2022年の桜、東京では3月20日に開花した模様。満開の春はすぐそこです。日本人が一番心躍るこの季節、「カステラ1番、電話は2番」のかわいい昭和のCMでおなじみ、文明堂からも桜にちなんだお菓子三種類が販売されます。こちらのお菓子の実食と、都内の桜の名所「隅田公園」のお花見のご案内をあわせてお届けいたします。
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今年100周年、文明堂の春のお菓子。販売期間、販売場所は?
カステラは天文年間にポルトガル船で長崎の地に伝来しました。その長崎で誕生した文明堂は、1922年上野黒門町にお店を開き、今年で東京進出100周年。現在では、全国各地に130の店舗を構えています。
文明堂は、広告にも特色があります。「カステラは一番、電話は二番」という宣伝文句は、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。これは、昭和10年、電話帳の裏に出された広告によるものです。
また、昭和世代におなじみの、熊が並んでダンスする人形劇のテレビコマーシャルは、昭和60年代の人気CMです。
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店舗は、デパートやショッピングモールなど様々なところにあり、店舗によってはリーズナブルな商品も販売されています。今回のお菓子は新宿の小田急百貨店で購入しました。
「さくらカステラ」「桜三笠」「カステラ巻き さくら」は、2022年2月14日から、桜が散るころまで販売、なくなり次第終了と言うことです。
ピンクの生地がうれしい「さくらカステラ」
桜の絵柄がかわいいパッケージに五個並んで入っています。
一つ手に取ると断面のあざやかなピンク色の生地にテンションがあがります。
一口パクリ。予想以上に濃厚に桜の味と香りがします。桜の花のペーストが練りこんであるそうなのですが、サクランボを彷彿させる味わいもします。歯触りはしっとり、もちもち。意外に濃厚で、斬新な味です。日本茶にも合いますが、紅茶やミルクティーにも合いそうです。
見覚えのある懐かしさ「カステラ巻き さくら」
このお菓子、法事などでお寺に用意されていたことも多いなと、あらためて気が付きます。文明堂のお菓子は日本人の生活になじんでいるのだなと感慨深く感じます。
さくらバージョンは、真ん中はピンクの生地ですが両側にあんこが忍ばせてある模様。中の桜風味のカステラは、さくらカステラとほぼ同じですが、巻いてある茶色い生地が少し固め。甘さがさくらカステラより少し控えめな気がしました。
ほんのりピンクの餡のどら焼き「桜三笠山」
こちらはドラえもんが好きそうなまん丸のどら焼きの風情、中身は桜餡と言うことで、ほんのりと桜色が感じられます。
白いんげん豆がもとになった餡に、さくらんぼや桜のリキュールを思わせる濃厚な桜風味が加えられていて、少し大人の方向けの味かもしれません。
春のうららの隅田川でお花見を
文明堂の桜のお菓子とともに、お花見はいかがでしょうか?滝廉太郎の名曲「花」にも「春のうららの隅田川」とあるように、隅田川沿いは桜の名所です。
隅田川両岸に広がる隅田公園、川の西側、台東区側は、浅草を起点に、北は今戸まで、川の堤に沿うように桜並木が連なります。一休みできるベンチもあるので、散歩の合間の休憩にもよさそうです。
隅田川越しにスカイツリーも見え、桜とあわせた写真もSNSにアップしたくなる美しさ。そこからすみだリバーウオークで、対岸に渡って隅田川の上から桜を見るのも楽しいですね。
のどかな春の景色とお菓子を楽しみ、水辺でのんびりした休日を過ごすのも良いでしょう。
日常に寄り添うおいしさを変わらず届ける文明堂のお菓子
昭和の茶の間で見たカステラ一番の楽しいCMを思い出しながらいただいた文明堂のお菓子は、懐かしいのと同時に、変わらないでいることの大切さを感じさせるものでした。
思い出の中の文明堂のカステラは、特別な日のお菓子と言うよりは、学校から帰ってきたらタンスの上にあるような、日常に溶け込んだお菓子だったような気がします。そんな普通の人の日常をちょっとおいしく、やさしく彩ってくれる懐かしい甘みなのです。時代が変わっても、次の時代の家族に楽しくおいしい時間を届け続けている、受け継がれていく日常のありがたさを感じました。
春のひと時、桜味の文明堂のお菓子でほっこり過ごすのはいかがでしょうか?