※2021年は新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となりました。2022年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。(2021年3月30日 編集部)
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樹齢400年を超える藤が元気に育つ玉敷公園で開催される「騎西藤まつり」
藤は古くから日本に自生し、和歌や短歌などで詠みこまれてきました。全国各地に藤の名木が育っていますが、埼玉県加須市の玉敷公園には、樹齢400年を超えるノダフジが元気に育っています。例年ゴールデンウィーク前後に花を咲かせ、「騎西藤まつり」が開催されています。2019年は4月28日~5月5日に行われました。
(この記事は2020年に公開されたものを再編集しています。2021年3月30日 編集部更新)
近所の民家から玉敷神社に奉納された大藤
玉敷公園は隣接する玉敷神社の神苑とされています。この神苑に神社から南約3キロ離れた戸室地区の民家に育っていた大藤が、1933年に奉納されたのです。植え替えられた大藤はしっかりと根づき、県の指定天然記念物に登録され加須市のシンボルとなっています。
幹周りは約5メートルの大藤が一面を薄紫色に彩る藤棚
玉敷公園の大藤は、神苑の土から水分や養分を吸収し、幹周りは約5メートルに成長し、力強さを感じさせてくれます。例年4月下旬から5月上旬にかけて、ぶどうの房のような薄紫色の花を咲かせます。長い花房は2メートル近くになります。約700平方メートルの藤棚は一面、清らかに彩られます。
まつりを盛り上げるイベントや露店に加え神楽の奉納まで
玉敷公園では1935年から「騎西藤まつり」が開催され、期間中には大勢の人々で賑わいます。期間中には日替わりで、よさこい、和太鼓、琴の演奏など様々なイベントが開催されます。
公園を取り囲むように飲食店や地域の特産品を販売する露店が軒を連ねます。花の鉢を売る店も充実しています。また園内には遊具が設置されており、藤の花の鑑賞の合間に子ども達が元気に遊んでいます。
「騎西藤まつり」の魅力はこれだけに留まりません。伝統芸能に興味があれば、5月5日に訪れたいものです。隣接する玉敷神社で春季大祭が行われ、神楽殿では玉敷神社神楽が奉納されるのです。玉敷神社神楽については下記のURLの記事で紹介されています。
「玉敷神社例大祭」イチョウの黄葉が風に舞う神楽殿で、江戸神楽の源流にふれる
https://omatsurijapan.com/blog/tamashikijinja-reitaisai/
埼玉県加須市で玉敷神社の神苑とされる玉敷公園には、樹齢400年を超える大藤が元気に育っています。1963年に近くの民家から神社に奉納され、しっかりと根づき例年ゴールデンウィーク前後に花を咲かせ、「騎西藤まつり」が開催されています。幹周りは約5メートルの大藤が、約700平方メートルの藤棚の一面を薄紫色の花房で清らかに彩ります。