鴻巣市で人形作りとともに盛んに行われる花作り
毎年ひなまつりの時期に、埼玉県北部の鴻巣市に日本一高いピラミッドひな壇が飾られます。旧中山道が走る人形町を中心に、江戸時代から人形作りの伝統を培ってきたのです。人形作りが鴻巣市を代表する産業ですが、そればかりでなく花の栽培が盛んに行われています。春には市内の各所で月日の流れに従って変化する季節の花のフェスティバルが行われます。桜のシーズンが終わると間もなくの4月上旬から下旬には、フラワーセンター近くの花のオアシスで「花のオアシス・チューリップまつり」が開催されます。2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月11、12日のステージイベントは中止となりましたが、フォトイベントは4月6日~28日の期間で例年通り実施されています。2020年は非常事態宣言が出されているので、近隣の方に限られてしまいますが、ソーシャルディスタンスを確保しながら園内を散策することはできそうです。
鴻巣市の市街地から元荒川に平行してフラワー通りが走っています。道路沿いには花壇が整備された公園、花を栽培するビニールハウスが並んでいます。
フラワー通りに沿って並ぶ花作りの施設
鴻巣市で花の生産や販売の流通拠点の役割を担っているのは、フラワー通りに接するフラワーセンターです。「花のオアシス・チューリップまつり」の会場となる花のオアシアスは、フラワーセンターから北西に1キロ足らずにあります。
約4万のチューリップが鮮やかに彩る花のオアシス
花のオアシスのチューリップ畑には、毎年12月上旬にチューリップの球根が市民ボランティアによって植え込まれます。約4万個の球根が一つずつ丁寧に土の中に収めていくのです。冬の冷たい風に吹かれながらも元気に成長し、例年4月上旬から下旬にかけて鮮やかな彩りの花を咲かせます。
秋から冬にかけて球根を植える花の中で、チューリップほど品種の豊富なものは滅多にないでしょう。数千品種のチューリップが既に登録されているばかりでなく、毎年のように新しい品種が追加されています。花のオアシスにも様々な品種のチューリップが植えられ、花の色や形で個性を競っているかのようです。
フォトスポットが設置され例年通り実施されるフォトイベント
園内には数か所フォトスポットが設けられています。
2020年はメインイベントが中止となりましたが、その代わりに4月6日から22日まで例年にはない、チューリップの摘み取りが5本まで許可されています。フォトイベントも例年通り実施され花のオアシスの魅力を引き出した作品を4月6日~28日のコンテスト期間中に応募し、優秀作品に選ばれるとお買い物券をゲットすることができます。
花のオアシスの敷地内には管理センターがあり、休憩所やトイレ、駐車場を完備しています。
埼玉県北部の鴻巣市は伝統の人形作りの他、花作りも盛んに行われています。春には市内の各所で季節の花のフェスティバルが開催され、例年4月上旬から下旬に、フラワーセンター近くの花のオアシスで「花のオアシス・チューリップまつり」が行われます。開放的なチューリップ畑を約4万の花々が豊かに彩ります。