Now Loading...

お手火神事をレポート!!雨をも吹き飛ばす熱いお祭り♪

2020/7/6
2020/7/8
お手火神事をレポート!!雨をも吹き飛ばす熱いお祭り♪

※2020年は新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となりました。 2021年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。 (2020年7月6日 編集部)

2019年7月13日(土曜日)広島県福山市の名勝・鞆へ「お手火」を見にいきました。あいにくの雨降りですが、灼熱の炎と熱気で、雨をも吹き飛ばす熱きお祭り「お手火」の見どころを紹介します。

(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。2020年7月6日 編集部更新)

お手火神事(おてびしんじ)はどんなお祭り?

広島県福山市鞆町後地「沼名前神社」で、7月第2日曜日の前夜20時から、重さ約200キロ、長さ約4メートルの大松明三体を大石段を練り上がる勇壮な火祭りで、日本三大火祭りのひとつ「お手火神事」(おてびしんじ)です。写真がその石段です。


鞆の浦(とものうら)が有名で、潮待ち港でドラマや映画のロケ地としても有名で、その中心地、沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)で行われる火祭りです。

夜8時~「お手火」がはじまる!

午後6時、第一鼓が30分間打ち鳴らされて、午後7時第二鼓、そして午後8時の第三鼓と太鼓が鳴り続いてます。お手火中も太鼓は鳴り響いて幻想的な雰囲気を出してます。8時から祝詞奏上、宮司殿内にて火を鑽り神前手火に神火を移します。 白装束の祭事運営委員7名・警護7名、の14名でこれを受け、大石段を駆け下り随神門外南側の清められた区域に安置された大手火を祓い神火を移して、速やかに引き返し神輿庫を祓い神前に帰るのが、第一の見所です。

石段を駆け下りて、写真奥、随神門外南側の清められた区域に神火を移し、疾風のように神前へ帰っていきました。神前手火は約30キロ、長さ:約1.8メートルです。大手火は3体あります。

3本のお手火に、神火を移す!

大手火はそれぞれ当番町の氏子達に奉舁され、定められた順番で大石段(45段)を右に左に一歩一歩少しずつ進み拝殿前の装置場まで舁き上げられるのが大きい流れです。

各自水をかぶり、炎へ向かっていきます。そして担ぐ!9つある町内の方達が、先の体、中の体、後の体に分かれ、それぞれの3体の中で当番町を毎年回り順番で担ぐようです。20~30分間隔で大手火に点火され、各自水をかぶり掛け声をかけあって気合を入れ、お手火を担ぎ上げ、随神門をくぐって拝殿を目指します。

お手火には松材を角材に加工して芯にし、周囲を青竹で囲い、縄で縛ります。昔は良質な松を選んでいたので、火持ちがよくいつまでも燃えています。

そして石段を上がる!

10人前後で担ぎ、交代などを含め30人以上が1体に関係しています!担ぎ手に火の粉が落ちて火傷をしないよう、バケツで水をかける人が、担ぎ手たちの頭や服に水をかけます。見学者もその火で雨が降ってるのを忘れるくらいです。

中心先頭が花形ですが、その熱さに耐えなければなりません。熱いから一気に石段を上がるのではなく、お手火を上下左右に振り、ゆっくり時間をかけて石段を上がります。お手火が安置場所を出発するのが午後8時半頃で、拝殿前に3体のお手火が安置されるのは午後11時半過ぎの3時間の神事がはじまります。

その熱さに見学者が道を開いていきます。お手火周りは雨が蒸発していきます。ゆっくりな歩みで上がっていきます。

炎を上げて燃え盛るお手火が順番に随神門をくぐり、等間隔で石段を徐々に近づいていきます。3体そろってきました!

炎に包まれる男達!

3体のお手火を取り囲む男達、担ぐ者達、見守る人達の一体感が段々出てきました。もう拝殿はすぐそこです。昔も今も火は恐れられるからこそ、火を神聖視して、火の神として畏敬する火祭りは、厄払いを願う祭りです。

お手火は、神輿の渡御に先立ち行われます。境内だけでなく氏子達の住む街並も払い清め、見学者も清めていきます。その炎で焼き尽くしてもらうのです。

鞆の浦は、潮待ちのため中国大陸との交易船も立ち寄った鞆港のかつてのにぎわいと、住民の勇壮な気質が感じられる祭りも終わりが近づいてきました。拝殿に3体順次入ってきました。

お疲れ様です。雨も熱気でどこかへ行ってしまいました。

掛け声が拍手へと変わってきました。もう言葉はいりません。

お手火3体安置!

安置前には拝殿前で最後の見せ場で、練りが数回見れるので、最後まで見るのがオススメです。お手火の御神火を移して家に持ち帰るといいらしく町内の方々は。大手火に対して小手火(こてび)を持って火を移して帰宅します。

持ち帰った小手火で家の中をお清めすると家内安全、無病息災、商売繁盛などのご利益があるようです。

11時過ぎに3体そろってきました。安堵感と疲れが段々体にしみてきました。

御輿も3体あり、各お手火安置毎に、駆けまわって帰ってきました。お疲れ様でした。夜も更け、大手火3体が神前に安置され御輿を神前に納めると神社で行われる神事は終わります。

この後は、お手火を自分たちの町内に持ち帰り、翌日の神社渡御に備えて町内をお清めするようです。燃え続けるお手火は台車に載せ、自分たちの町内に帰る道筋と町内の隅から隅までを引いて回り、町内を清めたら終わりです。お手火の火を消すころには日付が変わり、翌朝は早朝から氏子地区の役員たちは神社に集まり、境内に落ちた松明の燃えカスなどをきれいに掃除します。初めの沼名前神社の写真は早朝の写真です。

まとめ

今回は、日本三大火祭りのひとつ「お手火神事」(おてびしんじ)をレポートしました。各地にいろんな火祭りってあるんでしょうね、夏はすぐそこまで来てます。熱さに負けず熱中対策と睡眠を取って夏祭りを巡っていきたいです。

タグ一覧