館林城の跡地を整備したつつじが岡公園
群馬県の南東部に位置する館林市は、江戸時代には利根川を押さえる東北方面の要所として重要な役割を果たしました。江戸幕府の創設の際に徳川四天王の一人、榊原康政が館林城に入り城下町の整備を行いました。当時の建造物はほとんど焼失してしまいましたが、城跡周辺はつつじが岡公園として整備され花菖蒲園が設けられています。花菖蒲園は例年6月上旬から6月下旬にかけ初夏の彩りに包まれ、「たてばやし花菖蒲まつり」が開催されています。2021年は6月5日~20日の期間で行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止となりました。イベントを楽しむことはできませんが、マスクを着用してソーシャル・ディスタンスをキープし、一方通行などの掲示に従いながら花菖蒲を鑑賞することができます。
(この記事は2020年に公開されたものを再編集しています。 2021年6月10日 編集部更新)
最後の館林城主の別邸周辺に設けられた花菖蒲園
館林城には榊原康政に始まり、江戸幕府にとって重要な人物が入城しました。第5代将軍の徳川綱吉も将軍となる前に、館林城主を務めていました。最後の城主となった秋元家の別邸が、つつじが岡第二公園に保存され、この南東部の尾曳橋の袂に花菖蒲園が広がっています。
つつじが岡第二公園内の花菖蒲園には、約4万株の花菖蒲が植栽されています。
花菖蒲を縫うように木道が設けられているので、間近に寄って花の特徴を観察することができます。
花菖蒲園の木道は、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため一方通行となりました。
敷地の南東端には四阿が設置されており腰をかけて花菖蒲を眺めることができます。
花弁の数、花の開き方、花弁の模様に注目して花菖蒲を科学的に分類
花菖蒲には数千種類の品種がありますが、つつじが岡第二公園内の花菖蒲園では、約270品種を見ることができます。花弁の数、花の開き方、花弁の模様に注目すれば、科学的な分類をすることができます。
四季の彩りが絶えることのないつつじが岡公園
つつじが岡公園は、約5万平方メートルの広大な敷地面積をもっています。園内には50余種約1万株のつつじが植栽され、例年4月中旬から5月中旬にかけて、「つつじまつり」も開催されます。花菖蒲の時期にはあじさいの花が、尾曳橋の東袂の水生植物池を囲みます。他にも桜や梅の名所となっており、つつじが岡公園には四季の彩りが絶えることはありません。
群馬県館林市の中心部の城跡周辺は、つつじが岡公園として整備されています。園内には花菖蒲園が設けられ、例年6月上旬から6月下旬にかけ初夏の彩りに包まれます。約270品種の花菖蒲が植栽されているので、花弁の数、花の開き方、花弁の模様に注目しながら観察をすれば、科学的な分類をすることができます。