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前橋八幡宮を中心として開催される「前橋初市まつり」
だるまは縁起物として古くから多くの人に愛されています。新年には全国各地でだるま市が開催されています。日本で最も多くのだるまが生産されている群馬県高崎市に接する前橋市では、毎年1月9日に前橋八幡宮を中心として「前橋初市まつり」が開催されています。2021年は新型コロナウイルス感染防止のため、規模を大幅に縮小して実施されました。
「まちのはちまんさま」の愛称で親しまれる前橋八幡宮
「前橋初市まつり」のメイン会場となる前橋八幡宮は、859年に在原業平の子孫の長野業重が、京都の石清水八幡宮から勧請したと伝わっています。市民には「まちのはちまんさま」の愛称で親しまれ、数多くの人々が参拝に訪れます。
六斎市を起源とする「前橋初市まつり」
前橋八幡宮での「前橋初市まつり」は、1600年代初めから続く伝統行事です。六斎市として毎月4と9の日に開かれていた日用雑貨や生糸の市が起源と推定されています。だるま市が並ぶのは、前橋八幡宮の西側の通りです。国道50号線の本町2丁目交差点から南の群馬大橋通り交差点までの約170メートルに10店前後のだるま市が並びます。
「高崎だるま」に混じって市に並ぶ独創的な招き猫やアマビエ
市に並ぶだるまの大半は、鶴を眉毛、亀を口髭に描くことから「福だるま」、「縁起だるま」と呼ばれる「高崎だるま」です。
「高崎だるま」を販売する市に混じって、だるま体形の招き猫や、新型コロナウイルス感染防止の願いをこめたアマビエの姿を見ることができます。伝統の縁起物に時の流れに沿ったオリジナリティーが活かされるようです。
2021年の「前橋初市まつり」
2021年の「前橋初市まつり」は新型コロナウイルス感染防止のため、規模が大幅に縮小されました。神輿の「渡御の儀」は中止、古だるまの納所は設けられるものの「お焚き上げ」の一般公開は行われませんでした。例年であれば神社から周辺の商店街に向かって露店がひしめき合いますが、20201年は神社の境内に約10店舗並ぶのみでした。
神社の境内に設置された開催本部からは定期的に、新型コロナウイルス感染防止のためのアナウンスが行われ、鳥居他の出入口には、検温と消毒スプレーが1台でできる器具が設けられていました。
群馬県前橋市の前橋八幡宮では、毎年1月9日に「前橋初市まつり」が開催されています。境内を囲むようにだるま市が並びます。市に並ぶだるまの大半は、「高崎だるま」ですが、その中にだるま体形の招き猫や、アマビエなどオリジナリティーを活かした縁起物を見ることができます。