1927年に運行が始まった高尾山ケーブルカー
8月29日はケーブルカーの日です。1918年のこの日、奈良県の生駒山に日本で初のケーブルカーが開業したことを記念して定められました。山の頂からは視界が広がり絶景を眺めることができますが、険しい坂道を登るには体力も時間も必要になります。山の斜面を滑るように走るケーブルカーに乗って登山をすることができれば、どんな高い山でも楽に登ることができます。東京都八王子市に約599メートルの標高で聳える高尾山では、1927年からケーブルカーが運行されています。
日本一の急勾配を上る高尾山ケーブルカー
高尾山ケーブルカーは山の麓と中腹の間を往復しています。麓の清滝駅は標高約201メートルで、京王高尾線の高尾山口駅から西に約300メートルです。中腹の高尾山駅は標高約472メートルです。1キロあまりの距離で運行されていますが、31度18分の傾斜の区間があり、日本一の急勾配となっています。
豊かな自然が保護される高尾山で秋に開催される「高尾山もみじまつり」
高尾山は戦国時代には北条氏、江戸時代には徳川幕府によって山の自然が保護されました。豊かな自然を残す山には一年に約300万人が訪れ、世界一の登山者数を誇っています。『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では三つ星の評価を受けています。四季の移ろいによって異なった彩りで包まれる高尾山でも、最も人気が高いのが秋の紅葉の時期です。例年11月には「高尾山もみじまつり」が開催され、山麓から山頂まで秋色の化粧を纏います。
「高尾山もみじまつり」の期間中には清滝駅前の広場には特設ステージが設置され、多種多様のイベントを楽しむことができます。
天狗信仰の霊山として知られる高尾山薬王院
高尾山ケーブルカーの高尾山駅の南西1キロ足らずには、天狗信仰の霊山として知られる薬王院が建立されています。真言宗智山派の関東三大本山の一つに数えられる寺院では、火渡り祭、天狗まつりなど一年を通して多種多様の行事が行われています。「高尾山もみじまつり」には数々の堂宇が紅葉で彩られ、思わず息をのんでしまうことでしょう。
8月29日はケーブルカーの日です。東京都八王子市の高尾山では1927年からケーブルカーが運行されています。山麓の清滝駅から中腹の高尾山駅を結ぶ運行区間の中には日本一の急勾配を上るところもあります。ケーブルカーの車窓には豊かな自然の彩りが流れます。中でも「高尾山もみじまつり」の期間には鮮やかな紅葉に驚かされます。