すでに満開の場所もあれば、まだ2~3分咲きの場所もありますが、いよいよ関東でも今週末から一気に開花が進みそうな花菖蒲。
見頃がとても短い花で、今年の各地の「花菖蒲まつり」は今週開始、遅くても6月19日で終了する傾向なので、観賞は短期決戦となりそうです。
ところで、漢字で書くとどちらも「菖蒲」となる「しょうぶ」と「あやめ」の違いをご存じでしょうか。共にアヤメ科で見た目はそっくりですが、「しょうぶ」は水辺に生息し、花びらの付け根に黄色いひし形が。一方「あやめ」は陸地に生息し、花びらの付け根に網目模様があるので昔は綾目や文目と書かれていたのだそうです。
今回は、そんな花菖蒲とあやめの関東の名所を10か所厳選。過去の現地の様子も見ていただきながら、今年の「花菖蒲まつり」の開催情報も合わせてお伝えします。
①堀切菖蒲園(東京都葛飾区)
江戸時代、堀切の花菖蒲は「江戸百景」に数えられ、安藤広重や歌川豊国など多くの絵師の錦絵の題材になっています。湿潤な土壌を活かし、戦前の堀切にはいくつもの菖蒲園がありましたが、「堀切菖蒲園」は都立の菖蒲園として1959年に開園しました。
例年5月下旬から6月中旬には、園内に花菖蒲の花が咲き乱れ「葛飾菖蒲まつり」が行われます。今年は5月30日〜6月19日まで3年ぶりに開催中!期間中は野だてによる湯茶の接待、パレードや舞台イベント、ライトアップなどが行われます。イベントの詳細について葛飾区公式サイトの案内ページからご確認ください。
②小岩菖蒲園(東京都江戸川区)
東京都江戸川区にある小岩菖蒲園。ここには100種類5万本もの花菖蒲が植えられていて、毎年6月になると色とりどりの花で満ちあふれます。また、園内では同時期に紫陽花もきれいな花を咲かせ、こちらも見どころの一つです。
例年6月上旬から下旬まで「小岩菖蒲園まつり」が開催されるのですが、今年も昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、残念ながらイベントは中止とのことです。詳しくは江戸川区役所ホームページにてご確認ください。
③北山公園(東京都東村山市)
スタジオジブリの映画「となりのトトロ」の舞台として有名な狭山丘陵がある東村山市。北山公園はその狭山丘陵の麓にあり、1982年には新東京百景に選ばれたほど自然豊かな公園です。園内に設けられた菖蒲苑には約600種類、10万本の花菖蒲が植えられ、毎年6月上旬から中旬にかけて彩り豊かに咲き誇ります。
開花期に合わせて例年「東村山菖蒲まつり」が行われ、今年も6月4日〜6月19日に開催されます。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため規模を縮小しての開催となるとのことです。イベント詳細については、東村山市商工会特設サイトをご確認ください。
また、こちらでは開花状況を随時発信しており、6月1日時点でおよそ2分咲きとのことです。
④上尾丸山公園(埼玉県上尾市)
埼玉県上尾市の南西部にある上尾丸山公園。園内には花菖蒲田が設けられ、例年6月上旬から中旬には50種類前後、約1万株の花菖蒲が咲き乱れます。また、花菖蒲田の東面、西面にはアジサイが同時に花を咲かせ、異なる姿や色彩で初夏の訪れを感じさせてくれます。
今年は6月1日〜6月12日まで「あげお花しょうぶ祭り」が開催中です。期間中の土日は、観光協会の推奨品販売店の模擬店や、手作りまんじゅうの販売等が行われます。イベントの詳細については上尾市観光協会ホームページにてご確認ください。
⑤つつじが岡第二公園(群馬県館林市)
群馬県館林市にある館林城の跡地が整備され設けられたのが「つつじが岡第二公園」です。約4万株の花菖蒲が植えられ、水辺に咲く花を間近で鑑賞できるよう、木道を整備。敷地の南東端には東屋があり、座ってゆっくり花菖蒲を眺めることができます。
例年、6月上旬から下旬にかけ行われる「たてばやし花菖蒲まつり」は、今年は6月4日〜6月19日に開催!期間中は楽器の演奏やお茶会などのイベントが行われます。詳細については館林観光協会ホームページなどでご確認ください。
開花状況はこちらのページで随時発信。6月1日現在で旧秋元別邸南側はちょうど見頃の部分と咲き始めの部分があり、尾曳駐車場は咲き始めだそうです。