昨年、TBS「ジョブチューン」にて、一流花火師が選ぶ絶対に見るべきスゴい花火大会の第1位を獲得した山梨県市川三郷町で毎年8月7日に開催される神明の花火。これまで花火マニアにとっての穴場的花火だったのがバレてしまい、平日にも関わらず多くの人が訪れる花火大会になってしまいました。
今年はギリギリまで行けるか分かりませんでしたが、何とか都合もつき、諦めていたチケットも急遽行けなくなった人がいた様で最上段のプラチナチケット(以前は余裕で確保できた泣)を譲って貰えました。そんな訳で当日のフォトレポートをどうぞ!
会場の様子
今年も相変わらず観覧会場の手前にある市川大門グラウンドは屋台が盛況で、花火が始まる前から大賑わいでした。入口の神明の花火大会 総合案内所では花火グッズが並び、令和元年限定デザインのタオルは既に完売状態。Tシャツやポロシャツも以前よりも種類が増えていました!
グラウンドの奥に進むと数多くの屋台が並び、地元の名産を売りにした商品も沢山ありました。やはり全国区の花火大会の屋台は他県からの来場者に地元の売りをアピールするべきです。
そして、今回から何と担当煙火店である齊木煙火本店とかき氷屋さん(八義)がコラボした神明の花火氷。実際に齊木煙火本店でバイトしている人が接客を担当したのだとか。今回は残念ながら自分は食べる事ができなかったので、次回の楽しみにとっておきます。実際に花火師さんを知って貰うにも凄くいい案なので、他の花火大会でも真似して欲しいものです!
ふわふわですぐ溶けた🍧(・ε・)
シロップうめぇ! pic.twitter.com/hdgTkhGCOd— ちぃ介@PHOTO (@chi_w01) 2019年8月7日
歴史・概要
神明の花火が行われる山梨県の市川三郷町は古くから良質な和紙の産地で有名であり、その功績を紙の神様である神明社に祀り、盛大に花火を打ち上げたのが始まりと言われています。江戸時代には三大花火としても有名になり、水戸の花火(茨城県)、豊橋の花火(愛知県)と共に隆盛を極めました。
また「七月おいで盆過ぎて 市川の花火の場所であい(愛・会い)やしょ」と詠われ、恋人たちの出会いの場としても親しまれてきたそうです。
その後、一時は途絶えてしまった神明の花火ですが、平成元年に復活させ、今年で31回目の開催になります。担当するのは地元山梨県の煙火店、齊木煙火本店とマルゴーであり、元々は同じ家系になります。分家した現在でもお互いを高め合い、全国的にも実力派の煙火店が競演する花火大会はここでしか見られません。
神明の花火 公式サイト
最大号数 二尺玉
打ち上げ数 約20,000発
時間 19:15~21:00
担当煙火店 (山梨県)齊木煙火本店、マルゴー、競技プログラムあり
花火プログラム
二尺玉
神明の花火の見所の1つでもある二尺玉。開花直径が約520mにもなる花火で、おそらく全国的にも一番間近で見られる場所だと思います。有料席であれば、ほぼ頭上開花になるので立体的に見え、花火が球体である事がよくわかります。もちろん、爆発した音の迫力さは言うまでもありません。
神明の花火では、合計6発の二尺玉が打ち上げられ、スターマインにも二尺玉が使われます。何とか全体が入る様に調整をしてみても、あまりにも大きすぎるので写真はこの通り…。
オープニング
担当煙火店である齊木煙火本店とマルゴーが芸術玉を1発ずつ丁寧に交互に打ち上げるプログラム。端正な円を描き芸術の粋を集めた花火ばかりが打ち上がります。
競技花火
山梨県に花火工場があったりと地元にゆかりがある齊木煙火本店、マルゴー、山内煙火店、小口煙火、丸玉屋小勝煙火店の5社でミュージックスターマインを打ち上げる競技大会。
一応、先入観をなくす為に煙火店名を出さずに打ち上げるのですが、普段花火ばかり見ている花火マニアにとっては、特徴ある花火で、すぐに分かってしまうあまり意味のないものだったりしますw
特大スターマイン
企業協賛によるスターマイン。仕掛け花火で企業名が入っていたり、中には二尺玉を含める企業も!途中のプログラムでも良質な花火が上がるので目が離せません。
メッセージ付き花火
個人や企業によるメッセージ花火。satake8080 さんによるニコ生配信「花火コミュニティ」では、今回で第2回目となるクラウドファンディングで資金を集めた所、30万円以上が集まり齊木煙火本店とマルゴーの合計2発ずつの打ち上げが行われました。何とマルゴーでは花火ファンの想いに応えて、今回の為だけに新作を作ってみた様です。
また、江戸時代から歴史ある出会いの花火が現在でも残っており、成功率100%と言われるプロポーズ花火もできますので、希望者は来年是非申し込んでみてください!
超特大スターマイン(みたまの湯)
市川三郷町で有名な温泉、みたまの湯。高台から町が一望できる場所にあり、以前にはクリスマス花火も開催してくれていた花火大会への貢献度が高い会社です。市川三郷町に立ち寄ったら是非、こちらにもどうぞ!
みたまの湯 公式HP
休館日:年中無休(毎年秋に5日間程保守点検のため休館)
開館時間:午前10時~午後11時(入館は閉館30分前まで)
入館料:大人 770円、小学生 500円、小学生未満 無料
テーマファイヤー
齊木煙火本店が担当するスターマイン。このテーマファイヤーとグランドフィナーレは隔年で交代して担当するプログラムになります。テーマは世界に届け「神明花火」平和への祈り 令和元年 ~美しき華、未来へ~。最近、齊木煙火本店の花火を見る機会があまりなかったのですが、いつの間にか時差式花火にも力を入れていて素晴らしかったです!
神明の花火 グランドフィナーレ
マルゴーが担当するグランドフィナーレ。事前情報で過去最大のワイドスターマインになると聞いていたのですが、予想以上でビックリ!
幅は550mと他の花火大会ではもっとワイドなスターマインを上げる所もありますが、神明の花火では観覧席が近いので、視界一面が花火で埋め尽くされました。ラストは緑一色で締める素晴らしさ!全体が入りきっていない写真ですが迫力だけは分かると思います!
まとめ
以前は順風に恵まれやすい花火大会だったのですが、ここ数年はイマイチで久し振りの好条件でした。テレビ効果により協賛金の額も過去最大だったとの事で、ようやく市川三郷町の人達も自分達の花火大会の凄さに気付き、盛り上げていこうと本気になっている気がします。
神明の花火がどう変わっていくか分かりませんが、令和の時代も市川三郷町の発展を期待しています。スポンサー、運営、花火師、観客のみんなが一体になって作り上げた素晴らしい花火大会でした!