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関西最強の厄除け!?門戸厄神東光寺の厄除大祭でご利益を存分に受け取る

2022/4/7
2022/4/7
関西最強の厄除け!?門戸厄神東光寺の厄除大祭でご利益を存分に受け取る

兵庫県西宮市にある門戸厄神東光寺(もんどやくじん とうこうじ)で行われる厄除大祭(初厄神)は、関西屈指の厄除けが期待できる行事として知られています。また、修験道の山伏が、般若心経をはじめ各種の真言を唱える様子も見られる貴重な機会です。

2022年は1月18日と19日の2日に渡って厄除大祭が執り行われましたが、この記事では1月19日の10時からの柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)を中心に、厄除大祭の様子を紹介します。

最強の厄除け!?門戸厄神東光寺の厄除大祭

なぜ門戸厄神東光寺の厄除大祭は、関西屈指の厄除けが期待できるのでしょうか。
その理由は、東光寺の開基とされる空海が厄神明王像を三体刻み、京都の石清水八幡宮と高野山の天野大社とともに祀った「日本三体厄神(日本三大厄神)」が、唯一この東光寺にのみ現存しているからです。

厄神堂

厄神明王が祀られている厄神堂の裏側にもひっそり祀られている日本三体厄神明王

厄神明王は、厄除けの仏である不動明王と愛染明王が一体化した御祭神です。ダブルの厄除けパワーであらゆる災いを焼き払うとされています。

大国堂・愛染堂厄神堂の左隣には、大黒天と愛染明王が祀られている

また門戸厄神東光寺では、毎月19日が厄神明王のご利益を最も授かれる日としていますが、中でも1月18、19日の厄除大祭では、厄除けパワーが最強になるといわれます。

燃え盛る炎が厄を焼き尽くす!柴燈大護摩供

門戸厄神東光寺の柴燈大護摩供は、1月18日の14時からと1月19日の10時からの合計2回行われます。柴燈大護摩供は、日本古来の自然信仰に基づく修験道と、真言仏教で行われる儀式で、猛烈な炎が上がる護摩壇で、厄を一気に焼き払います。

不動明王中では燃え盛る炎の前でご祈祷が行われている

10時ちょうど、太鼓と法螺貝を鳴らしながら山伏一行とご住職が現れました。不動明王尊の前で祈りをささげたあと、護摩壇の近くまで歩みを進めます。

山伏一行不動明王の前で真言を唱える山伏一行

山伏一行法螺貝を吹きながら山伏一行が結界の前に到着

山伏一行

聖なる火を携えた山伏一行

門戸厄神東光寺のご住職が護摩木を焚く護摩壇の周囲に結界を張ると、11人の山伏一行のうち半数が結界の中に歩み入りました。

結界の中に入る山伏一行と東光寺のご住職

とうとうと交わされる山伏の問答

松明から火を移す

結界内に入った山伏たちは、着々と柴燈大護摩供の準備を進めます。

東光寺のご住職地面に敷いた乳木の上に座するご住職の前には護摩木が置かれている

すると残りの山伏のうち1人が、結界内の山伏と問答を始めました。

山伏の問答

山伏の問答

問答はおよそ15分ほど続きます。結界の中に入り柴燈大護摩供を執り行う資格を持っているかを確かめる内容です。
いにしえに繰り広げられていたであろう物語を目の当たりにしているような、不思議な感覚に陥ります。

開運の矢が降ってくる!?

問答を終えて結界内への立ち入りを許された全ての山伏は、護摩壇の周りに集結します。

結界の中に入る山伏

ご住職の前に集う山伏

法螺貝の音と般若心経や不動明王真言が響き渡る中、山伏たちが結界の中央と四隅に斧を下ろしたり、矢を射ったりします。
これは、柴燈大護摩供の間この場所を守って欲しいと厄神明王に祈る儀式です。

矢を射る山伏

矢は緩やかなスピードですが実際に放たれます。この矢を手にすると開運が望めるとされており、近くに矢が落ちた参拝者が遠慮がちに手を伸ばして持ち帰っていました。

視界ゼロの白煙に包まれる

辺り一面が神秘的な空気に包まれる中、護摩壇に松明の火が移され、白煙とともに火が上がり始めました。ご住職と山伏が護摩木を護摩壇に投じていきます。

祈る山伏

護摩段に火を移す山伏

真言を唱える山伏

護摩段に火が回り始める

護摩壇から上がる白煙は猛烈な量で、辺り一面が煙に包まれます。煙の向こうでは山伏が般若心経と不動明王真言を唱え続けているのですが、音がかき消されるほどの煙です。
大きな煙が上がるほど厄除け効果が高いとされており、参拝者は皆煙の中でじっと祈るようにたたずんでいました。

視界がなくなるほどの煙が上がる

猛烈な煙に包まれる境内

柴燈大護摩は修験者に課された厳しい修行の一つです。修行は自分のためにするものですが、皆の厄祓いという使命のため、一身に炎に向かう様子に心を打たれます。

護摩木を投じるご住職印を結びながら護摩木を炎に投じる

橙色の炎が上がる

橙色の炎が天に昇る

結界に飾られた紙飾りをお守りに

柴燈大護摩が終わると、しめ縄に飾られた色紙の飾り、紙垂(しで)を持ち帰ることが許されています。門戸厄神東光寺の柴燈大護摩で使われる紙垂は伊勢流の形状です。これを持ち帰って家に飾ったり財布に入れておくと、幸運に恵まれるといわれています。

紙垂はお守りになる

しかし数に限りがあるため、あっという間になくなります。授かれたらラッキー、くらいに思っておくとよいでしょう。

2022年の厄除大祭の混雑状況

2022年は参拝者それぞれが混雑回避に配慮されたようで、爆発的に混雑するシーンは見受けられませんでした。境内内外には一方通行の歩行規制もかかり、動線に沿って参拝するスタイルです。

それでも特別祈願の申し込みやご祈祷用の護摩木をいただく寺務所、おみくじやお札を求める人の行列があちこちにみられました。

護摩木を求める人達

屋台の出店はありませんでしたが、境内で「厄除け銘菓あうん」というクッキーを求めることはできます。

厄除け銘菓あうん

門戸厄神東光寺の御朱印

厄除大祭の限定御朱印はありませんが、書き置きの御朱印をいただけます。御朱印をいただく場所が普段とは異なり、稲荷社向かいの場所に変わっていました。

門戸厄神の御朱印

普段いただくことのできる御朱印のほか、龍王の御朱印もいただけます。

また、龍王のお守りなどが出る、おみくじのガチャガチャも多数並んでいました。

龍王のガチャガチャ 龍王のガチャガチャ

おわりに

護摩段

門戸厄神東光寺のご住職の言葉で、「厄祓いとは自らの行いを顧みるきっかけ」というものがあります。

来年の1月には、厄神明王の化身でもある燃え盛る炎で厄を払い除けて、新しい気持ちで一歩踏み出すきっかけをつかんでみてはいかがでしょうか。

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