春真っ盛りの広島県を「HITひろしま観光大使」である筆者がお届けする桜の名所!この記事は、平和記念公園を桜と共に現地レポートいたします。
平和記念公園
広島市の中心部、旧太田川(本川)が元安川に分岐する三角州の最上流部にある公園。世界平和を願って、爆心地に近いこの場所に建設されました。川と緑に囲まれ、季節を通し花の名所と知られており、春は桜・チューリップ・ツツジ・バラなどの花を楽しむことが出来ます。平和記念公園には約300本の桜が咲き誇り、この時期は桜の並木道として、地元の方はもちろん、多くの観光客の方が散策をしながらお花見を楽しんでいます。
平和の鐘
核兵器と戦争のない世界達成をめざし、その精神文化運動のシンボルとして、1964年(昭和39年)9月20日、原爆被害者広島悲願結晶の会によって建立されました。撞座には原水爆禁止の思いを込めて原子マークにし、その反対側にはつく人の己の心を映し出す鏡が入れられています。
この時期は、美しい桜と平和の鐘の音、広島から世界へ平和の願いを込めて響き渡ります。
原爆ドーム
1996年に世界遺産に登録された「原爆ドーム」。原爆は原爆ドーム(当時の広島県産業奨励館)から南東160メートル、高度600メートルの位置で炸裂、この時の爆風は1平方メートルあたり35トンの圧力を持ち、風速は秒速440メートルという凄まじいものだったそうです。当時の広島県産業奨励館は激しい爆風と熱線を浴びて、火を噴きだして燃え上がりましたが、厚い側面の壁や鉄筋のドーム部分などは奇跡的に倒壊を免れました。しかし、建物内にいた方は全員即死、建物内部は熱線による火災で全焼という惨事を招きました。
満開の桜と共に、「二度とこのような悲劇が起こらないように」戒めや願いを込めて。
原爆の子の象
原爆の子の像は、佐々木禎子さん(当時12歳)の死をきっかけに、原爆で亡くなった子どもたちの霊を慰め、平和を築くための像をつくろうという運動が始まり、全国からの募金で平和記念公園に作られた慰霊碑です。この話はその後世界に広がり、今でも「原爆の子の像」には日本国内をはじめ世界各国から折り鶴がささげられています。ドーム型の台座の頂上に折り鶴をささげ持つ少女が象徴です。
原爆死没者慰霊碑
世界最初の原子爆弾によって壊滅した広島市を平和都市として再建することを願い、建立された原爆死没者慰霊碑です。今でも毎日多くの方が黙とうをささげています。慰霊碑の奥に見えるのは「平和の灯」。この火は、1964年(昭和39年)8月1日に点火されて以降ずっと燃え続けており、「各兵器が世界上から姿を消す日まで燃やし続けよう」という反核悲願の象徴となっています。
平和記念公園の周辺情報
川に挟まれた平和記念公園は、公園内からの桜の見物、橋からの見物、そして、川からの見物とたくさんのお花見が楽しめます。
公園近くには、お花見観光船(リバークルーズ)なども運航しており、水上からお花見を楽しむ事も出来ます。また、平和記念公園(原爆ドーム)と宮島を最短時間で結ぶ高速船、ひろしま世界遺産航路も運航しており、こちらもこの時期ならでは!高速船でも桜を楽しむことが出来、目的地の宮島も桜の名所として楽しむことが出来るスペシャルなコースとなっています。
まとめ
広島市平和記念公園の桜の様子を現地レポートでお知らせしました。広島への原子爆弾投下から76年。この場所で起こったことは、決して忘れてはいけない、戦争なき平和な時代が続く事を切に願います。桜が満開に咲き誇る、広島平和記念公園より世界へ!平和の祈りを込めて。
■平和記念資料館HP