2023年8月18日(金)〜20日(日)、奈良県の平城京にて「平城京天平祭 天平たなばた祭り」が開催されます!
古都の宮城後で行われる光と灯りの祭典。この記事では2022年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。
目次
奈良の幻想的な風景が美しすぎる!
普通、七夕と言えば、7月7日の晩に彦星と織姫が出会う日と想像する人が多いと思う。
奈良の天平たなばた祭りは、8月に行われ、しかも大規模な演出で七夕を表現している。その中身をどうぞご覧頂きたい。
奈良 平城京天平祭 2022 夏「天平たなばた祭り」とは?
天平たなばた祭りは、奈良市にある平城宮跡 朱雀門ひろばにて、2022年8月19日(金)~21日(日)に開催された。
「夜の平城宮跡を光と灯りで彩る」をテーマとし、「天平七夕行列」や「燈花会@朱雀門」、地元の小学生による「児童による光の絵画展示」の他、「夏の天平夜市・天平かき氷祭り」など、様々なコンテンツを催しているお祭りだ。他の地域では感じ取ることのできない、静けさと広大な空間が五感を満たしてくれる。
▼平城京天平祭「天平たなばた祭り」の会場全体マップ
ミラーボーラー ~乞巧奠(きっこうでん)火の光 水にうつろひて~その美しさとは?
会場のど真ん中にあり、朱雀門が霞むほど存在感があるミラーボーラー。まるで、男の子が憧れる正義の味方がレーザー光線を放つ装置のようだ。演出が始まると赤や、黄、青、緑、紫などの光がミラーボーラーの胴体を彩り、周囲の人々を魅了していた。
このミラーボーラーは、七夕とその源流となる乞巧奠にまつわる様々な対極の要素を取り入れた光のアート作品だ。
この演出の盛り上げ役としてミラーボールが3台使われている。4、5歳の子連れ親世代にはあまり馴染みのないアイテムのように感じたが、作品からは画期的な光のマシーンのように思えた。
「乞巧奠」とは?
なかなか馴染みのない言葉であろう「乞巧奠(きこうでん)」。これは、平安時代に旧暦七月七日に、宮中や貴族の家庭で広く行われた年中行事である。牽牛(けんぎゅう)・織女(しょくじょ)の伝説をもとに、二つの星の逢瀬を眺め、女性達が織女にあやかって裁縫の上達を祈願する行事だ。
中国 唐のときに盛んに行われ、日本でも奈良時代、宮中の節会(せちえ)として取り入れられており、女性達が、庭に、五色の糸を通した針7本と酒肴や果物などを供えて祈願する。
燈花会@朱雀門の神秘的な風景とは?
夕暮れのともしびが空一面を辛うじて映し出そうとしている時、人影が徐々に黒くなり、「燈花会」という赤い文字がプリントされた、約1万個の燈篭の蝋燭が煌々と揺れ動き、燈花会の最大のみどころである情景が完成する。お日様の動きと共に、風景が変わっていく様子は見る人に感動を与えるだろう。
ではどこで見るのがいいのか…?朱雀門に向かって右手の端に、ちょっとした芝生がある。そこにシートを敷いて、スナック菓子やジュース、大人はビールや酎ハイなど、幻想的な風景を堪能しつつ、また、子供と奈良の歴史、朱雀門、七夕について、談話を弾ませてみてはどうだろう。
天平七夕行列のみどころは?
夜も深まり辺りが真っ暗になるころ、ちょうど19時に、天平七夕行列が始まる。
七夕が中国から日本に伝わったとされる奈良時代の衣装を表現し、彦星や織姫と思わせるものもあった。
みどころは何と言っても、行列をなしている1人1人が、衣装の袖や肩に掛ける羽衣などに赤や白、緑のネオンを身につけ、朱雀門の前で舞を踊っているシーンだ。この風景には、小さな子供も静かに見ていた。特に、ネオンの衣装は目を見張るものがあったのだと思う。
行列は、広場の中央部分からスタートし、一度、朱雀門に入り、ほぼ同じルートで戻ってくるので、行きで良い場所を確保できなくても、帰りの行列で先頭の列を確保できれば、後ろ側で見ていた時よりも、印象が変わって見えるはずだ。一緒に流れる古風な音楽も、朱雀門と行列を後押しする。
出店数の多さは圧巻!!
一つ目のエントランスゲートを消毒と検温をしてくぐると、会場の左右に並んだ出店がずらーっと先が追えないくらい立ち並んでいる。
左手には、かき氷店が5、6店舗並んでいた。実は奈良は、かき氷の名店が数多くあり、観光客に人気なのである。ポスターやチラシでは「天平かき氷祭り」と記されれていた。味の種類も豊富で、マンゴー味やヒステリックスノー味など、とにかく見た目でもインスタ映えするものが多く感じた。
また、多くの出店があった夏の七夕夜市もご紹介したい。リアル店舗に一店ずつ、小さな子供と食べ歩きするのはとても難しいが、天平たなばた祭りなら、一通り食べ歩きができるところが、魅力の一つだ。
大和極上唐揚げ、ナムサダン日本支部マンナムのトッポギやチヂミ、ならB級グルメ決定戦で優勝した大和牛ホルモンの天ぷら、さつまいも元祖斧屋のさつまいもスイーツ、大和牛煮込み焼きそばなど、バラエティに富んだラインアップ。ぜひ、お腹を空かせて参戦していただきたい。
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まだまだたくさんある、他の催しは?
「天平たなばた祭り」の会場である平城宮跡では、同期間さまざまな催しが開催されていた。ここからは、いくつかピックアップしご紹介したい。
・ギョーザEXPO in 天平祭
あつあつの福包み揚げ焼き餃子。4コ550円で大満足の味わい。
薩摩黒豚を使用した黒豚餃子!嚙みしめた瞬間に、口の中に広がる黒豚の風味をご堪能あれ。
・七夕願いの大路
あなたはどんな願いを綴るだろうか?家族の幸せ?子供の幸せ?
近くに寄るだけで、願いが叶いそうな七夕願いの大路の青と黄色の幻想的な風景。
・キッズアート(児童による光の絵画展示)
一つ一つの作品から、想いや丁寧さが伝わってくる。ユーモア溢れるものばかりで、いつまでも見ていられる。
そのほか、七夕伝説物語や夏の夜空の解説を聞きながら平城宮後の美しい夜空を観賞する「天平★星めぐり」、天平祭限定のたなばた特別メニューをいただける「七夕縁起物フード」、トークテーマが面白い「夏の七夕トークショー」など、多くの催しを楽しむことができる。
2022年秋 に開催「みつきうまし祭り」も見逃せない
10月22日(土)、23日(日)に同じ場所で開催が決まった「みつきうまし祭り」。イベントの詳細は9月下旬に発表されるとのこと。ご家族で、ご友人と、足を運んで見てはどうか?
詳しくは平城京天平祭 公式サイトから。
天平たなばた祭りに行った気分になっていただいただろうか?リアルに見た幻想的な空と催し物は、奈良と七夕の印象を大きく変えてしまういい機会になると思う。来年、是非、足を運んでいただきたい。
2023年の開催情報!
日時:
2023年8月18日〜20日
16:00〜21:00(入場無料)
場所:
平城京跡 朱雀門ひろば(奈良県奈良市二条大路南3丁目2−14)
主なスケジュール:
・天平七夕行列 18日、20日 19:00頃〜19:45頃
・楽しむ能「楽」プロジェクト! 18日、20日 20:00頃〜20:50頃
アクセス:
近鉄「大和西大寺」駅南口から徒歩20分
JR「奈良駅」西口からバス約15分
上記鉄道駅から15分間隔でシャトルバスも運行されます。