出して走るSLは電車とは違う迫力と魅力が溢れ、根強い人気を維持しています。埼玉県の北部を走る秩父鉄道では、期間限定でパレオエクスプレスと名づけられたSLを運行しています。
熊谷・三峰口間の約56.8キロを片道2時間30分前後で走行
秩父鉄道では、毎年3月中旬から12月上旬の土日祝日を中心に、1日1往復のSLパレオエクスプレスが運行されています。煙を上げながら客車を引っ張るのは、東北地方のJR路線で1972年まで走っていたC58363型のSLです。熊谷・三峰口間の約56.8キロを片道2時間30分前後で走ります。SL名は約2000万年前に秩父エリアに生息していたと伝わる海獣、パレオパラドキシアに因んでつけられました。
車窓をたなびく煙
パレオエクスプレスの客車は4両で、先頭車が指定席で、残りの3両は自由席となっています。車体の色は秩父の自然に溶け合う落ち着いた色調の紅褐色で、車内にはワインレッドの座席シートが並びます。パレオエクスプレスが走ると車窓には煙がたなびき、SLに乗車していることを体感することができます。
パレオエクスプレスでは車内販売が行われ、SL弁当を購入して味わえば旅情を感じることができることでしょう。
旅情に季節感が添えられるSLの旅
SLが運行される秩父地方は埼玉県でも屈指の観光エリアです。パレオエクスプレスの車窓には春は桜、秋は紅葉が流れ、旅情に季節感が添えられます。
秩父鉄道の沿線各地では一年を通して様々な行事が行われ、季節ごとに列車名を変えたSLが運行されます。
秩父鉄道沿線で開催される魅力溢れる年間行事
長瀞では、3月に火祭り、春に桜まつり、8月に船玉まつり、秋に紅葉まつり、秩父では12月にユネスコの世界遺産に登録された秩父夜祭など魅力的な年間行事が溢れています。パレオエクスプレスを利用して訪れると、行き帰りの道中でもお祭り気分を味わうことができるでしょう。
10月14日は鉄道の日です。1872年のこの日から鉄道網が全国に拡大しました。各地を走るSLは1975年に姿を消しましたが、秩父鉄道では期間限定でパレオエクスプレスと名づけられたSLを運行しています。沿線は埼玉県でも屈指の観光エリアとなっており、一年を通して様々な行事が開催されています。SLに乗車して秩父路を巡れば豊かな旅情を感じることができることでしょう。