今日はこどもの日。こどもの日と言えば、鯉のぼりや兜飾りなどが連想されますよね。
ところで、「やねよりたかい」で始まる童謡「こいのぼり」は何を歌っているのか、あなたはご存知ですか?
この記事では、童謡「こいのぼり」は何について歌っているのか、歌詞にはどんな意味が込められているのかを解説していきます!
端午の節句に鯉のぼりをあげるのはなぜ?
そもそもなぜ日本では鯉のぼりをあげる習慣があるのでしょうか。
習慣として日本に根付いたのは江戸時代からだと言われており、当時江戸では武家に男の子が生まれた時、兜屋のぼりを軒先に飾る習わしがありました。
それが庶民の間で鯉を飾るという具合に変化し、そこから現代の鯉のぼりの習慣となったそうです。
しかし、鯉のぼりそのものの起源を辿ると、時代はさらに遡ります。
鯉のぼりの語源は中国の故事にあります。
当時の中国には「鯉は滝をのぼってしかる後龍になる」というこどもの出世を象徴する言葉がありました。これは「登竜門」の語源でもあり、鯉のぼりの習慣とともに現在の日本でも使われているのです。
童謡の鯉のぼりの由来
有名な童謡の一つである「こいのぼり」の歌ですが、時代によって細かなニュアンスの違いがあるといわれています。
鯉のぼり文化が生まれた江戸時代では、飾る鯉はこどもを表す黒い真鯉だけだったのに対し、明治時代に入ると家父長制が尊重されるようになり、父を表す真鯉と子を表す緋鯉を飾るようになりました。
そして、戦後には真鯉を赤くしてお母さんを表すようになったそうです。
そのため、歌も子供の成長と出世を願うものから、父子の親子関係を尊重する歌へ、そして現代のお母さんと子供の関係を表す歌へと移り変わっていったそうです。
※諸説あります
歌詞に込められた意味
最後に歌に込められた歌詞の意味を解説していきます。前述した通り、一番の歌詞の真鯉は父を緋鯉は子を表しています。ここではまだ母親は登場していません。
二番の歌詞にある「ふきながし」は厄払いを意味しており、これは江戸時代の風習がもとになっています。
そしてあまり知られていませんが三番の歌詞も存在しています。
「ごがつのかぜに こいのぼり めだまをぴかぴか ひからせて おびれを くるくるおどらせて あかるいそらを およいでる」というように、子供の未来と希望がテーマになっています。
ちなみに、本来の鯉のぼりの歌にはお母さんは登場しませんが、登場する別バージョンの歌もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事では、童謡「こいのぼり」に込められた歌詞の意味を解説しました。
今年の端午の節句は、子供の成長を願って鯉のぼりを飾り、こいのぼりを歌ってみてはいかがでしょうか。