今日も今日とて奇酒奇祭。どうも。オサケノジャパン編集部のまっくです。元来、日本酒とは、神への供物として捧げられていたもの。神事とのつながりが深い「祭り」とは切っても切れない関係にあるのです。今回は祭りの中核を担う日本酒や、祭りの復活を願ってコラボした日本酒をご紹介します。なお、10月1日は日本酒の日らしいですよ。
➀どろめ祭✕豊能梅楽鶯【高知】
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酒豪県として知られる高知で行われる「どろめ祭」は、「太平洋をひと呑み」の勢いで大杯を飲み干す「大杯飲み干し大会」がメインイベントです。この時、朱の大杯に注がれるのがこの豊能梅楽鶯。すっきり淡麗にして辛口という味わいで、郷土料理のカツオのたたきと絶対合うやつです。コロナによって残念ながらどろめ祭りは中止となりましたが、高木酒造では「どろめ祭ミニ大杯セット」も販売中。どろめ祭りで大杯に注がれるお酒を含む3種類のお酒とミニ大杯、祭り紹介小冊子がセットになっています。
➁どぶろく祭✕白川郷 純米にごり酒【岐阜】
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天下の奇祭・どぶろく祭りは、合掌造りの里・白川郷の祭りで、獅子舞や雅楽人を従えた神輿行列が練り歩いた後、神社の酒蔵で独特の製法で醸造されたどぶろくが参詣者にふるまわれます。このどぶろく祭にちなみ、岐阜県の三輪酒造が醸したのが「白川郷 純米にごり酒」。1級清酒の二倍もの酒造米を贅沢に使い、醪(もろみ)そのままの味わいをガッツリと味わえます。日本酒度マイナス25度の甘口。10℃くらいで冷酒で飲むか、真夏は氷を入れてロックで飲むのも最&高。
➂蘇民祭✕吾妻嶺 蘇民祭ラベル【岩手】
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コロナによって2年連続の中止を余儀なくされた岩手・蘇民祭の復活を願い、醸造された吾妻嶺 (あづまみね)の純米無濾過生原酒。イラストレーターの児雷也先生が、蘇民祭の行事である「蘇民袋争奪戦」と「紫橙木登(ひたきのぼり)」を渾身のラベル化。
➃ほだれ祭✕ほだれ酒【新潟】
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新潟県長岡市で毎年3月の第2日曜日に行われる「ほだれ祭」は、高さ2.2m・重さ約600kgの巨大な男根形の御神体「ほだれ様」が登場する人気の奇祭です。この祭の会場でお持ち帰り用として販売されている御神酒が、今回紹介する男根をモチーフとした奇酒「ほだれ酒」です。男らしいカッチコチの陶器製。地元新潟の越の鶴が販売。ほんのり甘口で後味はわずかに辛く、さらにお米の甘さも感じられる純米酒となっているそうです。結婚祝いや宴会でも大うけすること間違いなし!
➄鍋冠祭✕神開 なべかんむり 長女・次女・三女【滋賀】
滋賀県甲賀市にある藤本酒造が滋賀の奇祭・鍋冠祭をモチーフにリリースするスパークリング日本酒。長女・次女・三女の三姉妹で3種類。
なお鍋冠祭は例年なら毎年5月3日に行われる、数え年8つの少女たちが黒い張子の鍋を冠り、狩衣姿でかわいく練り歩く奇祭。起源については諸説あり、一説には筑摩神社の祭神が食物の神であることから、収穫した穀物などを土鍋に入れて神に献上したたことが始まりとも言われています。
またその昔は、過去には鍋冠りは数え年8つの少女ではなく15歳未満の少女が、それまでに交際した男性の数だけ鍋を冠るという不文律があり、かつては少女の貞操を守らせるための祭りという側面がありました。