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高尾山の薬王院では今年も豆まき開催!ウィズコロナの節分&豆まきを体験しに行ってみた!

2022/2/12
2022/2/12
高尾山の薬王院では今年も豆まき開催!ウィズコロナの節分&豆まきを体験しに行ってみた!

一向に終わりが見えないコロナ禍の影響により、ほとんどが中止に追い込まれた2022年の節分と豆まきイベント。皆さんも外出せず、自宅の中で静かに祝った方が多かったのではないでしょうか。

しかし、高尾山の薬王院で東京都では数少ない実施例として豆まきを含む節分会(せつぶんえ)が催されました!現地の雰囲気はどうだったのか?そして例年と比較してどのような違いがあったのでしょうか?

今回は高尾山口のグルメも交えつつ、一般来場者の視点から当日の様子をレポートします!

高尾山薬王院の節分会とは?

1000年以上前から霊山として人々の信仰を集め続けた高尾山。東京都心から近いこともあり、「都会のオアシス」として日本一の年間登山者数を誇ります。その標高599メートルの山腹に佇むのが、高尾山薬王院です。

高尾山薬王院で祀られているのは、名だたる戦国武将から信奉された飯縄大権現。その眷属(けんぞく)とされる天狗を信仰する霊山としても知られているのが高尾山の特徴です。他にも高尾山と修験道には深い関わりがあり、毎年3月第二日曜日開催の修験者が智慧の炎を渡る壮絶な姿が印象的な「火渡り祭」をはじめ、様々な行事が四季を通じて開催されます。

さて、今回レポートするのは2月3日に開催された節分会(高尾山節分会追儺式)。1年の無病息災を祈願する行事で、例年八王子市の名誉観光大使である北島三郎さんとその一家をはじめ、様々な有名人が豆まきをすることで有名です。一般の方々も冥加料を寄進することで歳男・歳女修行者として豆まきに参加できるほか、福豆をもらおうとする一般来場者が境内に群れ集います。

ちなみに、高尾山薬王院の節分会で叫ばれるのは「福は内」のみ。これは「高尾山には鬼はいない」という考えによるものだそうです。

節分会の案内。例年であれば午前5時に早朝豆まきが行われるそうです。節分会の案内。例年であれば午前5時に早朝豆まきが行われるそうです

それでは、2022年度節分会の第1部(午前9時)の様子をご覧あれ!

ウィズコロナの豆まきはこうして実行された!

筆者が高尾山薬王院に到着したのは午前7:45。仁王門をくぐって階段を登ると、見事なたたずまいの御本堂と常香炉が迎えてくれました。

本堂の左側には北島三郎の芸歴60周年を、そして右側には八王子車人形の民俗文化財指定を記念する看板が確認できます

線香の香りが漂う境内でしばし待ち続けること約15分。階段下では各種お守りや福豆を売る授与所が開き始めた他、歳男・歳女修行者が続々と送迎車から降りてきました。本堂の方でも飯縄大権現の旗が青くなった空へ掲げられるなど、準備が着々と進められます。

節分会限定の福枡(1合・500円)。福豆と福銭がついています

そしてついに朝9時。鐘と太鼓、そして法螺貝の力強い音色が山内で轟く中、裃(かみしも)を着た歳男・歳女修行者、続いてお坊さんたちが続々と本堂の中に入っていきます。全員が堂内に着席すると、特別祈祷(特別大護摩供)が始まりました。

まずは本堂内でお経が唱えられ、境内の来場者もスピーカーから轟き渡る重厚な声に耳を傾けます。その後、歳男・歳女修行者の名前が朗々と読み上げられました。

およそ30分が経過後、次々と裃姿の人影が外回廊へ現れました。境内のあちこちでも待ってましたとばかりに持参した手作りの袋や前向きに抱えたリュックの口を開けて臨戦態勢に入ります。節分会最大のイベントである豆まきの始まりです。

さて、コロナ前と今年の豆まきには大きく三つの違いがありました。

一つ目は、大きな枡に入っている豆まき用の福豆は包装されていたこと。歳男・歳女修行者もビニールまたは持参した手袋を着用していました。

二つ目は、飛沫感染防止のために掛け声がなかったこと。「お心の中で『福は内』と唱えてください」という注意喚起が直前にアナウンスされたこともあり、豆まきでは袋の音だけが耳に入りました。

そして三つ目は、人数制限による参加者の少なさ。歳男・歳女修行者が少なかったのはもちろんですが、車人形の家元以外で有名人の参加者はいなかった模様。来場者もおよそ100人しかおらず、お互い間隔をあけた状態でも境内を埋め尽くすには至りませんでした。

地元の代表的な伝統芸能である八王子車人形

数々の感染症対策により、例年の盛り上がりとはおおよそかけ離れている、異様な光景だったことは否めません。それでも、境内では双方の参加者が温かく福を分かち合おうとする空間がひろがっていました。

節分会の後は高尾山の探索へ!

豆をすべてまき終わった後、歳男・歳女修行者が仁王門前の階段で記念撮影を行うために下山道は一時通行止めに。代わりに御本社へ通じる階段を介して高尾山頂への道を目指します。

行きに使ったのは舗装されていた1号路。比較的平坦で歩きやすいこともあり、およそ20分で山頂に到達しました。当日は晴れだったこともあり、山頂の景色には富士山も!写真愛好家も釘付けになりながらシャッターを切り続けていました。

もし足腰に自信があれば、帰りは山頂最寄りのトイレ手前で分岐する4号道がおすすめ。幅が狭くて勾配もある山道ですが、土を踏みしめるごとに童心に帰ってしまうほどの高揚感に包まれます。

4号路の目玉である吊り橋。春以降には美しい自然の風景を見られること間違いなし!

また、高尾山の麓と山上を移動する際には、ケーブルカー、リフト、そして登山路という複数の選択肢があります。快適に早く下山するのもよし。風を感じながらちょっとしたスリルを味わうのもよし。修験者になりきって達成感を追い求めるのもよし。

下山した際には「次回来る時はどのような方法で山頂まで行こうか?」と思いを馳せてしまう魅力が高尾山にはあります!

リフト(下山時)から見える景色

汗を流した後は温泉で体を癒そう!

高尾山の探索で汗をかいた後は、高尾山口駅の裏側に位置する「京王高尾山温泉・極楽湯」がおすすめ!屋外に露天風呂を含め5つの風呂があり、青空の下で一休みすることができます。温度も38~40度が多く、のぼせずに長時間景色を見上げることができるのもポイント。

1階にはお食事処やマッサージを受けられる所があり、疲れを癒すことができます。

高尾山口の魅力的なグルメをご紹介!

心身ともにさっぱりした後は、高尾山麓の食べ物処を巡ってみましょう!

中でも一番知られているのが、栄養満点の自然薯を使ったとろろそば。高尾山の麓と山上に数多くのお店が存在します。

今回筆者が頂いたのは栄茶屋の「自然薯そば(温)」。その特徴は、なんといっても濃厚なとろろが器をほぼ覆い尽くしているその外見。手順通り全体を混ぜ合わせてから蕎麦をすすると、とろろの自然な旨みと上品なお出汁が織りなす絶妙なハーモニーが口の中に広がりました。

蕎麦をほぼ食べ終えたら、残ったとろろ汁に麦飯を投入。ご飯の食感と共に自然薯の粘り気と香りを噛み締めることができ、二度美味しく頂けました。

退店した後は高尾山口の周辺を散策。まずは「備長炭使用」の宣伝文句につられて栄茶屋の隣にある元気堂でのりせんべいを購入。注文後に少し炙ってくれた煎餅は熱々ではなかったものの、のりの香ばしさとちょうどいい食感が楽しめました。

次は「有喜堂」で高尾まんじゅうを購入。薄い皮の中には餡がぎっしりで、上品な甘さを味わえました。一個わずか110円とお手頃で、お土産にも最適です。

有喜堂の高尾まんじゅう。購入後にお茶を出して頂いたので、早速袋を開封して一個頬張りました。

最後にご紹介するのは、「千代の家」のそばだんご。甘じょっぱいみたらしと団子の素朴な味が絶妙でした。

高尾山麓には他にも美味しいグルメや見どころがたくさん!ぜひ高尾山を訪れるときはチェックしてみてください。

さいごに

いかがでしたか?今回はコロナ禍の訪問だったこともあり、節分会も高尾山麓も例年よりひっそりとしていました。来年こそは、多くの人で賑わう光景が見られることを願っています!

山上から薬王院への道で見つけたアマビエ達

*本記事に掲載されている情報は2022年2月3日のものです。

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