神奈川・真鶴の夏祭り
神奈川県の南西部に位置する真鶴町。町の大部分を占める真鶴半島は相模湾の西端を構成しており、真鶴港を中心に港町としても知られています。この真鶴で7月最終土曜日とその前日に開催されている、国指定重要無形民俗文化財のお祭りを今回はご紹介していきます。その名も「真鶴貴船まつり」です!
真鶴貴船まつりは、真鶴魚市場近くにある貴船神社の例大祭として開催されているお祭りです。江戸時代にはすでに同じような形で実施していたと言われ、300年以上の歴史があると伝わっています。
それでは今年は本日7月28日の開催となった、宵宮の様子をお伝えしていきます!
東西小早船の水受け
真鶴貴船まつりは、小早船の活躍からはじまります。小早船とは、戦国時代に村上水軍等も使用したという小型の早船のことですが、真鶴ではこの小早船が豪華に飾られお祭りへと登場するんです!真鶴港へとやってくると、早速カラフルに彩られた小早船がありました。
前方から見た姿はこちらです。これは見事な姿ですね!
港の対岸にももう一つの小早船が準備されています。東西一艘ずつ小早船が出るのが真鶴貴船まつりの特徴で、船名は西が貴宮丸、東が東明丸です。
水受けが行われる10時半が近づき、関係者が次々に船に乗りはじめました。
さあ、時間になり出船です。今年は台風や新型コロナウイルスによる影響から、実に6年ぶりの海上行事の実施となりました。真鶴貴船まつりは日本三大船祭りにも数えられており、船祭りが帰ってきたのが嬉しい限りですね!
真鶴貴船まつり、6年ぶりの東西小早船の水受けです!令和の大改修を終えての船が進水しました!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/6HmmT4ozlq
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 28, 2023
西の貴宮丸が海に浮かびました!
海へと進んだ小早船は港の中央部へと向かっていきます。正面から見る小早船もかっこいいですね!
続いては東の東明丸も海へと進みます。出発の準備が整ったようです!
前方から海へと浮かんでいきますよ。
こちらも港の中央部へと進んできました。岸からは見物客が船の動きを見守ります!
二艘の小早船が並び美しいですね。
二艘の着岸が終わったところで、続いて新たな二艘が出発しました。こちらの船は櫂伝馬(かいでんま)と呼ばれ、男衆が乗り込み手漕ぎで進んでいきます。
櫂伝馬からは、御船歌が歌い上げられました!港中に広がる歌声が良いですね。古風な旋律が特徴的な歌ですが、御船歌は進水式の時等に歌われる祝いの歌として知られています。
真鶴港に響き渡る御船歌。古風な旋律が独特な光景を作り出しますね!#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/XiabudD10T
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 28, 2023
続いては浜に神職の方が登場。こちらは献幣使(けんぺいし)と呼ばれ、神社本庁からの使者なんです。こちらを役員等が奉迎して、一同で貴船神社へと向かいます。
108の石段も上り、進む先は本殿です。この後本殿では神事が執り行われました。
必見、鹿島踊り
真鶴貴船まつりに欠かせないのが、鹿島踊り!鹿島踊りは周辺では小田原西部から伊豆北側まで沿岸部に沿って伝わっているもので、悪霊退散をはじめ港町ならではの大漁や海上安全を祈願して行われています。
神事を終えた貴船神社の中段へ、鹿島踊りを行う皆様が登場しました!
真鶴の鹿島踊りは浴衣姿で実施されるのが特徴的です。他地域では白装束に烏帽子姿で行う場所も多いそうですよ。
太鼓や歌声に合わせて踊られていきます。この独特な光景と雰囲気には惹きつけられますね。
見てみたかった、鹿島踊り。目の前で見ることができました!#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/lAXeAny4No
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暑い中での熱い踊り。目の前で繰り広げられていく足捌きや技は迫力があります!
お神輿が急階段を下りる
鹿島踊りが終わると、いよいよお神輿の渡御がスタートです。オーという声が響き渡り石段の上の方を見ると、お神輿が姿を現しました!
何度か本殿前で揉んだ後、石段を下りはじめます!
下りてくる場所は、これだけの急階段なんです。こちらを威勢良く下りてくるのだから、迫力満点です!
だいぶ石段を下ってきたお神輿。もう少しで先ほど鹿島踊りが行われた中段へと辿り着きます。
もうすごい活気です!
中段に辿り着きました。ここでは三度揉んでいきます。
間近で見るお神輿渡御の熱量はたまらないですね!
石段を背景に回っていくお神輿。
長い石段を下り、貴船神社中段へと辿り着いたお神輿!この活気が良いですねえ。#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/1vwdj65Wdm
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中段での渡御を終えたお神輿はさらに境内を下り、目指すは浜です。
鳥居をくぐりました!
鳥居前には露店が連なっています。お神輿が通り過ぎたら、お祭りグルメも楽しめそうですね。
魚市場の横もお神輿が渡御していきます。
露店の立ち並ぶ道を抜け、浜へ到着。ここで一旦お神輿が置かれ、手締めがされました!
お神輿が浜まで下りてきて、手締めがされました!#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/5bG6k2g0y9
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少しして再度出発。港町を渡御していきますよ。
小早船が着岸している浜へとやってきました。青い海と金色のお神輿のコントラストが美しい!
小早船とお神輿の共演も絵になります!
お仮殿の前に到着!手締めをして、暫しの小休止となりました。
お神輿が小早船の前まで到着し、手締めをして小休止!#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/mLmQ5L12tb
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海の中へも進むお神輿
再度担ぎ上げられたお神輿。次に向かう先は、なんと海の中なんです!
小早船を背景に目的地へと進んでいきます。
港を曲がりました。目的地が近づいてくるようです。
目的地は、西の小早船が出船したところでした。ここからお神輿も海の中へと入っていきますよ。
前方の担ぎ手の皆様がまず最初に海の中へ。
全ての担ぎ手の方が海の中へ入りました!
ザブンと勢いよくお神輿も!
ゆらゆら海の中で揉まれていきます。
屋根まで沈み込ませました。これは見応えがありますね!このお神輿を沈み込ませるのは「みそぎ」と呼ばれ、清めの意味もあるそうです。
海の中もお神輿が渡御!しかも結構潜らせるんですね!これは見応えがあります。#真鶴貴船まつり #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/mypyao6BMe
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そろそろ陸へ、ということで引き上げられていきます。
再び陸での渡御がスタートしました。水の滴る良いお神輿ですね!水飛沫を撒きながら前へと進んでいきました。
アクセス
■真鶴駅まで
・小田原駅からJR東海道本線で12分
・熱海駅からJR上野東京ラインで8分
■真鶴駅から真鶴港まで
・徒歩で14分
・真鶴駅バス停から西の浜バス停まで伊豆箱根バスで4分、下車後目の前
真鶴貴船まつりは、明日29日も朝から開催されます。ぜひお神輿の渡御や鹿島踊り、小早船を見に来てみてください!