\泣ぐ子はいねーがー/でお馴染みのなまはげ。そのフォルムやイメージは思い浮かんでも、結局何をするのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。
なまはげとは
なまはげは、秋田県の男鹿半島周辺で行われてきた年中行事、あるいはその行事において、仮面をつけ藁の衣装をまとった神の使い(来訪神)を指す。(出典:Wikipedia)
男鹿出身で2児の母、現在は東京で働く佐藤さん(仮)になまはげの思い出について聞いてみると、色々と誤解があるようです。
1 恐怖のなまはげ体験、押入れから家の外に連れていかれてトラウマに
–まずは、佐藤さんにとってなまはげとはどのような存在なのでしょうか?
絶対的に怖いものです。よく、「なまはげって鬼だよね?」と聞かれることもあるんですが、神様なんです。
–やっぱり怖いんですね、初めてなまはげを見た時の思い出ってありますか?
生まれたときからすぐそばにあるものなので、記憶にはありません。
–なまはげは大晦日に家にくると聞いたのですが、どういう1日を過ごすんですか?
18時頃からそわそわします。外でウオーと声がしたら、即、押入れに隠れていましたね(笑)
–押入れに隠れるんですね(笑)
でも、結局なまはげに探し出され、担がれて、そのまま家の外に連れて行かれました。あ、もう自分は山において行かれるんだなと思ったことは忘れられません・・・・。
–そんな体験をしてトラウマになりませんか?
いやー、実は今でもミッ◯ーマウスとか、かわいいキャラクターでも、着ぐるみの近くに行けないんですよね。これ、多分トラウマです(苦笑)。
–なまはげの中の人たち、と言ってしまうと語弊があるかもしれないのですが、人間がやっているということは何歳くらいに気づきましたか?
私の家は、地区を回っていたなまはげたちが3組くらい集合して休憩する家だったので、近所のお父さんたちがやっていることは物心ついた頃から知っていました。でも怖いんです、わかっていても怖い。
ただ、怖いといっても乱暴なわけじゃなくて、人間の先導役がいて、なまはげが家にあがってもいいか確認したり。割と礼儀正しいんですよ。
この間実家の話しをしたら秋田のなまはげを知らない人わりといたので去年実家に来たなまはげの過去動画うPしときます。
秋田県男鹿市各地は毎年大晦日になまはげがきます。なく子と怠け者を懲らしめる山の神様の使いですな。
🎊㊗ユネスコ文化遺産認定✨👹#なまはげ#男鹿市 pic.twitter.com/e8bW6ce2mv— ひろぽん飯テロ垢【12/24ひろぽん生誕😇✨】 (@hiroponsake) April 18, 2019
–近所のお父さんがなまはげになるんですね。それって、どうやって選ばれてるんですか?
地区の集まりにちゃんと顔を出している親の子供は、小学生からナマハゲ行事について歩くんです。そこでやり方をなんとなく覚えますね。若者は少ないので、選ばれるというより残った人の責任感からなまはげをやっているんだと思います。
–中学生、高校生くらいになると、女子の間でなまはげってどう捉えていましたか?なんとなく冷めて見ちゃうとか、憧れの先輩がなまはげをやっていたみたいな淡いエピソードとかあったりして。
19時~20時がなまはげタイムなので、紅白歌合戦が見られないなー、めんどくさいなーとか思っていた時期はありましたね。でも地域の大切な行事だってみんな思ってた…はず。
–なまはげあるあるみたいなものってありますか?。
なまはげになったばかりの若手は、大抵お酒を飲みすぎて途中で離脱しちゃいます(笑)。
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開催日:2021年9月25日(土) 16:00-17:30(予定)
2 男鹿におけるなまはげの位置付け、どのように受け継がれるべきか
— 男鹿市ではなまはげをどのように位置付けているのでしょうか。
重要な観光資源です。なまはげ太鼓は、なまはげをエンターテイメント化した画期的な取り組みなので、もっと有名になってほしいです。秋田の人はしょしがって(恥ずかしがって)全体的にアピールがヘタなのかもと思うことがありますね。
— 佐藤さんのお子さんにはなまはげを会わせましたか?
絶対に会わせようと思っていました。会わせたら、ちゃんとギャン泣きしてくれて満足です(笑)。子供にとって怖いモノはないとダメだと思うんです。これもなまはげの教えかもしれません。
— なまはげとは少し離れますが、県外の人に男鹿のいいところ、こういうところを見に来てほしい、遊びにきてほしいというところがあれば教えてください。
人がいなくて、駅前は何もないけど、海があって、山があって、地質的にも面白くて、なまはげがいて、それを守りたい人たちがいる、素敵なところです。ババヘラ食べて、石焼き鍋食べて、海に沈む夕日を見たら、きっとファンになってもらえると思います!
— ありがとうございました。
ただ怖い、だけじゃない男鹿のなまはげ。地元の方々が大切にしてきた文化と素敵な人たち、風景、食事と共に楽しんでみませんか?
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