JR御殿場線山北駅は、神奈川県西部にある人口約1万人の静かな町の駅。神奈川県の桜の名所の一つで、毎年「やまきた桜まつり」が開催されますが、2021年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の為中止となりました。本日は、そんな御殿場線山北駅の桜並木の様子を現地レポートいたします。
目次
昭和初期までは東海道本線だった、御殿場線
JR東海の御殿場線は、東海道本線の国府津駅(神奈川県小田原市)から沼津駅(静岡県沼津市)に至る、全長60.2㎞のローカル線。1889(明治22)年に静岡まで開業された東海道本線は、かつて箱根の山を避けて御殿場経由で建設された為、1934(昭和9)年12月に熱海~函南館の丹那トンネルが開通するまでは、東海道本線の一部でした。新ルートに伴い、御殿場を経由するルート区間は東海道本線から分離し、御殿場線として独立しました。
「かながわのまちなみ100選」に選ばれた御殿場線沿線最大の桜並木「山北駅」
東海道本線「国府津駅」から乗り換えし、約25分ほどで、今回の目的地「山北駅」に到着します。
山北駅のホームはとても長く、ホームからの桜並木を見ることが出来ます。
ホーム下り先端まで歩いてみます。
下りの時刻表。御殿場線は、1時間に1本ほどのペースで運行されています。現在9時。次の電車の時間を調べて、山北駅改札を出てみました。
駅を出ようとしたところ、「特急ふじさん」が駅を通過していきました。
山北駅周辺
山北駅はいつもは無人駅だそうですが、桜が開花するこの時期、駅にはきっぷを販売する係員さんがいました。
駅前は、バスロータリーになっていて、周辺の建物など、とても懐かしい雰囲気が漂っています。
駅すぐ横には、観光案内所もありました。
山北駅すぐには、「さくらの湯」と言う山北町が運営する温泉施設もありました。炭酸カルシウム人口温泉とのことで、一般の方は2時間400円で利用可能。桜散策後の入浴もよさそうですね。
「SLのまち山北」動態保存されているD52 が見学できる「鉄道公園」
山北駅より3分ほどに、「鉄道公園」があります。かつてD52が走っていた山北町。電化に伴う昭和43年の廃車までは旅客列車を引くなど地域で親しまれてきました。
「鉄道の町と言われ栄えてきた時代を思い起こし、歴史の再確認をしてもらおう」と鉄道公園での静態保存から動態保存へ移行を検討。見事にSL復活を成し遂げたそうです。
この日も、D52 の整備がされておりました。桜の咲く、この時期は、D52の黒い大きな車体と桜との競演でとても華やかになっていました。
桜のトンネルを通過する御殿場線
桜の季節に、多くの鉄道ファンが集まる山北駅。その理由は、線路の両側に植えられた桜並木が満開になると、桜のトンネルの中を列車が通過していく為、その絶景を写真におさめようと多くのファンが集まります。
どのポイントから撮影するかを考えながら散策。
御殿場線は本数が少ないので、しっかり通過時間を下調べしておくことをオススメいたします。
著者は、このポイントから撮影することにしました。
列車が通過する直前に曇っていた空が晴れてきて、満足な一枚が撮影出来ました。
セラピーロードなど自然を満喫できる山北町
自然豊かな山北町。お時間があれば、河村城跡・酒水の滝などを散策してみては、いかがでしょうか??山北町は、「森林セラピー基地」に認定されているそうで、「森林セラピー」は科学的根拠に裏付けされた森林浴効果の事。心身ともにリフレッシュした気分が味わえるそうです。
まとめ
「かながわ街並み100選」にも選ばれている、山北駅の桜。鉄道の歴史をしっかりと後世にも残し、伝えて行こうという、町の方々の思いもしれました。多くの鉄道ファンが集まる春の山北。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか??