西洋ではクリスマスに次ぐ一大イベントだという「イースター祭(復活祭)」。
日本でも少しずつ浸透して来ている機運にあるようだ。
というわけで、今回は「イースター祭」と共通点があると思われる奇祭を選んでみた。
果たしてそんなニーズがあるのか、誰得なのかという声もあろうが、気にしない。
「誰得? うっせぇわ! ニーズは探すのではなく、自ら作るのが当然のルールです」。
iphoneを生み出した故スティーブ・ジョブスも確かそんなことを言っていたはず(多分)。奇祭とは何か見せつけてやる。
➀キリスト祭【青森】
キリスト祭は、1935年にキリストの墓が発見された(!)新郷村で、この地で一生を終えたとされるキリストの御霊を慰めるため、1964年から開催されている比較的新しいお祭りだ。祝詞奏上の後、この地方に伝わる盆踊り「ナニャドヤラ」(歌詞の意味は不明、全90分)を開催。
キリストの「復活祭」とも言われるイースター祭との共通点を考える上で、これほどふさわしい奇祭も他にあるまい。
「キリストを慰める祭りなのになぜ神道式?」というごもっともな疑問については、華麗にスルーさせていただく(現代を生き抜くにはスルー力も必要だ)。
■時期:例年6月の第一日曜/10:00~(慰霊祭 )。※2021年の開催は不明。
■場所:キリストの里公園(三戸郡新郷村戸来字野月33-1)
■交通:「八戸駅」から車で60分
http://www.vill.shingo.aomori.jp/
➁かなまら祭り【神奈川】
イースター祭では、多産・子孫繁栄の象徴で卵やうさぎをシンボルにしているという。
と言うことはつまり、日本で言うところの「豊年祭」と解釈しても間違いないだろう。
異論もあるだろうが、そこはあえてノーコメントとさせていただきたい。
日本の祭、特に春祭りは五穀豊穣や子孫繫栄を願うものはゴマンとありそうだが、豊年祭の代表王者たる存在と言えば、やはり川崎の「かなまら祭」は外せない。巨大な男性器がピンクに塗られた「エリザベス神輿」に、多くの参拝者が子孫繁栄や安産・縁結びのご利益を託す。ここでしか舐められない名物「子宝飴」も要チェックだ。コロナでなければ今年も多くの外国人でにぎわっていたであろう。
※2021年は社殿での神事のみ(関係者のみ)
■時期:2021年4月4日(日)(毎年第一日曜)
■場所:若宮八幡宮 金山神社 川崎大師(神奈川県川崎市)
■交通:京急大師線「川崎大師」駅より徒歩2分
〇詳細なレポートはコチラ
「【会社で見ちゃダメ!】セクシー過ぎるかなまら祭の全貌をレポートします」
〇性病と差別がはびこる現代を予見していた先見の明があり過ぎる神職の方へのインタビュー【前編】【後編】
③メルヘンおやべ 源平火牛まつり【富山】
イースター祭では何でも、卵をスプーンに乗せて落とさないようにゴールする「エッグスプーンレース」なるレースが行われるらしい。
そんなレースを取り入れた祭ということなら、日本でもれっきとして行われている。
それがこの「メルヘンおやべ 源平火牛祭り」だ。富山県・おやべ市(通称・メルヘンおやべ)で開催され、目玉イベントとして「火牛の計レース」を行う。これは1183年に源義仲が平家率いる10万の軍と対峙した際に行ったという奇襲戦法「火牛の奇計」の故事にちなんだもので、鉄骨の台車の上に据え付けられた藁でできた巨大な「火牛」を4人1組で引いて白熱のレースを繰り広げるのだ。
「もはやイースターとの共通点、強引過ぎない?」という冷静なお声には、そっと耳をふさがせていたたく所存だ。
■時期:7月下旬(2021年開催不明)
■場所:石動商店街周辺、小矢部市商工会館周辺
■交通:石動駅から徒歩5分
http://kagyu.oyabe.info/
いかがだたったろうか? イースター祭と奇祭と意外な共通点。おそらく、現時点でこの事実に気づいている人々はほぼ皆無であろう。
だがしかし、日本の人々がイースター祭と奇祭との不思議な共通点を無意識のうちに本能的に感じ取り、その身に宿していたとしたら……?
ハロウィンのように日本での「イースター祭」旋風が巻き起こる、いやむしろイースター祭に影響を受けて日本各地で「キリスト祭」が同時多発的に発生する……可能性も否定はできない。